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ー0019ー

 街道沿いや周辺の山賊を狩りに狩って山賊達から恐れられシャルルとナイトの2人が噂が噂を呼んで彼らから逃げられ始めてしまい遠出とおでをしたにも関わらず空振りで山賊狩りの影響が表れて陽がまだ出てる内から家路を歩いてる時の事だった。


 ちょっとした丘で1人の老人が腰を掛けて食事をしていた。


「うまそうだな〜」


「人のだよ?」


「わっ、分かってるわぁい。

そういう意味じゃねーの、腹減ったなっつ〜ことなの!」


「そっか」


「そうだよ」


 歩みを再開させた時だった。

上からその、お爺さんが凄い勢いで斜辺を転がり去って行った。


「た、助けてくりゃーーー」


 スポンっと音をさせて道に消えたので2人は驚きを超えて呆然としてしまった。

吸い込まれるように唯の道に突如として消えたお爺さんに数秒遅れて冷静さを取り戻した2人が消えた場所に近づく。


「な、何もねぇ!?

どうなってんだ!」


 足で踏んで確かめてみるも何の変哲もないただの土の道でしかない。


「お爺さんが座ってた所を見てくる。」


「お、おう。

気ぃ〜付けてな!」


「うん」


「……にしてなんで突然、転がってきたんだ?」


 転がってきた方向を見れば地面や草に僅かに何かが光るのが見えた。


「これは……………どわ!?」


 何もバランスを崩していなかったはずのシャルルは何かに体を引っ張られるような感覚と共に暗闇を落ちていた。


(なんだ!?

長細い穴?

俺は落ちてんのか!?)


「ぐわ!?」


 穴は嫌に歪曲していたりとシャルルにつかりながら下へ下へと落としていった。



「ダイコン?

それにお弁当だ。」


 老人が腰掛けていた傍には食べ掛けのお弁当と背負い籠一杯にダイコン等が詰め込まれていた。


「シャルル………あれ?」


 さっきまでそこにいたはずの場所にシャルルの姿は無かった。



「どへ!?

どばぁ!!!」


 落ちに落ちて辿り着いたのは水いっぱいに満ちた空洞だった。

出口は落ちてきた天井の穴しかなく、他は全て水場で有り空気を吸いに水面に体を出して立ち泳ぎをすると自分とは別にバシャバシャと慌てた音を立てる老人を見つける。

溺れているのかシャルルを見つけてクチに水を入れてしまったのか全容は聞こえないがシャルルは直ぐに助けに泳いだ。


 そこに体長10メートルはある巨大な長細いヌルヌルと粘液を全身に纏わせた魔獣が現れる。


「今度のマヌケは2匹かぁ〜」


「喋っただと!?」


 老人を抱えたシャルルが驚く。


(くそ、武器は道端に置いてきちまった。

しかも喋るマモノかよ!

今度はって事はトラップを設置して待つタイプの頭が利く奴じゃね〜か!)


「ジジィの方は不味そうだな。

決めた、まずは若い男の方からだ。」


「やっべ!」


 頭から突っ込んでくるマモノにシャルルは老人を離さないように掴んだままマモノがクチを開けた一瞬の隙を付いて蹴って避ける。

その勢いで水中を泳ぐと直ぐに水面を目指す。

マモノの突撃した際に起きた水流で上手く泳げず空気を吐いて老人からも手が離れてしまう。


「バカめ!

水の中で人間が勝てるものか!

このまま食ってやる。

血が水に塗れ、さぞ良い赤を広げるだろう」


(バカはテメェだ!

