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第67話

 しかし、調子に乗って色々買いすぎた。

 盗賊達が運ぶのを手伝ってくれたから小屋まで何とか荷物を運べた。

 しかし、日本には一人で運ぶしかない。

 だってアイアちゃんもレダちゃんも目を瞑ってもらって、手を引いて連れて来てるだけだから。

 そんな状態だから、荷物運びなんてとんでもない。

 「俺が運ぶしかないか」俺はうんざりしながら莫大な荷物を自宅の玄関に置いた。

 何とか荷物は玄関付近に全部置けた。

 さすがに人力で洞窟まで全部持っていく事は出来ない。

 レンタカーで8トン車を借りてきて、荷台に荷物を全部載せる。過積載なのか、ギリギリ法令に収まっているのかはわからない。

 とにかく全部の荷物をトラックの荷台に載せれた。

 そして久しぶりにアイアちゃんを異世界から連れて来る。

 部屋ではレダちゃんが指示通り筋トレしている。

 何故かはわからないけど、この部屋でアイアちゃんとレダちゃんの二人に見つめられると責められてる気分になってくる。

 居心地が悪くてアイアちゃんとレダちゃんに「トラックに乗るように」促す。

 二人は車に乗るのは初めてらしい。

 意外だが、車の話はレダちゃんはおばあちゃんに聞いていたとの事であまり驚かなかった。

 逆に何度も日本でトレーニングするときに車を見ているはずのアイアちゃんが初めて乗った車にキャーキャー言っていた。

 「何で馬もいないのに馬車が走るのかしら?」との事。

 「普段は馬が馬車を引いてるんだけど、今は馬は休暇をとってモナコってところに行ってる。

 もうすぐ帰ってくる。」とアイアちゃんに話すと、意外とすんなり信じた。

 ウチに車ないのも知ってるし、毎日車も見てたじゃん。

 全く説明してなかったけど、本当は疑問だったのね。

 聞いてよ、本当の事言わないけど。


 「トラックの席を決めます。

 前が二人、後ろの荷物の見張りが一人です。」と俺。

 「じゃあ、前が私とレダちゃんで・・・後ろはテムさんお願いします。」とアイアちゃん。

 「うん、わかった。

 ・・・って誰が運転すんねん!。」と俺。

 「だって私前じゃなきゃイヤだし」とアイアちゃん。

 「私も前が良いさ。」とレダちゃん。

 「子供か!。」と俺。

 結局、三人とも並んで前部座席へ。

 トラックって真ん中に一人乗れるのね。


 「お馬さんが休暇取って旅行に行った話は聞きましたが、その間、この馬車ってどうやって動かしてるんですか?。」とアイアちゃん。

 俺はそれどころじゃない。

 ペーパードライバーで運転も久しぶりな上に、マニュアル車でしかもトラックを荷物満載でブレーキも効きにくい状態で運転しているのだ。

 「えっと魔法かな?。」俺はテキトーに答えた。

 「へー、魔法って便利ですねー。」心底感心してアイアちゃんが言う。

 「でも魔法なら向こうの世界にもありますし、馬車もあります。

 なんで向こうでは馬なしの馬車を見ないのでしょう?。」とアイアちゃん。

 知らねーよ!。

 死にたくなかったら、静かに運転させてくれよ!。

 「こちらの世界には『トヨタ』『ニッサン』『ホンダ』『マツダ』という四賢者がいるんだ。

 この四賢者が馬の必要ない馬車を作っているんだ。

 向こうの世界にはその四賢者がいない。」と俺。

 「なるほど・・・」アイアちゃんは信じ込んでいる。

 「アイアちゃんってもしかして・・・」とレダちゃん。

 「ちょっと!静かに運転させて!」と俺。

 なんとか寺の洞窟に辿り着いた。

 死ぬかと思った。

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