表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
27/35

第27話 出たがり属性開花

「……美咲かい・かん」


「お電話お待ちしてまーす!」


三姉妹の収録映像が流れる。


「まあ、かわいらしいこと!」

「美咲ちゃんは、またおもしろいことを始めたようね」


静香と母マーガレットは、リビングで映像を見ていた。


「強硬派の勢いが加速……」静香がつぶやく。


「そうでしょうね。でもこのビジネスが軌道に乗れば、無茶なことはしないはずよ」


マーガレットは画面を見ながら、ふと思いついたように言った。


「そうだ静香、あなたはこの制作ディレクターとは顔見知りなのよね?」


「わりと……」


「私たちもこれに出演させてもらいましょう」


「お母さま?」


「だって楽しそうじゃない。私も出たいわ」


静香は無表情ながら、内心は小躍りしたいほど喜んでいた。

ディレクターに出演交渉することになった。



◆数日後、第2スタジオ

三姉妹は第2スタジオに集合していた。


「今日はここで収録ということはアウトドア関連ね」


パチッ!


背景が夏のビーチに切り替わった。


「海だね」


「お?」


「あっちの方に誰かいるね、行ってみようよ」


「うん。ちょっと待った。あたしが行ったらまた壁にドンでしょ。わかってるんだから……」


「二度も同じ手は通用しないわよ、まったく。通販と関係ないじゃないの」


「通用しないのじゃ……」


「え?でも今回は違うみたいだよ。行ってみよ」


三人が歩いていくと――


「あれ?静香とお母さんじゃないの」


そこには、水着にビーチサンダル、パーカー姿の親子がいた。

マーガレットがドローンを操作している。


「ドローン……」静香がぽつり


「うん見ればわかるよ。でも水面に近すぎない?落ちちゃうよ」


ポチャ。


ドローンは水に沈んでしまった。


「ほらぁ、落ちちゃった」


「でも安心」


マーガレットが胸を張る。


「そうなんです!このドローン『ミエールくん』は水陸両用なんです!」


静香がタブレットのモニターを見せる。


「ウォーターレジスト100%機能により水の中でも安心設計、さらに水の中でも撮影できちゃうんです」


「うわぁ魚だ!アジの群れが写ってる」


「美咲ちゃんどうですか?」


「これはあたしもほしい!」


メアリが進行役として声を張る。


「美咲ちゃんもお気に入りのミエールくん。今回は携帯に便利なミエールくんミニを付けまして――1万円でのご奉仕です!」


「いっ1万円!中学生にはちょっと高いけれど、お小遣いを貯めて買うのもありだね」


「今すぐお電話を!」


「はいカット!」


◆収録後

「お疲れ様でしたあ」


静香とマーガレットが三姉妹に近づいてきた。


「静香たちも出ることにしたの?」美咲が聞く。


「ときどき、ディレクターに頼んだ」静香が答える。


マーガレットは満面の笑み。


「美咲ちゃん、これからよろしくね」


美咲は親子を見てぽつり。


「家族総出でやるなんて相当気合入ってるね!

(ていうか、お母さん化粧が濃いなぁ)」



数日後――

強硬ビルの通販サイトに新商品情報が掲載された。


『ミエールくんミニ(特別版)

 非売品グラビア写真集

 “マーガレット・オン・ザ・ビーチ”付き』


美咲

「ええええ!? なんでグラビア付いてるの!?」


「出たがりが加速しておるのじゃ……」


メアリ

「これ……通販番組の範囲を超えてるよね……?」


静香は顔を覆った。


「……やめてほしい……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