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第32話

 「とりあえず靴を買いに行く前にメシでも食いに行こうか?。

 今日はパーティの結成記念だ、節約するのは明日から。

 今日はパーっと奢っちゃうよ!。

 何か食べたい物とかある?。」と俺。

 「じ、じゃぁ、『クレッセントのデッドエンド煮』が食べたい・・・かな?。」とアイア。

 アイアはまな板の上の鯉みたいな心境で、きっとお腹なんてすかないんだよ。

 だけど、俺に気を使って食べたい物を無理に言ったんだろう。

 本当に健気だ。

 良い子じゃないか!。

 だけどなあ!。

 『クレッセントのデッドエンド煮』って何?。

 想像もつかない。

 一つわかるのは『煮物なんだろうな』ということ。

 でもクレッセントが魚なのか肉なのか野菜なのか皆目見当もつかない。


 「よ、よーし!。

 今日は俺の食べたい物食べに行こうかな?。

 そうだ!。

 今日は『ピッチリファンキー』でハンバーグを食べちゃうぞ!。」と俺。


 もちろん、アイアはハンバーグを知らなかった。

 「デスロックみたいな料理ですね。」との事。

 だからデスロックって一体何なんだよ!。


 もう少し楽しい食事会になると思ってた。

 なる訳ないか。

 アイアにとっては一週間後に死刑宣告されたみたいなもんなんだから。


 夕飯の後、スポーツ用品店にアイアの靴を買いに行く。

 ついでにアイアのためのジャージと着替えのための下着を買う。


 アイアは「こんな色々買ってもらって悪い。」と固持しようとしたが、「汗臭いのは俺の方が嫌だ。」と着替えをアイアに押し付けた。


 一度家に戻って身体を動かす格好に着替える。

 ジャージ姿のアイアは高校生に見える。

 当たり前か、アイアは今16歳、高校生の年齢だ。

 

 「え、えー、で、では今からトレーニングを行う。

 手始めにランニングからだ。

 俺についてくるように。」何で俺は緊張気味なんだろう?。

 トレーニングをしたことがないとはいえ、『走った事はある』らしい。

 全く初めての経験で手取り足取り教えなきゃいけないと思ってたけれど、そうではないらしい。

 それにランニングした事はなくっても『隠しステータス』『持久力』『忍耐力』はそこそこあるようで、すぐにへばる事は無かった。

 筋トレをしていてわかった事がある。

 アイアは筋トレするのは初めてのはずだ。

 だが、初めて筋トレするにも関わらず、アイアは筋力が弱くなく筋トレも普通に出来る。

 レベルアップで上げた『力』を使って、日本で筋トレする事も出来るらしい。

 逆に、トレーニングで上げた『力』を使っても闘ってレベルアップ出来るかも知れない。

 2つの世界でのステータスアップには相乗効果がある・・・かも知れない。


 しかし、風呂の使い方とトイレの使い方を教えるのに一苦労だ。


 「トイレはそこら辺で済ませてくれ」と冗談で言ったのを真に受けて、そこら辺でノグソしようとした。


 文明の違いですれ違いはあるかも知れない。

 うまい事、共同生活が送れれば・・・と祈るばかりだ。

 

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