第46話
もうすぐ朝6時半になる。
一旦、姿見を通って自宅に戻る。
そしてトーストを焼いて今日はベーコンエッグを作る。
そこにアイアちゃんが起きて来る。
「今日は今から異世界へ行って、俺と二時間くらい組手ね。
その後、俺は授業受けなきゃいけないんだけど、その俺が授業受けてる間に『滝行』って魔力を鍛える修行してて欲しいんだけど、頼めるかな?。」と俺。
アイアちゃんは「今日も1日よろしくお願いいたします!。」と頭を下げる。
「じゃあ、サッサと朝飯食べちゃおうか?。」
「いつもスケジュール立ててもらって、ごはん作ってもらって・・・。
本当に申し訳ないです。」とアイアちゃん。
「そんな事気にしないで。
今は決闘の事に集中して。」と俺。
少し気まずくなってアイアちゃんは話題転換しようとしたらしい。
「今日もフランケンシュタイナーですか?。」とアイアちゃん。
突然何を言い出すのかと思ったが、昨日の朝食のメニュー、ハムエッグを『フランケンシュタイナーだ』と俺が誰も得しない嘘をついたのだった。
つまり「今日もハムエッグですか?」とアイアちゃんは言っているのだろう。
惜しい、ベーコンエッグとハムエッグは似ているが同じ物ではない。
「今日は肉が少しだけ昨日と違うんだ。
似てるけど違うメニューなんだよ。
今日のメニューは『シュタイナーズスクリュードライバー』っていうんだ。」と俺。
「昨日と同じなのは卵・・・。
つまり卵の事を『シュタイナー』って呼ぶって事ですね!。」アイアちゃんが世紀の発見をしたように言う。
俺は「正しい」とも「間違ってる」とも言わずに「アイアちゃんは賢いな」とだけ言った。
二人して姿見を通って異世界へ行く。
そしてまた北の湖畔へと行く。
そして組手を今日も始める。
「先手必勝」とばかりにアイアちゃんが投石をしてくる。
俺は自分の体に向かって来る石だけをキャッチした。
湖畔の回りでは、アイアちゃんが投げた石が当たった木々がへし折れる。
死角からアイアちゃんが飛びかかってくる。
しまった、投石はただの囮だったのだ。
そして俺の肩に肩車の要領で乗る。
肩車と違うのは乗った位置が頭の後ろではなく、顔の前、ということだ。
そして、勢いをのせてトンボを切る。
・・・そう、フランケンシュタイナーの要領だ。
油断した。
俺は地面に打ち付けられる。
俺は立ち上がろうと、腕をバネのようにして、ピョンッと飛んで立ち上がる。
昨日の組手が終わる頃、アイアちゃんと俺との実力差は正視出来ないほど酷かった。
アイアちゃんも正直、ここまで俺が持ち直すとは思っていなかったに違いない。
アイアちゃんが驚いている。
でも俺の実力はまだこんなもんじゃない。
俺は『身の守りアップ』と『スピードアップ』の補助魔法を使った。
どうやら俺は二時間、アイアちゃんと闘えそうだ。




