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悪役令嬢ですが、隣国で好き勝手できる権利を手に入れたので、計画都市を開発しますわ、おほほほほ  作者: 三咲 美月


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2/17

第二話「道路ですわよね?おほほほほ」

ハルカ率いる測量隊一行は、谷底のガスに足止めをされていた。

宿場町全体が既に硫黄臭い。

「卵が腐ったような」と言われる匂いである。

「火山だらけの国でガス、といえば硫化水素ですわね…。

卵を腐らせるなんて勿体無いことしたことがないけど…。

あれ、いつだったかフサさんが腐らせていましたっけ?」


暇なのでしばらく宿場町を散策していたハルカは、街道とは別に山の中に入っていく道を見つけた。

標高はだいたい一定で、山の中腹を通っている。

「ちょっと行ってみますわ、おほほほほ」

魔道荷馬車(馬はいない)にガイドを乗せて走り出す。

「途中、この荷車、通れない」

「なぜですの?」

「言葉、難しい、説明、不可能」


その道は魔道荷馬車(馬はいない)が1台通れるくらいの幅である。

それくらいの幅を、無理して花崗岩質の地面を削って平場にして、道路にしている。

なぜこちらを「街道」と呼ばないのか、全く理解ができない。

それくらい整備に労力がかけられていた。


しかしすぐに違和感に気づく。

「おほほほほ、転回できる場所が無いと帰りがきついですわね」

「狭い、すれ違い、無理。

上り下り、ある。

設計、歩き、だけ」


そして最大の問題点が目の前に立ちはだかった。

「この道、役人、谷底、予備。

休憩、必要、ここ」

「…おほほほほ??

理解はしましたわ…。

ですけど普通、道路という平場を使って小屋を建てますの?」

小屋の通路の中を徒歩で通過しないと通れない構造であった。

魔道荷馬車(馬はいない)から降りて中を見た。

便所と、隣の小屋は保存食が置いてあり、その手前に鉄製の代金箱が配置されていた。


「路上サービスエリアですわ…?」


ハルカは引き返した。

数キロ、谷底への転落リスクと格闘のバック運転だった。

便所国道

国道140号の雁坂トンネル開通前、点線国道が通っていたと思しき雁坂峠の道に、道の平場を使って建てられている便所小屋がある。

実際の国道指定であったかどうかは諸説あるが、ネット上で「酷道」が話題になると「便所国道」という呼ばれ方をするようになった。

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