明智光秀は転職の自由を保障したい
本能寺の変の背景には家臣引き抜き問題がある。光秀は信長への忠義を示していたが、家臣引き抜きの問題が一つの嵐のように彼らを巻き込んだ。
光秀は齊藤利三ら稲葉一徹の家臣を自分の家臣とし、一徹とトラブルになった。自分の下を去った利三が光秀の下で頭角を現し、光秀の右腕にまでなった。それだけでも一徹には面白くないが、利三の口利きで別の家臣も光秀に仕えようとした。
怒った一徹は堀秀政を通じて信長に訴えた。
「私の家臣達が光秀に引き抜かれています。どうか、これを止めてください」
秀政は信長に対し、光秀が一徹の家臣を引き抜いたこと、一徹がそれに不満を抱いていることを報告した。光秀が積極的に引き抜いた訳ではなく、一徹に不満を抱いた利三らが光秀の下に走ったものである。現代人感覚では一徹の干渉が職業選択の自由の妨害になる。
ところが、信長は怒りを爆発させ、信じられないような行動に出た。
「くそっ、この無念を晴らすためにも切腹しろ!」
信長は利三に切腹を命じた。この命令に光秀は愕然とした。光秀は即座に抗議したが、信長は光秀を打擲し、足蹴にした。
「余の命令に背いた罰だ!」
この信長の折檻だけを取り出して、本能寺の変の動機に怨恨説、パワハラ説が出てくる。信長の理不尽な暴力には家臣引き抜き問題という具体的な紛争があった。家臣引き抜き問題は武将らの野望と忠義の間に生じた複雑な対立を浮き彫りにする。
光秀は静かな室内に座り、深い思索に耽っていた。光秀は野心と忠義の狭間で苦悩していた。
「利三や他の家臣たちは、私に仕えることを求めたが、それは彼らが一徹に不満を抱いたからだ。利三は私の右腕となった。だが、一徹はそれを許さない」
光秀は当初、利三らが自分に仕えることに戸惑いを感じていた。しかし、利三が光秀の下でその力を発揮し、彼の右腕として成長していく姿を見て、彼の価値を認識した。
「利三の口利きで他の家臣も私のもとに仕えようとした。それは彼らが私に期待を寄せている証拠だ。しかし、一徹はこれにも不満を抱いた。上様に直訴して、上様は利三に切腹を命じた。上様から暴力的な処置を受けることになるとは予想していなかった」
やるかやられるかの状態であり、謀反を起こす十分な理由になる。
「過去のことを悔いる必要はありません。我々は今、未来に向かって進むべきです。謀反を成功させること、朝廷の信任を得ること、それが今の明智家の立場です」
利三が言上した。
「そうだな。未来に向かって進むしかない。やることがある限り、立ち止まるわけにはいかない」
二人の心の中には、新たな野望と困難が待ち受けている未来への決意が燃えていた。彼らは未来への道を進む決断をした。とはいえ、光秀は謀反を起こした後の行動に精彩を欠くことになる。やるかやられるかの状態で謀反を起こしたならば、謀反を起こした後の構想が弱くても当然となる。




