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第99話

 「テムとアムロは身内らしいな。

 そう受付のギルバートが言っていたぞ。

 丁度良かった、アムロは逃亡途中に事故に遭って記憶を失っているんだ。

 身内の話を聞けば何か思い出すかも知れない。」とギルド長。

 記憶喪失!?。

 助かった・・・。

 いやいや、俺が疚しい感情を持つ必要はない!。

 スマホゲーで好きなキャラの名前入れようとして『その名前はもう使われています』と表示されたから、しょうがなくそいつの家族の名前で登録するとする。

 その後、偶然、最初に登録しようとした名前を名乗っているヤツとバッティングする。

 何で俺が謝んなきゃいけねーんだよ!。

 偽名を名乗ったのが『悪』だとしたら『アムロ=レイ』って名乗るのも相当な『悪』だぜ!?。

 向こうにも言い分があるんだろうけど、こんなん記憶喪失になったもん負けだわな。


 俺は知ってる事を話す。

 「アムロは医者だ。神奈川ってところで開業医をしていた。

 あとは・・・。」

 何と言う事だ。

 俺の知っているアムロの情報が終了してしまった。


 「母はカマリア=レイ、父の名前は事情により言えない。

 子供の頃地球に住んでいたが、その後父親についてサイド7というコロニーに移り住む。

 好きな食べ物は『ハンバーガー』だ。」あとは『アムロ=レイ』の情報を言うしかない。

 嘘はついてない。

 間違いなく『アムロ=レイ』の情報だ。

 父親の名前は伏せておいた。

 父親の名前は『テム=レイ』

 「何でこの男が父親なんだ?」などと、不必要な混乱を招くだろう。


 「『サイド7』・・・、コロニー・・・、聞いた記憶がある・・・」医者が(うめ)く。

 そりゃそうだろう。

 ガンダムヲタクでサイド7を知らないヤツなんていない。


 「俺も詳しくは知らない。

 激突しようとしているアクシズを押してアムロはどこかへ行ってしまった。

 その後、アムロがどこで何をしていたかなんて誰も知らない。」

 俺はあくまで『アムロ』について知っている事を言う。

 「『アクシズ』・・・何かを思い出せそうだ!。」と医者。

 思い出すな、ややこしい事になる。

 「教えてくれ!。

 時々、頭の中に語りかけてくる男がいるんだ!。

 確か名前は『シャア=アズナブル』

 この男は一体誰なんだ!?。」と医者。

 知るか!。

 しかし勘違いさせておいた方が俺にとっては都合が良さそうだ。

 「『アムロ=レイ』と『シャア=アズナブル』は永遠のライバル・・・。

 俺が知ってるのはそこまでだ。」と俺。

 「やっぱり・・・。」医者が何か納得している。

 お前が頭の医者に行け。


 「話がすすまないな。

 『古代種の竜を倒した事を秘密にした方が良い』という話と『アムロ=レイ』がどう絡んでくるだよ?。」と俺。

 「このアムロ=レイという男、医術の発展をこの世界にもたらした。

 その結果、この男は狙われたんだよ。

 しかも『仲間にならないなら殺してしまえ』という過激な連中に。

 結果、記憶を失った。

 君らが古代種の竜を倒したと話題になったら君らはアムロ=レイと同じように狙われるだろうな。」とギルド長。

 「アムロ=レイを襲ったのは誰なんだ?。」と俺。

 「セントーン皇国」ギルド長は忌々しげに呟いた。

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