第59話
踊り子視点
ばあちゃんが言っていた。
「都会は怖いところだから、気をつけろ」と。
でも私は都会に対して憧れ続けた。
なんでもこのマギーの街より都会の『王都』という街があるとばあちゃんは言っていた。
でもマギーの街で聞いても「『オウト』?。そんな名前の街は知らんな。」と言われた。
やっぱりマギーの街以上の大都会なんて存在する訳がないんだ。
マギーの街がどれだけ都会かというと『隣の家に行くのに山をいくつか越えずに済む』『ご近所さんは動物よりも人間の方が多い』という脅威の大都会だ。
ばあちゃんは見た事ないから『マギーの街が如何に都会か』知らないんだ。
私も初めてマギーの街に来た時、あまりの都会さに驚きで座り小便を漏らした。
私は決めた。
『このマギーの街で大成して、田舎に錦を飾ろう』
田舎者が都会で大成するには冒険者になるのが手っ取り早いらしい。
早速、冒険者登録しよう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
テム視点
「冒険者って色んな職業でなれるんだよ。
戦士でも、魔法使いでも、僧侶でも・・・珍しい職業もある。
・・・それは仲間に盗賊いるお前の方がわかってるか。
で『こんな職業も!?』ってホントに驚くような職業の冒険者もいるんだ。
それがあのソロの仕事を一生懸命探してる子なんだ。
どんな仕事だと思う?。」とイケメン。
「さあな。
売春婦か?。」と俺。
「さすがにそんな訳ないだろう!?。
それに女が売春夫なんてする訳ないだろう!?。」イケメンが唾を飛ばしてツッコむ。
この世界に大分慣れて来たつもりだが『女尊男卑』の傾向だけは未だに「うわー・・・」って思う。
「踊り子ってのはさっき聞いた。
冒険者としての職業は何なんだ?。」と俺。
「だから冒険者としての職業が『踊り子』なの。」とイケメン。
「マジか。」
「マジだ。
だからパーティーメンバーが一向に見つからない。
そりゃそうだよな。
『踊り子』をパーティメンバーに迎え入れたいヤツらなんている訳ないからな。」とイケメン。
イケメンの話を聞いた時、考えるより先に体が動いていた。
「お、おい。
考え直せよ!。
前衛も後衛もいないんだぞ!。
踊り子に関しては何をするかも、わけわからんのだぞ?。」イケメンが後ろで何か喚いている。
でもこの子は優秀かも知れないのに『お踊り子』という職業のせいで、パーティに入れなかったんだぞ。
それこそ「俺達のように」




