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335、みんなの近況報告

ランちゃんが、「ちょ、待って!リオ〜」と叫んでいた気がするが、いや、叫んでいたのだが、聞こえないふりをして部屋を出てきた。

あんなドタバタに付き合っていてはいつまでたっても出かけられない。

リオとゼンは厨房のノアの所へ手伝うことは無いかと聞きに行った。


「あー!リオー!ゼンー!いい所に!」


「ん?」

「うむ?」


ノアちゃん達はお昼と夜の仕込みで忙しいようで、売店から必要な物を出して来て!との事だった。




「そういえば、ゼンは売店使うの初めてだっけ?」


「うむ、話には聞いておったが……これが……」


売店を置いている部屋に行くと、ゼンが興味深そうにタッチパネルを眺めている。


ノアちゃんに頼まれたのは屋台料理の材料だ。今日は焼きそばの麺や中華麺を沢山と焼きそばやお好み焼きのソース、醤油やお酢、マヨネーズ、紅しょうが、青のりなどを頼まれた。

多めに出していても魔法腕輪(マジックリング)に入れておけば痛むこともないので、大量に取り出して収納していく。

途中でゼンが売店を使ってみたいと言うので、代わったら、必要なものの他にお菓子やアイスも取り回し始めた。


「これはなんじゃ?!こっちも、見たことの無いものじゃ!」と、テンション高く楽しそうだ。


子供達と遊んでいた時に、子供達がくれたお菓子もあったようだが、初めて見るお菓子なども多かったようだ。

ノアちゃんに頼まれていた物を出し終わると、ゼンが気になったものやお菓子を子供達やみんなの分も持っていくことになった。


「ん〜!これも美味いのぉ〜」


「本当?じゃぁそれも多めに出しとこうか?」


「うむ!」


リオがせっせと売店で購入し、魔法腕輪(マジックリング)に収納している横でゼンはお菓子やアイスの味見中だ。


その中でも特にアイスが気に入ったようで、全種類味見するのだと順番に開けている。


「そういえば、しょっぱい系のお菓子に甘いアイス付けて食べるのも美味しいよ?」


「!!?な、なんじゃと?!」


それはやって見ねば!と、ポテトチップスでアイスをすくってパクリ。

これは革命じゃ!と、先程までよりさらにバクバク食べ始めた。

もう味見ではなく本気食いだ。

ノアちゃんがお昼の用意もしてくれてたし、食べすぎないようにね!と、伝えたが、ゼンの食べる量はかなり多いので平気かもしれないな……

そんなことを考えながら売店からお菓子やアイスを出していると、ガチャりとドアが開いた。


「んもぉー!遅いと思ったらー、遊んでるんじゃん!」


「あ、ノアちゃん!」


「ノアも食べるかの?」


「のんびり食べてないでもぉ行くよ!みんな待ってるんだからー」


「え、もう準備終わったの?」


「うむ、ではそろそろ行こうかの?」


「そうだね」


「もぉ、早く早くー!」


ノアちゃんに急かされ、売店で出していたお菓子を収納するとゼンと一緒にノアちゃんに着いて外へ出た。


家の前に停められていた馬車の窓から顔を覗かせた子供達に「何をしてたのー?」「遅いよー」とブーブー言われたので、「お菓子の用意してたんだけど!要らなかったかなー?」とお菓子を見せると「ごめんごめん、いるいるー!」とすぐに謝ってきた。

みんな現金だ。


お菓子を渡し終わると出発だ。

岩のトンネルを抜けて夏の気候の場所の方へ行く予定なので、馬車に揺られて2時間程はかかる。お菓子やトランプがあれば2時間くらい暇を潰せるだろう。


私とゼンはノアちゃんに呼ばれた馬車へと乗り込んだ。


座った席の近くにマホがおり、お礼を言われた。

何に対してのお礼かと思ったら、マホの従魔達の事だった。


「え?どしたの?」


「従魔達も一緒に行っていいって……」


「ああ、そんな事?海は広いしみんな一緒の方が楽しいでしょ?」


「うん!ご飯も……いつもありがとう」


「うん、いいよ」


沢山食べる従魔達のご飯もいつも準備してもらってることも気にしていたようだ。といっても最近のお肉の調達班はダンジョンに行っている面々だが。と思っていたら、以前狩ってきていたオーク等のお肉もまだ残ってるよとノアちゃんが言っていた。

