表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/3

第2話 宵待杏子

「イタコって、どういう事ですか?」


「最近の子はイタコの事なんて知らないかい?」


 楯川霊霞(たてかわりょうか)の疑問に宵待杏子(よいまちきょうこ)は質問を質問で返す。


「確か、霊媒師か何かでしたか?」


「そんなところだ、主に青森の辺りで活動する女性の降霊術師だよ」


 そうなのか。名前ぐらいは聞いたことがあったが、ずっと関西で育った霊霞にはイタコなど縁遠い存在だ。


「いや、私が訊きたいのはイタコになるというのは、どういう意味なのかって事なんですけど」


「そのまんまの意味さ。イタコってのは盲目の女性がなるものだからね」


「盲目......それで私にですか。でも、今時イタコって」


「くっくっく......」


 胡散臭そうにしているだろう霊霞に、宵待は突然笑い出す。


「な、何が可笑しいんですか?」


「いや、あまりにありきたりな反応でな。若い子はみんなそんな顔をするんだよ」


(若い子って......)

 杏子が何歳なのかは顔が見えないので知る由もないが、彼女もそんな歳ではないだろう。声から判断するに二十代か三十代くらいのはずだ。

 それでも、今年15歳になる霊霞より年上なのは確かだろうが。


「いずれにせよ、私は霊魂なんて信じていませんよ。人は死ねばそれまでです」


「人が死んだらそれまでってのはあたしも同感だ。イタコってのはね、残された人のために居るんだ」


「......良く分かりません」


「だろうね。......魅せてやるよ、闇の中でも見えるものがあるって事を」

 そう言って、杏子は霊霞の手をとった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