クチャべってる暇に食っとくんだったな。)


 水生形(ドジョウ)のマモノが喋っている間に水流の弱まったのをシャルルは思い切り泳ぎマモノを殴る。


「ぎょえ〜〜〜〜〜〜」


 ヒゲを何本と引き抜き腹の部分へと隠れるように手綱のように乗るとマモノは堪らず痛みに暴れだす。

水中から水面に水上へとクネクネとバタンバタンと、くねらせる。

老人を見つけ手を伸ばして掴むも水中で起きたマモノの起こす激流で掴み損ねる。

今度は水上、空中に跳ね上がった瞬間を見計らってキャッチすると、このまま天井の穴を目指した。


 しかしシャルルが自身の身体にへばり付いているのに気が付いたマモノが壁面に体当たりした事で失敗に終わる。

血が流れ気を失いそうになるが、なんとか堪えて老人も今度は離さない。

歯を食いしばり水面に叩きつけられていた。

そこに大口を開けたマモノが迫ろうとしているのが見えてシャルルは覚悟を決める。

シャルルの目が光り、光が見たのはナイトだった。


 バコンっとマモノの頭に響いたのは大根だ。


「ダイコンソード!」


 マモノの頭に打つかり砕けたダイコンは水面に浮かんでゆく。

頭をダイコンで殴られたマモノは気絶し倒れて大きな音を立てる。


「ナイトぉ!!!

でもなんで!

お前まで出られなくなるぞ!!」


「大丈夫。

ほら」


 ナイトが指差したのは穴から風に揺らめく丈夫そうな縄だった。


「登ればいいよ」


「すごいな!

でもロープなんて何処に持ってたんだよ」


「話してもいいけど先ずはマモノをどうにかしなきゃ」


「お、おう。そうだな!」


「う、うぅ〜」


「爺さん!大丈夫か!」


「君は、わしを助けてくれたのか。

っ!?

これは!?」


「俺達を襲ってたマモノだよ。

いまトドメを刺す。

……でもどうやりゃいいんだ?」


「う〜ん。

余ったダイコンでオシリに刺しとく?」


「……ん?

はぁ……いや何でだよ!!」


「細長い、水生生物は尻呼吸するって前に読んだから」


「そっ、そっか。

だとしてもじゃない?

やめてやれよ、あっ………もう遅かった」


「上でレッドさんが待ってるから」


「レッドさん?

誰だそりゃ?」


「レッドさんでしょ?」


「ご存知レッドさん、みたいに言われてもな?」


「お、おい!!

お前さん達、後ろぉ!!??」


 ザバァンっと波を起こして水面に顔を出して起こったマモノがナイト達に襲い掛かろうとしていた。


「お前らぁーーよくもやってくれたなぁー!!!」


 怒りと尻の違和感に狙いが荒いマモノは壁に激突して更に怒りを増す。

ナイトは泳いで蹴り飛ばすも波で流された先にいたシャルルと老人の方にマモノが飛んだのに気付き焦る。


「クソ!

ぐるるるる!

がおーーーこっちだ!!

こっちに来い!

おらーーーーーー!!

爺さん、今の内にナイトの方に逃げろ!!!」


 手を大きく広げて獣系のマモノの真似をすると老人を逃がそうとするシャルル。


 水面に倒れたマモノが目にしていたのは浮いている白い物体だった。

クチに含み噛んでみる。

今迄に味わった事のない美味しさ。

食感、噛み応えや匂いに頬がとろけるのを感じた。


「う、旨い!

旨い!旨いーー!

旨ーーーーい!!!」


 水に浮いていたダイコンを全て平らげ、シャルル達に問い掛ける。


「この白いのは何だ?

ドコにある?

もっと寄越せ!!」


「それはダイコンと言う。

ワシが作って売りにアルテミスズに行く途中じゃった。」


「ダイコン?

それをくれないか?」


「唯でとはいかん。

だがもう悪さをしないと言うならダイコンを譲ろう。

上にまだまだあるぞ」


「ほんとうか?」


「やれやれ、遅いから心配に様子を見に来れば。

マモノと仲良くする風変わりのジーサンがいるとわね。」


「あっレッドさん。」


「レッドさん?

お前!?

赤烈怒レッド2兄弟・コンビのブルーじゃね〜かよ!!」


「よぉ、シャルル!

元気か?

