表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
12/35

第12話 新鮮なキスのフライが食べたい

海外旅行はハズレ、騙されたのだと思い込んでいた。

しかし、あの孤島でのキャンプは、美咲たちの心に深く刻まれていた。

はずれどころか、実は大当たりだったのだ。

孤島での経験は、ぼくらに大きな飛躍を与えることになるのだろうか。


美咲

「また行きたい……」

「釣りしたい……」

「キャンプしたい……」


静香

「わかる。あの島、妙に落ち着く」


ろぼみ

「あたい、島の電波が忘れられないの……!」


「主様、わしもまた行きたいのじゃ」


「気持ちはわかるよ……アクセスがなあ」


公園では、紺が動物たちに囲まれていた。


「紺様〜!島に行ってみたい!」

「紺様〜!海の魚食べたい!」

カラス

「紺様〜!いっそのこと島に移住したい!」


「主様よ、みんなまたあの孤島に行きたいそうじゃ」


「そりゃ楽しかったしな……」


「それに……わしも新鮮なキスのフライを食べてみたいのじゃ」

「さぞうまかろうなあ……」


「キスのフライか……うん、たしかにありだ」


「しかし、アクセスがなあ」

「毎回チャーター機を借りるのは無理だろうし」


静香

「方法ならある」


「おっ……あるのか?」


静香

「瞬間移動装置でここと孤島をつなぐ」


「そんな芸当ができるのかい」


静香

「できる。ろぼみが解析済み」


ろぼみ

「あたい、宇宙人の瞬間移動装置を分解したの……!」

「公園のトイレと孤島をつなげられるの……!」


「そうかい……しかし」

「そんなことしたら怒られるだろう!?」


静香ボソッ

「ばれたら、100パー怒られる」


「そりゃそうだ!!」


静香

「でも、やる価値はある」


ろぼみ

「あたい、やるの……!」


「やめた方が無難なんだが……」


深夜。公園のトイレに、静香とろぼみが現れた。


静香

「装置は?」


ろぼみ

「あたい、持ってきたの……!」


静香

「じゃあ、接続する」


ろぼみ

「孤島の倉庫横にリンクを貼るの……!」


静香

「よし、起動」


装置が青白く光り、公園のトイレの一室が孤島へのゲートになった。


静香

「できた」


ろぼみ

「あたい、やったの……!」


翌朝。ぼくたちは公園に集合していた。


「……で、これが孤島につながってるって寸法かい?」


静香

「うん。でも、誰でも使えるわけじゃない」


「どういうこった?」


静香

「起動条件がある」


ろぼみ

「あたい、宇宙人の装置を解析したの……!」

「起動には“特異な所作”が必要なの……!」


美咲

「特異な所作って……何?」


静香

「3回回って、わん」


「3回回ってわんだと!?江戸っ子のぼくにそんな真似させる気かい!」


美咲

「えぇぇぇぇぇ江戸っ子……?」


静香

「最後に、ドアを三回ノックして“孤島へ参ります”と言う」


「恥ずかしすぎるだろうよ!!」


「主様、これは……神聖な祈りなのじゃ」


ぼく

「祈りねぇ!?」


紺は迷いなく正座した。


「(3回回って)わん」

「キスのフライが食べたいのじゃ」


三回ノック。


「孤島へ参りまする」


装置

──ピコンッ──


美咲

「起動した!!」


ろぼみ

「あたい、成功なの……!」


静香

「これでいつでも行ける」


「いや、行けるだろうが……意味不明だよな……」

「変人認定される……」


美咲

「じゃあ、わたしも……」


美咲

「(3回回って)わん」


三回ノック。


美咲

「孤島へ参ります!」


装置

──ピコンッ──


美咲

「やった!!」


「こりゃあおもしろい……」


「……やるしかないか」


「(3回回って)わん」


三回ノックして。


「孤島へ参ります……」


装置

──ピコンッ──


「主様、見事じゃ!」


美咲

「かわいかったよ!」


静香

「似合ってた」


ろぼみ

「あたい、録画したの……!」


ぼく

「しょうがねえな……」


静香

「じゃ、行こうか」


「主様、キスのフライを食べに行くのじゃ!」


美咲

「釣りしよ!」


ろぼみ

「あたい、島の電波を最適化するの……!」


ぼく

「……ようし、行くか」


みんな

「おお!!」


こうして、

公園のトイレから孤島へ向かう“異常な日常”が始まった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