カタメ、オオメ、コイメ
正直ASSは暇だ。
βアンドロイドが出なきゃほぼ何もない。
だから暇つぶしでバーなんてやってるんだけどな。
その点永井さんとかACSは忙しいみたいだけど。
まぁ、部署が違うからしょうがない。
ASSなんて仕事がない方が平和ってことだからな。
「おはよー
今日退院だよ❤️」
まゆみからLINEが届く。
迎えいくぞー!
やったー!
お昼ごろだって話しなんでお願いしますm(_ _)m
絶対に狙ってただろ…
自動運転なんだから自分の車呼べばいいだけなのに……
(まぁ、しょうがねー)
『帰りどっか飯食いに行くか?』
「行く行くー❤️
お店決めといてねー!!」
マジか…
いやいや、メンドクセー。
まぁ、決まらなかったらパンでいいか!
****
『よぉ! お勤めご苦労様ですm(_ _)m』
「ちょっとやめてよー。
その言い方、こんな可愛い子捕まえてお勤めなんて!!
でも、迎えに来てくれてありがとう、嬉しい❤️」
やっぱりこの子はちゃんとそう言うこと言うんだよな。
だから俺は多分好きなんだろうな。
『荷物持つよ』
荷物を持つと腕を組んでくる。
まぁ、もう慣れた、
いつものことだからな。
「早くセブンスターの香り嗅ぎたいなー」
『お前、副流煙は体に悪いんだぞ!』
「えぇーー。
じゃ、私が吸わないでって言ったら吸わないの?」
『勘弁してください……』
「でしょ、コーイチだって助かってるんだからウィンウィンじゃん❤️」
車に乗り込みお望みのセブンスターに火をつける。
「あぁーーいい匂い、なんで好きなんだろタバコ吸わないのに。
昔からなんだよねー」
『知らねーよ、昔の彼氏とかが吸ってたからじゃねーのか?』
「あぁーーー、嫉妬してるーー。
可愛いーなーもう❤️」
左手に抱きついてくる。
『タバコ吸ってるんだからくっついてくるなよ、あぶねーなー』
「えぇーどうせ自動運転じゃん!」
顔を膨らませてプク顔をしている。
『どこ行く?』
「お任せします」
『パン』
「嫌だ」
『なんでだよ、任せるって言ったじゃねーかよ』
「一昨日食べたから」
『じゃ何がいい?』
「任せます」
『おい!!』
『じゃ、ラーメンだな』
「賛成〜〜〜。
カタメ、オオメ、コイメに決定〰️!!」
『退院早々スゲーな!』
「お腹ぺこぺこーー」
こんな何気ない会話が心地いい。
****
ラーメンを食べて一回帰ることにした。
退院したばっかりだからな。
『仕事はいつから復帰だ?』
「うーん、多分明後日くらいかなー。
まだ、分からないんだー」
『そうか、頭痛はどうだ?』
「うーん、入院中はなかったよ!」
『良かった、仕事のストレスかもなー』
「どうだろ、最近ACSは忙しかったからね、ASSさんは良いですねー」
『お前、それは言うなよー』
『まぁ、ゆっくりしてろ』
「夜お店行きます」
『ダメだ』
「モスコミュール……」
『明日にしろ』
「はい……」
『じゃ明日なー』
「可愛いお客さん来ても話しちゃダメだからね!」
『話さなきゃ仕事にならねーよ』
「ダメ!」
『はいはい、分かりました、業務連絡だけにしますよ』
「よし! じゃあねー。
今日はありがとうm(_ _)m」
『元気そうで良かったよ、じゃ明日なー』
****
一週間後。
それまでは同じような日々を過ごした。
ただ、普通の毎日。
《普通ってなんだい?》
昨日と同じ今日が来る。
今日と同じ明日が来る。
これが普通だよ!
ようやく分かった。
多分そういうことだ。
他愛無い日常……
それが続いていく……
それを紡いでゆく……
アイツがまた来たら言ってやる