全部預けて管理を任せていたので把握していなかったがまだまだかなりの量が残っているようだ。


「お肉はあっても、そろそろダンジョンに遊びに行きたいなー」


「うん!行ってきて!!」


先に王都に着いておくべきだ、箱庭の探索はしないのか?等と言われるかと思っていたが、ノアちゃんがずいっと顔を寄せて力いっぱい肯定してくれた。


「う、うん……」


「なんだよ?ノア?」

「なんでそんな、リオがダンジョン行くのに乗り気なんだ?」

ランちゃんとサンちゃんが不思議そうな顔で尋ねている。


「ガンツ達じゃアルミホイル作れなかったんだよぉ……」


「「……は?」」

ノアの返答にみんな頭にクエッションマークが浮かびまくったようで、変な声を漏らした。


「リオー、アルミホイルが欲しいの」


「ん?うん?」


「早くレベル上げて、売店の枠増やしてー!」


「「あー!そういうことか!」」


売店でなくても手に入るものはできるだけ売店を使わずに調達するようにしていたが、手に入らない物もまだまだ多い。

クレイのレベルはかなり上がっているが、私は最近レベルが上がるような事をしていなかったので止まったままだ。欲しいものはどんどん増えるが手に入れる方法が無いなら売店機能を使いたいと思うのも納得だ。

ちょっと手が空くとなんやかんやと頼まれるが、これでノアちゃんに頼まれていると言う建前も貰えたので行きやすくなったなと思っていると、それもだけどさぁ、こっちも……と、ジオ達から地下道の設計の話をされた。

ペルカの街とアヒンの街を繋ぐ地下道は、青森と北海道を繋ぐ青函トンネル程深く掘って通すことになったようだ。


「え?!そんなに深く掘るの??!」


「んー……そうなんだよ」


「もっと浅いとダメなの?」


「それが、結構な深さまで掘り返して地面の中に住んでるような魔物もいるらしくてな……」


「そうそう、俺らもそんな深くせんでええんじゃないんかって言ったんじゃけど……」


「へぇ、地下にも魔物っているんだね」


「あの辺には何が住んでるかちゃんと調べられては無いみたいなんだけど……」


「ワーム系やモグラ系の魔物って言ってたか?」


「あと、蟻系やムカデ系もだったかな?」


「あー!……結構いるんだね」


「そうそう、それでトンネルを強化してても、トンネルに穴を開けられたら大変だから深くしてくれってさ!」


ということらしい。

なのでその魔物たちがどのくらいの深さまで地面を掘り起こすのか調べてから設計図を作っていたようで、作成にかなり時間がかかり、毎日毎日通う羽目になったのだとか。


「それでさぁ……」


「ん?」


「2本掘ってくれるか?」


「……え?」


「トンネル2本……」


「は?……え?なんで??」


「いや、すぐじゃなくていいんだけど……」


「サンちゃんが余計なこと言ったけんね」


「ちょ、ジオ!いや、えっと……まぁ、そうなんだけど……はぁ……」


「……え?」


なんでも、そんなに深く掘るなら青函トンネルを参考にしたらいいかと、青函トンネルがどうなっているかを調べている時にジオと話していた為ついついポロッと電車や新幹線の話を出してしまったそうだ。

