平日です!大体集合!
「和也ーー!今日和也の家行くわねー!」
平日の放課後。
こんな勢いのいい人はあの人しかいない。
朱音さん。
しかも後ろには優希さん。
「わっ、わたひも行きたいです!」
いやいやいやいや、ボロアパートだよ?
「俺、バイトありますし」
「どうせ2時間は時間あるじゃない。アンタが使ってないだけで」
こんな時に加勢だと!?
誰だ!可奈だ!
ハァ……肩を落とす。
男子の目は相変わらずだ。
その中でも勇敢な人が突っかかってきた。
「お前さ、なんなのマジ。毎日いちゃいちゃしてさ。マジでむかつくんだけど」
うんうん。俺も出来ればこんなことはしたくないんだよ?うん、ホントに。
「んーとな、色々事情があるんだよ」
クラスメイトA君、わかってくれ。
「事情?ちゃんと説明しろや。それとも出来ねぇのか?低脳」
「なぁなぁ、君」
A君の言葉に反応したのは俺じゃなく朱音さんだった。
「はい、なんでしょう会長」
「君、退学ね。お父様にはもう連絡したから」
『はっ!?』
俺とA君の声が重なった。
「私のフィアンセに絡んだんですもの、覚悟は出来てるのでしょう?」
「アンタのフィアンセじゃないわよ!私の召使いよ!」
「わ、わた……」
入ってこようとした優希さんは睨まれて、言うのをやめた。
やめて正解です。
というか、助かりました。
「いや、あの朱音さん?」
「なぁに?和也♡」
この♡が恐ろしく感じるよ。
「流石にそれは……」
「ダメ!私が許さないわ!」
そんなことで胸を張らないでほしい。
隣のA君は意気消沈した。
「き、今日はとりあえずうちへ来てください!さ、行きましょう!」
A君ごめん。
俺には朱音さんを止められないよ。
急いで俺の家へ向かった。
「た、ただいまー」
「おかえり、兄ちゃ……」
弟さんの目がテン。
「あぁ、えっと優希さんだけ知らなかったですね。弟の裕太です。で、優希さんだ」
「な、名前似てましゅね。よろしゅくお願いします」
噛み噛み。
「よろしくお願いしますね。優希お姉さん」
お前の「お姉さん」破壊力すごいな。
優希さん顔真っ赤だぞ。
「2人は……可奈お姉さんと、朱音お姉さんですよね?」
「覚えててくれてありがとー!」
可奈が裕太に抱きついた。
今度は裕太の顔が染まった。
「ちょっ!可奈お姉さん!?近いですよ!」
「裕太君可愛いなぁ♡」
頬を擦りつけている。
困ってるよな、裕太。
「ありがとう、裕太。さすがは私の弟だ」
朱音さんはなんか言い出したし。
「お、弟?可奈お姉さんそろそろ……」
ずっと抱きついていた可奈が離れる。
「さて、うちに来たわけですし目的は達成でしょう?」
強引に帰る方向へ持っていこうとしたのだがあえなく失敗。
「そうだな」
その言葉を言いながら靴は脱がないでほしいな。
「和也の料理が食べたいな♡」
胸を寄せないで……制服自体危ないから。
ホントに、俺の理性的にやばい。
「飯食ったら帰ってくれるんですね?」
「もちろん♡」
信用出来ないが、しょうがないか。
先月の給料も入っているので、冷蔵庫の中は大丈夫だった。
30分後
「はい、どうぞ」
中華にした。
回鍋肉を大皿に作ってテーブルに置いた。
さすがに材料を使い過ぎたくはなかったのでそれだけ。
『いい匂い〜♡』
朱音さんと優希さんが声を揃えた。
そして、全員が一口。
「おいしい……。これは、完璧な味付け。そして、このピリ辛感。もはや本場の味」
朱音さん絶賛です。
「ふわぁ〜。おいしいれすぅ」
とろけてる優希さん。
よしっ!
「今度教えてもらえましゅか?」
「いいですよ」
その一言で上機嫌だった。
可奈と裕太は毎日俺の料理食ってるから普通の反応。
5分で大皿が終わった。
「美味しかった〜。それじゃあお邪魔しました」
この話で噛まなかったのは今が初めてか。
「また食べさせてね♡」
違う意味に捉えそうだ。
「それじゃ、行くわよ和也」
「あいよ」
もう既に疲労困憊なんだが……。
仕方がないな。
今日もちゃんと喘いでたよ。夜にね。
翌日
「和也ーー!今日も和也の家行くわねー!」
「またかよ!」
1日だけで疲労困憊なんて言ってられなそうだ。
残り309日




