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まだ使える!~可哀想は可愛いをモットーに、転生魔王はダークな異世界をリサイクル能力で蹂躙する~  作者: あけちともあき
リョウ&フレンズ軍、総攻撃!

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第99話 どんどんパワーアップするが袋叩きだ!!

『ぬおおおおおおおお!! 吾輩に従う全ての部下たちよ! 貴様らの死を無駄にはせんぞ! 貴様らの力が、無念が吾輩の臓腑に染み渡っていくぅぅぅぅぅ!!』


「どんどん大きくなっていきますわね彼」


「なるほど。では我も本来の形に戻るのが良かろう』


 ファルメラの横で、カグツチがグレーターバルログの姿に戻った。

 アニタは飛び上がり、コウモリの翼を広げて巨大な斧を担ぐ。

 オトハ将軍は黒杖を構え、力みのない自然体に。

 ヘルガーディアンは変形して砲撃モード。お前そんなことできたのかよ!!


『ただの一匹たりとも、生かしては帰さんぞ魔人ども!! 今に、我が盟友海賊王も海から駆けつける……!』


「海からは来ないぞ。あっちは人間たちとシンカイに任せてきたからな」


『なにぃ? 人間だとぉ!? 人間に何ができる! 脆弱で、一つの命しか持たぬ人間に……!!』


「典型的なやられ役のセリフ過ぎる。君だってあれだろ? 人間だったんだろ? 元自分だった存在を悪く言っちゃいかんよ。まあ、俺が言えた話じゃないけどな! わはは!」


『ふざけているのか貴様あぁぁぁぁ! まずは貴様から血祭りに……』


「よし、全軍攻撃! 無理なく攻めろ、無理なくな!」


 悪食王のセリフをカット。

 戦闘開始だ。


 初撃はファルメラ。

 一瞬で姿が消えたと思ったら、悪食王の頭部の三割が切り飛ばされる。


『なっ!?』


 さらに全身に走る斬撃。

 ファルメラの姿を、悪食王は視認できない。


 ただ、これは決定打にはならず、敵は再生を開始した。

 巨体が拳を作り、空を打つ。

 すると衝撃波が生まれ、周囲に広がった。


「ファルメラー! オトハー! あたしの後ろに隠れて!」


 正面に立つのはアニタ。

 斧を振り下ろし、大地を打つ。

 これがやはり衝撃波を生み、悪食王の攻撃とぶつかりあった。


 相殺!

 次の瞬間には、オトハ将軍が走っている。

 悪食王の巨体を駆け上がると、彼女を掴もうと伸ばされてきた巨大な腕を黒杖で払った。

 凄まじい打撃音が響く。

 質量とかを完全に無視して、悪食王の腕が一方的に払いのけられた。


『なんだとぉぉぉぉぉぉ!!』


 さらに駆け上がるオトハ将軍は、黒杖で悪食王の全身を打つ!

 鎧がボコボコになり、砕け散り。

 続いて飛び上がったアニタは、振り回された悪食王の腕を一閃で切り飛ばした。


 悪食王の切り口から生えるのが触手だ。

 これがギロチノス王国中に広がり大暴れした。


 マミーやキョンシーが縛られて、連れて行かれているな!?

 食べるつもりか!

 許さんぞー!


