第58話
今日は大学の授業に出ている。
朝練で盗賊達を鍛え、アイアちゃんにボコられる。
あまり最近アイアちゃんは忙しくて日本に来ていない。
なのでトレーニングしている俺はかなりアイアちゃんと闘えている。
だが最終的には毎日、アイアちゃんにボコられている。
アイアちゃんもあまり修行出来ていないのに、毎回ボコられる理由はハッキリしている。
ダンジョンに潜れず、俺も修行が足りていないのだ。
兎に角ダンジョンに潜る権利を手に入れたい。
しかし募集してもパーティメンバーが来ないのではお手上げだ。
「どうした?難しい顔して。
金欠か?。」誰かと思ったら稲川だ。
「金は腐るほどあると言うか、全くないと言うか・・・。」と俺。
「わけわからん。どっちなんだよ?。」
「とにかく今悩んでるのは金の事じゃないんだよ。
そういや、聞きたかったんだけど、どうやってオカルト研って騙してサークルに入れてるの?。」と俺。
「騙して・・・って人聞き悪いな。
俺らは勧誘してもあんまり入ってもらえないサークルなんだよ。
だから『仲間を探す』んだ。」と稲川。
「仲間?。」
「そう。
サークル勧誘の時に『話を聞きたいけど積極的になるのは恥ずかしい』ってヤツを見つけて声をかけるんだ。
そういうヤツは話しかければ話は聞いてくれるもんだぜ。
仲間に入るのが苦手そうなヤツを狙って声をかけるんだ。」と稲川。
「そんな暗いヤツ仲間に入れて楽しいのか?。」と俺。
「俺も内気でお前の言う『暗いヤツ』だった訳だけど、つまらないヤツか?。」と稲川。
「いや、打ち解けるまでは大人しいヤツだと思ったけど、打ち解けた後は『つまらないヤツだ』と思った事はねーな。」と俺。
「俺も仲間入り出来なくて、オカルト研の先輩に目をつけられたヤツだったんだよ。
仲間入り出来ないヤツも打ち解ければ良いヤツだと俺は思ってる。
勧誘の仕方を変えるんだよ。
人気のあるサークルと同じ方法で勧誘しても、オカルト研みたいな不人気サークルは誰も入らない。」と稲川。
なるほど。
パーティに入りたいけど、話を聞けない内気なヤツを勧誘する訳か。
しかしその内気なヤツはどこにいるんだろうか?。
イケメンに聞いて見るか。
俺は大学の授業が終わると、真っ直ぐ下宿に戻った。
姿見を通って、異世界に行くためだ。
姿見を通って俺が異世界の本拠地にしている小屋に行く。
小屋からギルドへ。
ギルドの受付にはいつものようにイケメンがいた。
だが、今はコイツには用事はない。
俺はソロの依頼が貼ってある掲示板を横目で見る。
ソロの依頼を探しているヤツは・・・いた。
俺を見ていたイケメンが声をかけてくる。
「あの子に興味があるのか?。
可愛いよな。
俺も声かけたんだけどな、内気すぎて会話にならなかった。
無口で、それ以上に共通の話題がないだろ?。
あの子のジョブ、本当にレアだし。」とイケメン。
「レア?。
あの子のジョブ、なんなの?。」と俺はイケメンに聞く。
「踊り子だよ」とイケメン。




