知らされる悪魔召喚師という存在
なんだろう、モニカは次にアメリアに視線を寄越す。彼女は頷きモニカは改めて俺を見た。
「実はな、最近とある異常組織の活動が活発化している。それが秩序の指輪と呼ばれる、悪魔召喚師の組織だ」
「悪魔召喚師? 人間が、悪魔と手を組んでるのか!?」
「そうだ、初耳か?」
「くそ!」
人狩りの時ですら腸が煮えくり返る思いだってのに、現代でやつらとつるんでいるなんて確信犯じゃねえか!
なんてことだ。まさか、悪魔と手を組んでいる人間がすでにいたなんてッ。
「活発化と言ってもその目的が分かったわけじゃない。ただ世界的に悪魔召喚儀式の発見数があり得ないほど増えててな。私たちはこれがなにかの前兆ではないかと踏んでいる」
「日本人の君にこの例えは不謹慎かもしれないけど、短い期間で何度も地震が起きてたらどう考えても不自然でしょ? でもその原因がなにか分からないって感じ」
「そりゃ、そうだな。なにか原因があると考える。悪魔召喚師が、そんなことを?」
考えが甘かった、俺たちが知らないだけですでにそんなことになっていたなんて。
俺たちは、本当になにも知らなすぎる……!
「お前の話が本当だったとして、連中の狙いはその殺戮王とやらの召喚の前準備、もしくは陽動の可能性が出てきたな」
「どんな悪魔なんでしょ?」
「それは俺も知らないんだ。名前だけが知れ渡っててさ。ただ、強敵なのは間違いない。悪魔の数だって膨大だ」
人類を敗北に追い込んだ、それだけで最大級の脅威なんだ。この世界に召喚させるのは防がないと。
「ま、それだけのことが出来るんだ、魔王クラスだろ」
「ですが社長、魔王クラスの召喚なんて」
「んー」
モニカは再び考え込む。魔卿騎士団の上級幹部ともなればいろいろと知っているはず。今は彼女の知識に期待するしかない。
「ま、話は分かったよ。セブンスソードはすでに終わりお前たちスパーダは未来から帰還している。そしてこのままでは殺戮王の襲来があると、それでいいか?」
「ああ」
「それで、お前の考えはあるのか? これから先について」
「それについてなんだが」
以前屋上で星都たちと話していたことを振り返る。殺戮王率いる悪魔との戦い、それに備え魔卿騎士団を仲間にするという案があった。俺はどうしても抵抗感が強かったがこうして話してみてその時の考えは変わりつつある。
モニカとアメリア。二人をどこまで信用していいものか分からないが、二人なら仲間になってもいいんじゃないか、と。モニカは口や態度は悪いが話の分かるやつだしアメリアは礼儀正しく人間性を感じる。
ただそれは俺がそう思っているだけで他のみんながどう思うかまでは分からない。俺だけで進めていい話じゃない。
「今夜のことは俺にとってもいろいろあり過ぎた。まずは仲間と相談したい。ってのが正直なとろだ。俺一人で決められることでもないし」
「それはそうですよね。と、ちょっと失礼」
アメリアは立ち上がりスマホを持って離れていく。モニカは険しい表情のままだった。
「お前、それ本気で言ってるのか?」
「え」
俺、おかしなこと言ったか? アメリアも同意してくれたしそこまで間違ったこと言ってないと思うんだが。もしかして、まずったか?
「え、ほんと!? 相手は誰!? 戦況はッ?」
「戦況?」
そこでアメリアの大声が聞こえてきた。なんだ、なにか起きてるのか?
見ればアメリアは焦っているようでスマホを耳に当てたままモニカに振り返った。
「襲撃です! 敵勢力不明。銃撃を受けてます!」
「なに!?」
「襲撃だと?」
「現在応戦中です」
襲撃だって? なんで? 敵勢力不明って、なにが起きてるんだよ!?
「被害は? 敵の狙いは分かるのか?」
「被害はまだ軽微ですが狙いはまったく」
「なあ、俺はどうすればいい?」
「とりあえず動くな!」
モニカはソファから立ち上がっておりアメリアと話している。俺もなにかしたいが動くなと言われれば浮いた腰が沈んでいく。
すると、今度は部屋中の電気が切れた。
「なんだ!?」
「停電?」
暗くて良く見えない、まずいぞ!
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