吾輩は今回主役と違うのである。
―― ニャン吉の日記 ――
最近私は野良という最下層のジョブを抜け出しセレブの階段を上りつつある。
ある事故をきっかけにして、坂の病院へ養子となった。
注:ニャン吉の勝手な思い込み
ニャー吉やニャン太郎もいて、退屈をしない毎日。
お互いの首にある大きい英国貴婦人カラーが邪魔なのを除けば不満もない。
それに超絶美人のニヤ姫もいるのだ。
ここは今、天国に一番近い場所と言えよう。
注:別の意味で一番近い
だが、ここ最近ある事で私達の置かれている立場を知る事となった。
悪魔大王んところのニャゴローである。
注:悪魔大王=三河美也
彼も時々ここへ顔を出す。
自ら食い物をあさるときもあればマダムに強制連行されることも。
注:マダムと一緒の時は注射か着替えか実験
カラーこそしていないが毛のない裸体は私達と同じ。
しかし明らかに待遇が違うのだ。
注:四匹の猫は色んな事件に巻き込まれ剃毛を余儀なくされた
私達は決して入る事の出来ない病院側奥の部屋。
彼がマダムと一緒に来るときは、決まって最初にその場所へ。
私達には与えられない何かを貰っているのだと思う。
部屋を出てくると決まって舌をピチャピチャしているし。
注:様々な薬を飲まされている、或は注射によって口の中が変な味するから
それに服だってそうだ。
私達がペラッペラなのに対し、彼はいつもモフモフ。
どう見ても愛され度はニャゴローのほうが上。
注:野性における体温調節機能を破壊する程の防寒服……激クサ香水付き
ニヤ姫にしてもそう。
私達とは殆どジャレてくれない。
生活を共にしているにも関わらずだ。
彼が来れば走ってすり寄り、見せつける様に乳繰り合う。
これには私を含めた雄三匹もイライラ貯金が溜まる溜まる。
注:怪我している場所を前足で押し、痛がるニャゴローでストレス発散のニヤ
少なくとも今はまだ本調子ではない私達。
だが、日を追って回復しているのは明らか。
もうしばらくすればこの邪魔なカラーも外されるだろう。
そうなれば素早く動くことも可能だし攻撃も……
ニャゴローにはその内痛い目を見せてやるとするか。
せいぜい厚遇を受けている今を楽しむがいいさ……
この数分後、マダムは帰宅するなりニャゴローを連れて秘密の部屋へ。
彼の悲痛な叫び声は他の猫達からすればよがり声にも聞こえたそうな。




