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第110話執事の思う所

 最近私が仕えるヴィエント・メ・セブ・シャル家に『銃の勇者』なる人物が暮らしいている。


 なんでも勇教会も神教会も認めた新たな勇者だとか。


 敵の攻撃を食らい、1週間もの間意識不明だったのに、目が覚めた彼は色々な注文を付けてきた。


 第1の注文 意識が戻ったその日に頼まれたこと、コンコン「アルファ猊下、執事のボエッテです、よろしいでしょうか?」


「どうぞ、大丈夫ですよ」

 神教会とヴィエント・メ・セブ・シャル家に送られた、銃の勇者宛の大量の手紙を持ってくるよう言われた。


 息をするのすら苦しいという状況なのに、真っ先に手紙を読みたがり、時折民の為に祈っているらしい。


 第2の注文 「ねぇ、ボエッテさん。弓矢の射撃場とかない?俺も飛び道具を使うんだけど腕が鈍りそうで……」


 まだ目が覚めてから2日目、場所は教えたが流石に傷だらけの彼にそんな訓練をさせるわけにもいかず、治療を担当している神教会のシスターへ報告し、釘を刺してもらった。


 しかしその()も無視して彼は肉体を鍛える。


 まともに呼吸もできない病人が、既に戦うことを考えている。


 民からの手紙に祈り、自己の研鑽を怠らない。

 

 やはりロミお嬢様の言う通り銃の勇者なのだろう、と思う。


 しかしながらボーッとしている時に口が開くのは指摘した方が良いのだろうか……

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