81.海中ダンジョンに挑戦①
「何これ…」
ダンジョンの地下1階層は空があった。
そして遺跡のような空間から、木々が生えた森のようなところに変わった。
「ダンジョンは階層ごとに地形が変わってるんです」
「「すごーい!」」
小町とドグドは初めてのダンジョンでテンションが上がっていた。
アデスもテンションが上がってはいるが、あんまり驚いていないみたいだ。
記憶はないけど、ダンジョンに入ったことがあるのだろう。
プンとペペンも初めてのダンジョンらしい。
少し緊張しながらハンドガンを握っていた。
「進む?」
「そうですね」
僕達は木々が生い茂る森の中に入っていく。
キュー!
オクトンが声をあげる。
「モンスターです」
ザンがそう言うと、地面がもごもごと動いている。
僕はキャラメルを構える。
「マッドイーターです。地面を泳ぐ魚のようなモンスターです」
「どうやって倒すの?」
「地面から飛び出してきたところを攻撃してください」
地面がもごもごと動き、シゲ爺の前でピラニアのような見た目のモンスターが飛び出してきた。
シュン!
デルンがシゲ爺の前に立って、マッドイーターを切断した。
「おお。デルン、少しは上手く刀を扱えるようになったみたいじゃな」
「毎晩素振りをしてますので」
シゲ爺に褒められてデルンは嬉しそうにしていた。
「この先も気を付けて進みましょう。マッドイーターは個人で対応するように」
ザンの指示の元、森の中を進む。
▽ ▽ ▽
「どうだった?」
「うん。上手かったよ」
小町は自慢げな表情をしている。
森の中ではマッドイーターが何度も現れたが、みんなは危なげなく倒していた。
小町もハンドガンのふわふわキャンディで何匹も倒した。
今は森を抜けたところに池があったのでその近くで休んでいる。
アイアンガウルというウシのみたいなモンスターが何体かいるが、ザン達がしっかり倒していく。
「ダンジョンってすごいね。ドロップアイテムだっけ?これは資源として利用するのも納得できる」
「そうだよね。こんな綺麗な状態で手に入れられるのは凄いよねー」
小町はそう言いながらアイアンガウルの鉄の角を持って眺めていた。
「こういうのも変換機に入れたらお金になるよね?」
「多分なるかな」
「じゃあうちで管理しちゃってもいいんじゃない?」
「うーん。辞めておこう。スタンピードとかいうのが起きるの怖いし」
「そっかー。ダメかー」
小町はちょっとだけ不満そうに言った。
そんな姿もとてつもなく可愛かった。
休憩しながらアイアンガウルと戦うみんなを眺めていると、アイアンガウルがドルンに突進をしていた。
ドルンはハンマーでそれを受け止め、顔面にハンマーをフルスイングした。
「ドルン」
「はい!」
「アイアンガウルの突進って強い?」
「力は強いと思いますよ。どうしました?」
「じゃあ試したいことがあるんだけど、みんな付き合ってくれる?」
僕はそう言って聖盾を装備した。
ザン達がアイアンガウルを引き付けてくれた。
「展開!」
腕輪が光って両手に小盾が現れる。
「起動!」
小盾は宙に浮く。
アイアンガウルを見ると、みんなにチクチク攻撃されて怒っている。
そして一番離れているクリフに向かって突進を始めた。
「壁盾!」
僕は聖盾をクリフの正面に移動させ、壁盾を出す。
ズシュ!
アイアンガウルは壁盾にぶつかり首が折れたみたいだ。
すぐにドロップアイテムに変わった。
「うん。モンスターにも通じそうだね」
僕は試したいことが試せて大満足だ。
「凄いですね」
「クリフ、ごめんね。撃つ準備してたよね」
クリフは自分に向かってくるアイアンガウルに向かって、しっかりスナイパーライフルを構えていた。
「すみません。信頼はしていたんですが、一応…」
「大丈夫。僕もミスすることもあるから、警戒してくれてよかった」
クリフは少し申し訳なさそうにしていた。
ザンが下層に続く階段を見つけた。
草原の中に不自然に石造りの階段があった。
「降りるよね」
「はい。行きましょう」
僕は少しビビりながら地下2階層に続く階段を降りた。
▽ ▽ ▽
地下4階層までやってきた。
かなり色んなモンスターと戦うことができた。
地下2階層と地下3階層も草原と池と森で構成されていた。
マッドイーターとアイアンガウル、それにマッドヒッポというカバのモンスターがいた。
しかし地下4階層は雰囲気が少し違った。
壊れてボロボロの遺跡のような場所だ。
「なんか雰囲気があるな…」
「テツジ様、気を付けてくださいね。どんなモンスターがいるかわかりませんから」
「わかった」
僕は金鍔を握り直す。
キュー!
オクトンが細長い何かを握っていた。
「ん?ヘビ?」
オクトンは頭のデカいヘビのモンスターを握っていた。
「ハンマーヘッドスネークです。気を付けてください」
ザンがそう言うと、遺跡の奥の方から大量のハンマーヘッドスネークが地面を這ってきた。
「これは金鍔じゃないな。キャラメル!」
僕の手元にキャラメルが現れる。
みんなもエアガンを構えた。
バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!
ドシュッ!ドシュッ!ドシュッ!ドシュッ!ドシュッ!ドシュッ!
バシュシュシュシュシュシュシュ!
僕達は必死に連射した。
次々とハンマーヘッドスネークはドロップアイテムに変わっていく。
ドグドが僕の元にやってきた。
「パパ!後ろのモンスターは俺が戦ってもいい?」
「ん?後ろのモンスター?」
ドグドの指差す方向には大木くらいの太さのヘビがいた。
「え?大丈夫?」
「うん。俺に任せて」
僕は意見を求めようとザンを見るとザンは頷いた。
「なんかあったらすぐに手を出すからね」
「うん!」
ドグドはグローブ変形して羽根のようになって大蛇のモンスターに向かって行った。
「大丈夫なの?」
「はい。ロックサーペントは毒などもないのでドグドくんなら余裕です」
「それなら良いけど…」
僕はモンスター知識の無さを悔やんだ。
ドグドは身体を大きくしてトゲトゲになったグローブでロックサーペントを殴る。
岩の皮みたいなものが砕けていく。
「ドグド!強いよー!」
アデスはドグドに声援を送っていた。
すると何故か身体が軽くなった。
「アデス、何かした?」
「『悪魔の声援』だよ。僕のスキルみたいだよー。パパも頑張れー!」
「そうなんだ。が、頑張ってくる!」
アデスの『純潔の悪魔』の効果みたいだ。
ドグドがロックサーペントと戦っている間に撃ち漏らしたハンマーヘッドスネークをキャラメルで倒していく。




