第78話
どう妹に何を言ったら良い物か?。
妹を見ると稲川に借りたESPカードをいじっている。
「アレ?。
レンちゃん『ESPカード』知ってるの?。」と俺。
「うん、私結構非科学的な事好きだし、タロット占いなんかも出来るよ。
・・・って、そんな事はこの際どうでも良いのよ!。」とレンちゃん。
レンちゃんとは俺の可愛い妹の事だ。
俺が幼稚園の時に親父の親友夫婦が事故で亡くなり、その子供だったレンちゃんが引き取られてきた。
「良いか?。
お前が何があってもこの子を護るんだ。」と父親に言われて、どこに行くにもレンちゃんを連れて行った。
「何があっても妹は護る」という気持ちが転じて「最強になりたい」と思うようになったので、俺が最強を目指す切っ掛けが『妹が出来た事』と言っても過言ではない。
レンちゃんは小さかったので、自分が両親の実の子供でない事を知らないはずだ。
レンちゃんは俺のせいかも知れないが、かなりブラコンだ。
「テムさん、この人誰さ?。」レダちゃんが能天気に言う。
ダメ!。この場はよほど上手くまとめないとこじれちゃうから一旦黙って!。
「『テムさん』!?。
お兄ちゃんには『吉男』って立派な名前があります!!。」とレンちゃん。
「俺を『吉男』って呼ぶな~!。」と俺。
「お兄ちゃんの魂の名前『アムロ』じゃなかったっけ?。
いつの間に『テム』に変わったの?。」とレンちゃん。
「それには深い訳が・・・。
『アムロ』には先約がいたというか・・・。」と俺。
「そんなのは別に良いのよ!。
それよりもあなた誰ですか!?。
お兄ちゃんの一体何なんですか!?。」とレンちゃん。
「私は『踊り子』のレダさ。
あなたのお兄ちゃんとはパーティメンバーさ。」とレダちゃん。
「お兄ちゃんのパンティストッキング!?。」
「妹よ、そんな事は誰も言ってないと思うぞ?。
とにかく冷静になれ。
それはともかく、俺は大学に行かなきゃならない。
授業が終わり次第、すぐ戻ってくるからここでレダちゃんと話しててもらえるか?、冷静にな。」と俺。
部屋に妹とレダちゃんを残して大学へ行く・・・スゲーギャンブルな気がする。
気がするけどしょうがない。
アイアちゃんと盗賊団のボスとの決闘の時、もう一回大学休んじゃった。
もう留年したくなかったら大学休めない。
冷静に話し合ってくれるだろうか?。
後ろ髪を引かれる気分だ。




