第11話
「まずテムがしなきゃいけない事は・・・」
「・・・あ、俺か!。
そうだよ、テム=レイって俺の事だよ!」と俺。
「冒険者が偽名を名乗るのは珍しい事じゃない。
実はどこかでお尋ね者だったり、悪名高いヤツだったりするのはよくある事だ。
冒険者ギルドで偽名の登録は禁じられちゃいるが、それに対する罰則もないし、実際偽名で登録しているヤツも相当数いるはずだ。
規則は有名無実化している。
・・・だけどなあ!。
ここまで偽名丸出しってどうなんだよ!。
俺はこれを見逃しちまって良いのかよ!。」
「偽名じゃねーってば。
信じろよ、スペクター。」
「ギルバートだ!。
・・・やらなきゃいけない事だったな。
まずは自分のステータスをチェックしなくちゃな。」とギルバート。
ステータスってどうやってチェックするんだろう?。
ゲームだったらいつでもどこでもチェックできるが。
「頭の中で『ステータスオープン』と唱えれば、いつでもステータスは見られるぜ」とギルバート。
「そんなバカな話が・・・。
そんな簡単にステータスが見れるはずが・・・ホンマや!。」と俺。
テム=レイ
職業:格闘家
性別:男
年齢:19
レベル:1
力:1×23
身の守り:1×20
素早さ:2×20
魔力:0×0
賢さ:2×13
かっこよさ:1×17
HP:2+53
MP:0+0
成長型:晩成
医者の日記を読んでいた俺はステータスの見方がわかった。
格闘家になりたくて鍛えてた俺の日本での武力関係のステータスは医者よりは高い。
だが異世界のステータスを踏まえた合計のステータスは軒並み俺は医者より低かった。
つーか、俺の医者よりレベル1の段階で高いステータスはHPだけ?。
しかも『成長型』が『晩成』という事はしばらく成長は望めない・・・という事だ。
「しかしテムがアムロ先生の身内っていうのは本当なんだな。
この訳のわからんステータス表示はアムロ先生を除いて初めてだ。」とギルバート。
おそらく転移者のステータスは俺と医者みたいにバグった表示になるんだろう。
「・・・で、俺は何をすれば良いんだ?」と俺。
「パーティーに入れてもらって、しばらくは『殿プレイ』する事だな。
ステータスの表示がバグっててイマイチ読みにくいけど『レベル:1』なのは間違いなさそうだ。
最初はそれで構わない。
ただ・・・テムの場合は『レベル:1で使い物になるレベル:15まで遠い事』『成長型が『晩成』で人一倍レベル:15になるのに時間がかかる事』がネックになるな。
果たして、入れてくれるパーティがあるかどうか。」
そして物語冒頭に戻る。
「クビだ。」
レベル:1だったステータスはレベル:3まで上がった。
しかし、この4日でパーティを7回クビになった。
「レベルが上がれば少しは役に立つだろう」と俺を雇った奴らは思った。
しかしレベルが上がらないのだ。
4日で辛うじて2つだけしかレベルがあがらなかったのだ。
しかも魔力は0のまま。
将来、回復魔法と補助魔法を僧侶として覚えてもらおうと思っていたのに『魔力:0』
いや、もうわかった。
『俺をパーティに置いてくれるヤツらなどいない』
明日大学の授業を受けなくちやいけない。
しょうがない。
日本に戻ろう。




