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第22話 収束

私は夢を見ている・・・


床にひれ伏し震えている私の手をとり起こしてくださったあの方のやさしそうな瞳・・・

その手の感触、吸い込まれそうな瞳に私は魅入られたように動けなくなった・・・・


「・・・・・・・・」

私は目を開けた・・・・

「クラン・・・・!!??」

まず目に飛び込んできたのは、シェリー様の顔だった。

「よかった・・・・あなた3日も眠ってたのよ・・・」

「シェリー様・・・・ここは・・・・」

「王都よ。すべて終わったわ・・・あなたのお陰で・・・」


シェリー様はにっこりと笑って言った。

「みんなは・・・・サーム・・・・レイチェル・・・・ジャック・・・」

「大丈夫。みんな今は出払ってる。ローディスの今後についてハイランドがわと協議中よ」

「そうですか・・・・」

私は体を起こした。肩の傷が痛むせいで頭が働かない。

「そう・・・・カミュ様が生きていました・・・・なぜ・・・・・」

「兄様も人が悪いわ・・・」

シェリー様はクスリと笑うと話し始めた。


ジュヌーンの反乱を想定してはいたものの、ハイランドからの使者滞在中とはさすがに予見できずカミュ卿もジュヌーンの刺客の襲撃には現実にあったそうだ。

しかし護衛のマリアンの働きで、刺客たちはすべて取り押さえられそのうちの一人の死体をカミュ卿として偽装、残る刺客たちは裏切らせた一人を残してすべて殺害したそうだ。

生き残った一人の刺客は任務の成功だけをジュヌーンに伝え、王都を脱出。死体をろくに検分せずにジュヌーンは暗殺が成功したと信じたらしい。


ジュヌーンによりウルバヌス教皇が殺されたこと、またシェリー様が先手を取られ拉致されたことを知ったカミュ卿はその場で交戦する愚を悟り、旗下の精兵たちに守られ王都を目立たない海上から脱出。


その後王都に残したマリアンからの情報で、私が考えていることを悟りかげながらマリアンを通じて私の計画を助けてくれていたらしい。

これですべての謎が解けた・・・・


私は小さくため息をついた。

結局カミュ卿がすべてお見通しだったということか。


「兄様は言ってたわ・・・あなたがいなかったらもっともっとローディス人が死んでいた。ジュヌーンの死という結果は同じでも、あなたがいたからこのくだらない反乱での死者は最低限に抑えられたのよ・・・」

「シェリー様・・・・」

「私は信じてたわ。あなたが必ず助けてくれるって・・・・有難う・・・・クラン」

シェリー様の両手が私の手を優しく包んだ。


「これからローディスはどうなるんでしょうか・・・・」

「わからない。ただ教皇は死んだし、世襲するにもすべて教会関係者はあの反乱で殺された」

シェリー様は瞳を窓の外に投げかけた・・・

「生まれ変わるんでしょうね・・・この国も」

「ええ・・・・」


その時だった。

扉が開き、一人の青年が部屋に入ってきた。

シェリー様が振り返り思わず驚愕の声を上げた。

「あ・・・・・あなたは・・・・」

私は体を起こし、シェリー様の肩越しに訪問者を見た。


そして・・・・・・・

あの瞳に再会した・・・・・


ハイランド帝国現皇帝 ライア・ハイラル様・・・・


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