目覚めを促す声と思い
…眠たい。体がすごく重くて動かない。俺は今何をしていたんだっけ?
「………ソルトッ!………ソルトッ!………。」
誰かが俺を呼ぶ声が聞こえる…。誰かが俺を抱きしめている…。とても暖かい。
「……ゾルドッ!………ゾルドッ!…。」
その声は泣き声に変わり、更になお俺の名前を呼ぶ。
…。
そうだ。思い出したこの声は俺の一番大切な人の声。
村の仲間たちとの勝負で戦って、戦って、戦って、戦って、ようやく手が届いた恋い焦がれた人。
「…間に合わなかったか…。」
「…誰でもいい!…をありったけもってこい!」
また誰かの声がする…。
「……嫁さんを残して死ぬなぞ俺が許さんぞ!」
「……おい!包帯はまだか!」
それはとても必死な声で俺を心配していることがわかる。
…。
ああ、思い出した。彼らは俺の大切な仲間だ。
大切な人を掛けて、戦って、戦って、戦って、戦って、認め合った親友たちだ。
…。
彼女の為にも、彼らの為にも、目覚めなくては…。
「…ううっ…おれは…だいじょうぶだ…ぐっ…。」
なんとか、声が出た。少し意識がはっきりとする。
だが相変わらず目が開かない。
「ゾルド!!!!」
彼女の…シーアの喜ぶ声が聞こえる。
「よしもう声を出さなくていい。だが意識をそのまま保っておくんだぞ。」
「あとは包帯と薬だな。」
彼らの…ガトとジャニアスのホッとした声が聞こえる。
「……おい嘘だろう!?」
「グ、ギャアアアアアアアアアア!」
ジャニアスと怪物の鳴き声が聞こえる。
どうやら…あいつはまだ…生きているっぽいな…。。
「くそっおらああああ!」
「グギャアァァァ!」
「うぐっ!?」
ガトの叫び声が聞こえた後に怪物の声と彼のうめき声が聞こえる。
ガト…無事なのか?
「うおらぁぁぁ!」
「グワンンンンン!」
「うがっ!」
続いてジャニアスの声が聞こえる。
だが、ガトと同じく悲鳴がっ…。
「大丈夫か!?お前ら囲め!」
続いて知らない声が聞こえた…。
いや、この声はさっき聞いたな。兵士達か。
「グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
怪物の咆哮が聞こえる…。
「ガアアアアアアアア!」
「ぐわっ!」「うわっ!」「ごはっ!」
っ!……兵士たちもやられたのか。
「グガアァァァ!」
「あっ…あっ……。」
っ!?
怪物の鳴き声とシーアの震えを感じる。
そうか、もう俺とシーアしか残っていないのか…。
…。
もうここで終わりか…。
短い人生だった…。短い新婚生活だった…。でも幸せだったな。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
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…。
…。
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…。
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…。
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…。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
「ソルト……守るから。」
!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?
シーアが俺を強く抱きしめる……。
シーアが俺を震える体で強く抱きしめる…。
シーアが俺をソルトを震える体で強くしっかりと抱きしめる。
シーアがソルトを抱きしめる!!
………!
俺は何を考えていたんだ!
何が幸せだっただ!
短い人生でもいい!
短い新婚生活でもいい!
でも幸せなものか!
………!!
彼女を守らずして何が幸せだ!
彼女を笑顔を守らずして何が幸せだ!
彼女の笑顔の未来を守らずして何が幸せだ!
シーアを守らずして何が幸せだ!
…………!!!
俺はまだ死ぬわけにはいかない!
俺はまだシーアを守り切るまで死ぬわけにはいかない!
俺はまだシーアのすべてを守り切るまで死ぬわけにはいかない!
ソルトはまだ死ぬわけにはいかない!
……………!!!!
目を開けるのだ。
目を開けるのだ!
目を開けるのだ!!
目を開けるのだ!!!
ソルトよ目を開けてシーアを見るのだ!まだ婚約の証も渡していないだろう!