山賊退治の次はニョロニョロ退治か?」


 ロープに手を掛け片手で挨拶してくるのはシャルルとの仲の良いハンター仲間の赤烈怒レッド2兄弟・コンビの1人ブルーだった。


「ほら、手ぇ〜貸せ。

なぁジーサンよぉ、そのマモノは人の味を知っちまってる。

人のためにもソイツのためにもココで殺す方が世のためって奴だぜ?」


「ありがとうよ、でもな。

出来るだけ殺生ってのは避けたいのよ。

この歳になると生き死には他人事じゃねぇからよ。

みんな生きたいのよ、そのためにコイツも食べたんだよ。

人の(ことわり)を知らないのは野生の理を知らない人とおんなじよぉ〜

コレからは言い聞かせるし、ちゃんと教えるからよぉ〜

なぁ?」


「あ?

ああ。そうしてやるぞ」


「はっ、ならココからは出してやるよ。」


「そうかい?

ありがとうよ、若いの」


「そうか?

よ〜分からんが感謝してやるぞ」


「あぁ。良い術者の知り合いがいるんだ、そんな無いさ……………お互いにな」



「あ、1人ずつな、上で引き上げてるアカフクでも同時に何人もは無理だ。

それも何トン有る知れねぇマモノとなるとだ。

1人ずつだぜ」

 

 そこで発覚する。

マモノが1人(いっぴき)では自力で登れないという問題。


「この空間を作る時に適当にバリバリ食いながら作った道だからなぁ〜」


「なるほど、だから真っすぐじゃ無かったのね。」


 痛かったのを思い出すシャルルはマモノのヒゲに注目する。

シャルルが引っこ抜いていない、まだ無事なヒゲをロープに括り付けて全員で上から引っ張り上げるという作戦を話す。


 他に代案もないため嫌だとゴネるマモノを余所に作戦は開始した。

先に登ったブルーは後をアカフクに任せて街に急ぐように馬で走って(駆けて)いった。


 その後、マモノが地上に引き上げられたのは数時間もしての事だった。

顔から尻尾まで地上に、こんにちはしたマモノを待ち構えていたのはブルーの知人の魔術師。

空かさず老人とマモノの間でテイム契約を交わしマモノが悪さ出来ないに縛ると老人の家に池を作り、マモノが勝手に穴を作らないようにも契約内容に有るのを知らせる。


 一段落着いた一行はアルテミスズに帰ってきていた。

ハンターギルドの食堂ではシャルル・ナイトにレッドコンビの2人が食事を共にしていた。


「シャルルが居なくなって下に降りたらレッドさんの2人がいて依頼だって言うからシャルルを助けに行った。」


「お前じゃ要領得ないよ」


「帰ってくれば、ここ最近あの付近で人が不自然に消えるって依頼が俺達に回ってきてな。」


「行ってみればアンちゃんが1人でいるじゃないかと、シャルルは何処だと聞けば消えたというからな。

これはまさかなって事で俺達の出番ってな訳だ!」


「そうだったのか。

悪い、世話掛けたな。」


「なに、依頼の範疇だ。」


「どこから帰ってきたの?」


「ダンジョン、迷宮だよ。」


「迷宮?」


「そ、迷宮だ。」


「アルテミスズには無いからな。

近場でも次の町にでも行かないと、この辺には無いから見た事ないのか」


「ダンジョンにはミノタウロスがいるからな。

アルテミスズだと何故かレッサーミノタウロスが出るからな。

レッサーの奴らを狩ってるのも基本、俺達なんだぜ?」


「レッサーミノタウロス?」


「前にナイトがギルドで食った俺セレクションのめちゃ旨セットだよ!

それに使われてる肉の1つがレッサーミノタウロスとかドラゴンモドキなんだよ」


「へーそっか、そうなんだ」


「軽いのなアンちゃん」


「あぁ、俺より適当な返事だな」


「へ〜」


「でだ。

シャルル、助けてやった礼に今日は奢れよ」


「ジーサンの契約料金分もな」


「そんなーーーーーーーー!!!」


 シャルルの金欠生活はまだ続きそうだ。


===落ちる===





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