「カグツチ!」


『はっ!』


 グレーターバルログが動いた。

 触手に向けて、燃え上がる拳を叩きつける。

 拳が焼き切られ、連れてこられようとしていたうちの部下たちがポトッと地面に落ちた。


 良かった良かった。

 舞い上がったカグツチが、悪食王を殴りつけている。

 打撃を受けた部分が燃え上がり、炭化していく。

 さらに至近距離からブレス。


 慌ててオトハ将軍が悪食王の体から離れた。

 それをアニタがキャッチして飛ぶ。


「どうですの、リョウ様?」


「そうだなー。なかなかの再生力じゃないだろうか。手数も多い。うちの幹部一人で相対してると割と苦戦したと思う」


「まあ! わたくしたちがですか!?」


「ファルメラとカグツチならタイマンでもいけるだろうなあ……」


『皆様、避難して下さい。皆様、避難して下さい、ドカンと一発ぶちかまします。皆様、避難して下さい。猶予を十秒差し上げます。 十、九、八、五、三……』


「ヘルガーディアンがぶっ放すぞー!! カウントダウンを省略してきてる! 危ないから一旦距離を取れー!!」


 俺の言葉を受けて、カグツチが慌てて後退した。

 再生をする悪食王。

 その姿は巨大な鎧姿ではなくなっており、腹に崩れた顔面を持つ、醜い肉色の巨人だ。


 それがお前の本当の姿というわけか。

 で、その眼の前にキャノンモードなヘルガーディアン。


 彼の頭だけが元のままで、じーっと俺を見ている。


「なんだい」


『トリガーを引いて下さい』


「なにい!!」


『ぐおおおおおおーっ!!』


 肉色の巨人となった悪食王が、全身の傷口から触手を生やし、こちらに迫ってきている。

 だと言うのに、ヘルガーディアンがじーっと俺を見ているのだ。


『マスター、早くトリガーを引いて下さい!!』


「な、なんだってー!! そういう仕組だったのか。いや、そういうシチュエーションが好きなだけなんじゃないだろうな? まあいいけど……」


 俺は不承不承ながらヘルガーディアンまで小走りで近づき、最早目と鼻の先の悪食王を見た。

 うおっ、ひでえ臭い。

 これは、胃酸の臭いだな。


 『食ってやるぅぅぅぅぅ!! 全ては……吾輩の腹の中にぃぃぃぃぃ!! 魔人どもと言えどぉぉぉ! 最早吾輩の糧にっ……過ぎぬぅぅぅぅぅ!!』


「照準よし。どうやっても当たるな。ではトリガーを……おりゃ!」


 ヘルガーディアンの頭部からハンドグリップが突き出しており、握ってトリガーを引いてみた。

 すると、ヘルガーディアンの全身が眩く輝く。

 そして放たれたのは、輝く幾条ものレーザー。


 それが悪食王を真っ向から次々に貫いていく。


『がおおおおおおお! ががががががが!!』


 肩や足、胸板、太もも、腕、頭部をレーザーが焼き焦がしながら貫く。

 だが、こいつは実は、ヘルガーディアンの攻撃……俺命名、ヘルディザスターキャノンの攻撃の予兆に過ぎない。

 少し遅れて、青く輝く光の弾丸がゆっくりと射出された。

 それは流星のように尾を引いて加速し……。


 消えないレーザーによって大地に縫い留められた悪食王に、真っ向から炸裂。


『ぐぅおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! こんなっものっ、食って……』


『おさらばでございます!』


 流星のような弾丸は、一瞬で巨大化。

 悪食王の全身を飲み込み、即座に消滅させた。


『ウグワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!』


 悪食王の頭部のみが辛うじて残り、地面に落ちる。

 よっしゃ、あれをリメイクして遊んでやる!


 俺は小走りでそっちに向かった。


 ところがだ。

 俺はいやーな予感がして立ち止まった。


 地面に落ちて蠢く悪食王の頭を、拾い上げる者がいたからだ。

 さっきまで誰もいなかった場所に、そいつがいた。


『ここで死なれては困る。わたしに力を送り込んでくれていた、有用な手下だったのに』


 のっぺりとした、真っ白なやつがいた。

 目玉のところだけがギラギラ輝いている。

 誰だ? なんて言うのは無粋だろう。

 ここにこのタイミングで来るやつなんて、世界に一人しかいない。


「マロングラーセだな?」


『はじめまして、若き魔王。そして死ね』


「やっべ」


 俺は全力で、ギロチノスの街をリメイクした。

 真っ白なやつと俺達の間に、巨大なギロチンが出現する。

 その刃が敵味方双方を隔てるが、瞬時にギロチンの刃が赤熱化して溶け崩れる。

 俺はさらに刃を生み出してこれを防ぎ、溶かされ、防ぎ、溶かされ、防ぎ……。


 気がついたら、マロングラーセは消えていた。

 悪食王の頭ももういない。

 奴がいた場所は、真っ白に漂白されたようになっていた。

 なんというか……紫外線で脱色されて真っ白になったみたいな。


「出たなあ……」


 この世界のラスボス登場だ。

 いよいよ最終決戦が見えてきたぞーって感じなのだ。

お読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
更新お疲れ様です。 いよいよラスボス?が初顔見せしに来ましたなぁ…。魔王の力を与えられる→今回の攻撃含めて相当な実力者に感じましたが、果たして勝算や如何に? それでは今日はこの辺りで失礼致します。
まさかのガンダムXネタに歓喜。
ヘルガーディアンはロボなのに茶目っ気があるなぁw 寺院での自称賢い牛の件や今回のカウントダウン省略やキャノンモードw
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