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第23話

 街の門に出来ている行列に並ぶ。

 人によって街から出る理由は様々だ。

 漁業で生計を立てている人は街から一番近い海や川へ行く。

 農業で生計を立てている人は外れにある畑へ行く。

 商人は他の街へ行きこの街の名産品を売ったり、よその街の名産品を仕入れてこの街で売ったりするので、色々な街を出入りする。

 冒険者も街から出る。

 畑に現れた害虫、害獣駆除の依頼を受けた時。

 商人に護衛を依頼された時。

 国、街から依頼されて攻め込んできた魔族、モンスターの群れと闘う時。

 そして、バカにされがちだが、今回の俺のようにおつかいミッションをこなす時。


 イケメンが「ソロの依頼は受けない方が良い」と言っていた理由には、街を出る時行列になっていて『街から出る理由』を並んでいる人達に知られてしまうからだ。

 人の口に戸は立たない。

 あっという間に『アイツはソロの依頼を受けた』『アイツはダメな冒険者だ』という噂は広まる。


 行列が捌けて、門番をしている女騎士の元まで行く。

 身分証明書代わりになっている冒険者証を門番に見せる。

 

 「冒険者なのはわかったけど、一人でどこに行くの?。」と女騎士。

 「薬草摘みに言って来ます。」俺は丁寧に言った。

 ここでまたトラブルとか冗談じゃない。

 「こりゃ傑作だ!。

 コイツ見た事ないし、冒険者になったばっかりに違いないけど、早くも食いつめて『薬草摘み』してるみたいよ!。

 悪い事は言わないよ。

 アンタ、冒険者に向いてないよ。

 家に帰って花婿の修行でもしたらどうだい?。」と農婦らしき女性がからかう。

 「依頼書見たけどこの依頼、アムロ先生の依頼だよ?。

 先生の魔法と薬と手術を融合した奇跡の医術にアンタの身内も助けられたんじゃないのかい?。

 だったら、先生の薬草集めを手伝おうとしてるこの子を笑うんじゃないよ。」と女騎士。


 「さあ、行っといで!。

 気をつけてな!。」女騎士がポンと俺の背中を押す。


 どうやら俺はあの女騎士に助けられたらしい。

 そして、この薬草採取の依頼を出したのはあの医者『アムロ=レイ』らしい。

 どこに『アムロ=レイ』はいるんだろう?。

 少なくとも姿見があった小屋にはいなかったが。


 しばらく街道沿いを歩くと薬草があるという草むらに辿り着いた。


 しかし・・・どれが雑草でどれが薬草か区別がつかない。

 子供の頃町内会の草むしりで『雑草だけを抜くように。花壇の草は抜いちゃダメ』と言われたけど、どれが花壇の草かどれが雑草かわからなかったのを思い出した。


 「面倒くせー。雑草もまとめて全部抜くか。」


 俺は草むらに蹴りを放った。

 スパスパスパ・・・。

 おースゲー。

 草刈り機みたいに綺麗に草が刈れた。

 まあ、雑草だろうが、薬草だろうが、関係なく刈れてしまうのが欠点だが。

 こりゃ良いや。

 『ちゃんと分別しなきゃダメ』って言われたら、『じゃあ俺には無理だ』って開き直ろう。

 さぁ、どんどん刈ろう。


 刈った草むらの中に尻があって、それを蹴り上げた。

 意味がわからない。

 なんでそこに尻があったのか。

 

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