それにすぐさま傍で聞いていた商業ギルドの人達が食いついたようだ。

そりゃぁそんな話に商業ギルドの人達が食いつかないわけないよね……


「という訳なんだ……」


「そ、それは……大変だったね」


「そうなんだよ!分かってくれるか?」


「う、うん……」


「おちおち思った事も口に出来ないよ……はぁ……」


電車や新幹線なんか作ったこともないし出来ないとは伝えたようだが、そんなくらいで諦める人達じゃ無いからな……

話すことも厳選しないといけないから大変なのだとサンちゃんは思い出してぐったりしていた。


とりあえず、馬車や歩行者が通る用の地下道の設計図はもうすぐ完成予定なのだそうだ。

野営地をどこら辺に作るかを、かなり悩んだと言っていた。

野営地にする場所を一応何かあった時のシェルターのようにも使えるような設計にしたようだ。

なんか掘るのが思ってたより大変そうになっている気がする。冬の間に終わるのだろうか……?


ジオとサンちゃんの話を聞き終わると、ノアちゃんとランちゃんも卵や牛乳、砂糖やコーヒーの活用法や保存方法の説明をして回るのが大変だったという話をしてくれた。

パラダイン王国の人達はパン食なので、パンに合う目玉焼きやスクランブルエッグ等の簡単な料理から教えているそうだ。


「それで、リオに相談なんだけど……」


「ん?」


「牛乳を長持ちさせる道具とか作れないか?」


「え?牛乳を??」


「滅菌処理が難しそうなんだよな……」


「そうそう、浄化も使える人そうそういないし……」


「あれ?浄化は、アヒンの街で指輪売ってなかった??」


「や、あれは売ってないぞ」


「あれ?そうなの?」


「俺らで使う分以外は作ってないからな」


「じゃぁそれ作って売ったら?」


「リオ……浄化が出来る指輪なんて幾らになると思ってんだ!?」


「……高いの?」


目玉(めんたま)飛び出るほどな!」


「あー……あ!じゃぁ、レンタルにしたら?」


「おお!いいじゃん!」

「それならいいかも!」


「管理は商業ギルドか領主様にお願いしとけば、こっちやる事ないし!」


「おい、またかよ!」

「またリオはー!」

「すぐ丸投げするな!」


「えー、じゃぁ、ノアちゃんとランちゃんとサンちゃんが管理するの?」


「え……」

「そ、それは……」

「ん〜……」


「ほらぁ〜!」


とにかく、ヒース達に浄化を付与した指輪を作ってもらってそれをレンタルする方向で領主様達に話をしてみるそうだ。

管理もお願いしてみると言っていた。

そうでしょ!そうでしょ!普段ノータッチの所まで管理するなんて無理……じゃないかもしれないけど面倒臭いからね!


そんな話をしていると2時間はあっという間で、お菓子を食べる暇もなく海に到着した。


んー!久しぶりの海だぁー!風が気持ちいい!


前に来た時に置いたままにしていた温泉や屋台、ウォータースライダー等の玩具もそのまま残っていた。

壊れたりした場所が無いかを確認して、着替えたら早速遊ぶぞー!

ゼン:ほぉ、ほぉほぉ、これは凄いのぉ!

リオのユニークスキルから派生したと聞いておった売店……まさかこれ程のものとはのぉ……

元々の箱庭も聞いたことも無いスキルではあったが、成長するとは……

しかしこの異世界の菓子、なんという美味さじゃ……

甘く蕩ける飴、サクサクの芋、ピーピーと音のする不思議なラムネという物、それから上手く伸ばして空気を入れると膨らむガムという物、どれもこれも初めて見る物ばかりじゃ、しかもこんな、こんなに美味いなんて……極めつけはこれじゃ!冷たく、舌に乗せると蕩けていく。蕩けるとその甘さが口いっぱいに広がりなんとも幸せな気持ちになれる食べ物じゃ……アイスと言っておったかのぉ?素晴らしい……

リオ達がおった世界……行ってみたいのぉ……こんな素晴らしいものが溢れておる世界……

………………魂を見つけられたんじゃから、星も見つけられるんじゃ?………………ふむ、ちと何とかならぬか研究を始めてみようかのぉ……?





いつも読んでくださりありがとうございます!

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