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第54話

 次の日、アイアちゃんは完全休養にした。

 アイアちゃんは孤児院に遊びに行くらしい。

 俺は五人の盗賊を連れて湖畔に行った。

 そこで五人に「かかって来い。鍛え直してやる」と言った。

 もちろん鍛えるつもりもあった。

 でも、ちょっとあこがれだったんだよね。

 もちろん攻撃はしない。

 本当に攻撃したら五人が死んでしまう。

 ひたすら五人の攻撃をいなす。

 なんか武術の達人になった気分。

 コイツらもある程度鍛えよう。

 でも今のところは日本へ連れて行くつもりはない。

 盗賊団のボスもそうだったが、姿見を手に入れようとしている者は恐らく多いだろう。

 そこにコイツらを巻き込むのは如何なものか?。

 コイツらは異世界で『鍵屋』として、平和に生きていって欲しい。


 二時間ほど五人に稽古をつけて『五人がまとめて住めて、鍵屋が出来る建物』を探しに行く。

 コレが中々条件に合うところがない。

 商売をするなら、人通りの少ないところはダメだ。

 だが、人通りの多いところは家賃が高い。

 五人住める広さがある、となればなおさらだ。

 帯に短し(たすき)に長し。

 もうここら辺で妥協しなきゃいけないかな?。

 ・・・と、思っていた時、条件に合う物件があった。

 

 とりあえず紹介された物件に入る。

 今まで俺は何回も肝試しした。

 肝試ししたからこそ廃病院に入ったんだし、異世界にも来たんだ。

 今までも、何回も心霊スポットには行ってる。

 そんな心霊スポットを熟知した俺が言う。

 「ここ間違いなく事故物件だろ!」

 魔力が0だった俺は、幽霊なんて感じなかった。

 だが、今の俺は魔力0じゃない。

 この物件に入ってから明らかに体感温度が10℃以上下がった。

 

 「ここにしましょう!」五人の中で一番元気な少女が言う。

 「いや、他も探した方が・・・・」と俺。

 「もう色々探したでしょう?。

 迷ってる間にこの穴場物件、他の人が借りちゃいますよ!。」と五人の中で一番賢そうな少女が言う。

 「いや、でも・・・」

 「テムさん、何か煮え切らないですねえ?。

 もしかして女の子の中で俺が暮らすの心配してるんすか!?。

 大丈夫です!。

 俺はそう簡単に流されたりしません。

 俺の貞操観念を信用して下さい!。」と唯一の少年が言う。

 「そんなモン、全然心配してない!。」と俺。


 結局、五人に圧されてこの物件に決めた。

 もうよっぽどの事がない限り、俺はここには来ない。


 久しぶりにのんびりした心境だ。


 俺は日本に戻り、大学の授業に出た。

 授業の後、稲川にESPカードの使い方を聞いた。

 これで魔力を鍛えられるだろうか?。 

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