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第68話

 寺や滝、洞窟の拝観時間は17時のようだ。

 この拝観時間の短さが、鎌倉や奈良観光の難易度を上げている。

 しかし、今回ばかりは誰もいなくなって、除霊がやり易くなりそうだ。

 寺の入り口には『SECOMカード』が掲げてある。

 「『HEKOKUカード』のパクりですね。」とアイアちゃん。

 いや、こっちが本家で俺らがパクりだ。

 滅多な事を言わないように。

 アイアちゃんが寺の門を解錠する。

 パクった俺らの解錠方法で、本家の警報は鳴らなかった。

 俺らはただの劣化コピーじゃないらしい。

 もう寺の人らは帰宅したらしい。

 これならある程度、騒がしくしても大丈夫だ。

 三人で洞窟の中まで荷物を運び込む。

 良かった、これも俺一人でやらなきゃいけないなら、もう、ふて寝するところだった。

 洞窟の奥から凄い霊気が溢れ出して来る。

 異世界の腐れ事故物件の比じゃない。

 あそこ、自分の意見を無視して周りの人達が勝手に契約したのを根に持ってるのかって?。

 持ってないよ・・・少ししか。


 しかしコレはヤバい。

 寒気を通り越して肌が痛い。


 ビビってても始まらない。

 俺は取り組み前の相撲取りのように塩を山盛り持った。

 『鬼は~外~』

 俺は塩を空中にバラ撒いた。

 パラララララララララ!

 空中のそこら中で火花が散る。

 コイツは美しい。

 「ホラ、アイアちゃんもレダちゃんもどんどん塩撒いて!。」と俺。

 「わかったさ!。」とレダちゃん。

 「お、鬼は~外~」とアイアちゃん。

 だいぶ霊気が薄れた。

 雑魚の悪霊が除霊されたのか?。

 しかし、全ての悪霊が消えた訳ではない。

 中央にいるアイツはきっとボスだろう。

 そしてボスを周りを取り囲んでいる漆黒の3つの霊がボスの側近に違いない。


 漆黒の3つの霊気が重なり一つになる。

 3つの霊気は俺の方に突っ込んで来る寸前で3つの霊気に別れ、攻撃してくる。

 俺はそれを上にジャンプしてかわした。

 ジャンプする時に3つのうちの1つの霊気を踏み台にした。

 霊魂に声帯はないので、何を言っているのかわからない。

 ただ『何?俺を踏み台にした?』とでも言ってるようだ。


 「何も驚く事じゃない。

 『黒い三人組は連携して攻撃をしかけてくる。』

 それは40年前から常識なんだよ!。」と俺。


 手の内が俺に読まれた黒い3つの霊気は攻撃対象を変更してアイアちゃんに体当たりを仕掛けた。

 「キャア!」よろつくアイアちゃん。

 実はアイアちゃんには全くアンデッドに対する有効な攻撃方法がないだけで、アンデッドの攻撃は全くアイアちゃんには効いていない。

 突然ぶつかられたからアイアちゃんは少し驚いただけだ。

 「マチルダさん!?。」と俺。

 3つの悪霊を便宜上『ガイア、オルテガ、マッシュ』と呼ぶ。

 「よくもマチルダさんを!」俺は3つの霊気に餅米を撒いて、最後の仕上げに聖水を撒いた。

 哀戦士達は跡形もなく消えた。


 あとはボスを残すのみだ。

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