第66話
「じゃあ、今からこの壺に封印されている悪霊達を解き放ちま~す。」
「ちょっと待って!。
キャー!。」アイアちゃんがパニックになってる。
可哀想だけど、可愛い。
パリーン
壺が割れると暴風が吹き荒れる。
暴風の中心に4つの漆黒の影が立っている。
影は笑っているように見える。
「何笑とんねん!。」俺は何かムカついた。そしてなぜか偽関西弁になった。
ムカついて塩をバラ撒いた。テメーらが発生させた暴風に塩は巻き上げられてんだよ。
お前らが暴風を吹かせ続ける限り、塩はテメーらに当たり続けるんだぞ。
途端に暴風は止んだ。
効いてたのね、わかりやすすぎるだろ。
暴風は止んだが、ポルターガイスト現象が始まった。
ドアはバタンバタンと激しく開いたり閉まったりし、椅子は小刻みに震えだした。
俺は小刻みに震える椅子に座ったが、マッサージチェアとしての効果はなく、背中のコリは改善されなかった。
マッサージの効果がないとなると、ポルターガイストはうるさいだけだ。
「うるせーぞ」俺は影に向かって餅米を投げつけた。
スパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ!
餅米は悪霊達にぶつかると爆竹のように破裂した。
こりゃ爽快だ。
香港映画でキョンシーの撃退に餅米使うのは見てたけど、こんなにハンドリングが良いとは思わなかった。
ニンニクなんかよりよっぽど取り回しが良いぞ。
だいたいニンニクなんて効かないアンデッドが多すぎ。
吸血鬼には有効なのかも知れないけど、日本に吸血鬼がいるとも思えないし。
「オラ!。
苦しいかよ!。
『楽にしてください、殺して下さい』って言ってみろよ!。
そういや、もう死んでるんだっけ?。」と俺。
こうなるとどちらが悪だかわからない。
こうやってみると『見えないから怖いんだ、わからないから怖いんだ』とわかる。
見えれば怖がってたコイツらが怖くも何ともない。
餅米を投げつけて散々弱らせて、止めに聖水をかける。
4匹の悪霊は跡形もなく消え去った。
「ふぅ、除霊完了」と俺。
「『除霊完了』じゃありません!。
4匹の悪霊殺すのにどれだけお金かけたんですか!?。」とアイアちゃん。
「えーと・・・約金貨360枚かな?。
・・・って、俺の暗算能力凄くない?。」と俺。
「そうです!。
一匹の悪霊を除霊するのに約金貨90枚です!。
何十年も豪遊出来る金額です!。」とアイアちゃん。
「でもこれ、予行演習だから。
向こうの世界でもっと派手に除霊するから。」と俺。
「・・・知りません!。
テムさんのお金です。
好きにして下さい!。」とアイアちゃん。
「あ、言い忘れてた。
アイアちゃん、除霊するの手伝ってね。
・・・って、何か魔法覚えてる。
『キュア』って何だコレ?。」と俺。
「回復魔法ですよ。
アンデッドにダメージを与える事も出来ます。
良かったですね。」何かアイアちゃんがヤケクソ気味に言った。




