524話 動き出す
アルは、大陸術の調査を指示した。
アルの家臣だけではなく使える者全てに出している。
小人「アル様、途中経過ですが報告書が出来ました。」
小人はアルの紙の束を渡す。
アルは、じっくりと読み込んでいく。
報告書には、大陸各地で色々な異変が起こっている事、その異変に各種族は何の関心も持っていない事、
アルはこの星の種族たちの事を考えていた。強い者が偉く、強い者が指導者となる事が多い。それは過去の影響を受けているのではと思っていた。過去に何度かの氷河期があり、強い者が生き残っていたのだろう。その為により強者が求められて今の弱肉強食の世が出来上がったのだろう。
このまま5年もすれば人の住める場所はなくなってしまう。多くの種族が滅びてしまう。多くの者達を救うのであれば移住させる事が確実と思うが、故郷に移住は難しいと考えている。故郷では人口が爆発的に増加している。そこに星一つ分の移住者など受け入れる事等出来るはずもなく。又争いの場となってしまうだろう。アルにその選択をする事はできない。仮にも元国王であるアルは、故郷も守る対象であった。
アルは何度も大精霊の元へと向かい、影星の事を確認していく。
影星は、定期的に氷河期を作り出し星の新陳代謝を行っている。
超巨大亀は星の調整役という所だろう。
氷河期でも人が生き残る事はできる。超巨大亀の上と各地に点在するオアシス(大精霊の周り)
アルは大精霊の範囲を広げられないかと尋ねるが、大精霊はあまりいい顔をしなかった。私の力が不満なのとぷんぷんと怒ってしまった。
アルは必至に宥め、褒め殺していく。大精霊はいい気分となり口も軽くなっていく。
大精霊「ホーーーホホホホ、いいわ教えて上がるわ。この星はね意志があるのよ。私たちはその声が聞こえているわ。まぁ普通に考えて星に意思があるなんて思わないでしょうね。だ、け、どあるのよ。」
アル「星に意思があるのは分かった。星と交信は出来るのか。」
大精霊「そんなの出来る訳ないでしょう。私たちは只聞こえるだけよ。」
アル「そうか、星に意思があれば、変える事も出来ると思ったのだが無理か。」
大精霊「当たり前でしょう。星の意志は決定事項だけ伝えてくるのよ。」
アル「星は、地上で生きる者の事は考えていないのか。」
大精霊「ちゃんと考えているでしょう。馬鹿亀の上と大精霊のオアシスにいれば生き残れるわ。」
アル「各種族全員は生き残れないだろう。」
大精霊「当たり前よ。それが星の意志なのよ。弱者は要らないわ。」
超巨大亀の上でも数十キロしかないのだ、そこに人が詰め込まれても争いが起きるだろう。少ない食料を巡り殺し合いになる事は目に見えている。オアシスでも同じことが起こるだろう。小さなオアシスであれば生き残る者も少なくなるだろう。
亀の上もオアシスも少数しか生き残る事はできないだろう。今アル達の拠点の人口全ては無理と判断しなければならなかった。
そこでアルは、地下に都市を作る計画を立てる。
アル「大精霊に確認したのだが、影星の表面は地上から1キロぐらいが凍結するようだ。1キロより下であれば地下都市は可能だと思われる。」
小人「アル様、本気なんですね。地下都市を作り生き残るですね。」
アル「そうだ出来るだけ多くの者を収容できるようにしたい。」
小人「200年王国ですね。死ぬ事より生き残る事を考えられるのは嬉しいです。」
アル「稼いだ金は全て地下つくりに回す。それでも足りないだろう。」
小人「全然足りないでしょう、そこはお任せください。生き残る場所の提供を条件に協力体制を作り出します。」
アル「信じるか?」
小人「信じない者は生き残れませんよ。」
アル「まぁそうだがな。だが全ての種族を救う。」
こうして地下都市計画は進んでいく。先ずは地下1000M迄掘り進みそこから都市を作っていかなければならないのだ。目標は3年で出来上がる事はほぼ不可能だろうがやらなければ滅ぶだけである。やらなければ死ぬだけだ。
アルは地上の工事などを全て止めている。ゴーレムを全て地下都市作りに投じていしまっていた。
地上の村や町では、多くの不満が出てきている。生活が便利にな駆けていた所に生活快適工事が止まってしまったのだ。今ある施設(町)に殺到してしまう事は仕方のない事であった。
騎士「アル様、ギルバートの町では収容しきれません。蜘蛛の巣都市に振り分けていますが、長くは続かないでしょう。」
アル「詰め込めるだけ詰め込め、仕事は地下都市工事だ。人はいくらでもいる。」
アルは、ギルバートの町の地下、蜘蛛の巣都市の地下、小人の拠点の地下とある程度人口のある町に地下都市を造る計画としていた。ゴーレムだけでは出来ない仕事が山のようにあるのだ。生き残るためには地下都市は絶対必要なのである。
アル「各種族の協力はどうだ。」
騎士「小人の報告では、バンパイア族は信じています、こちらは強力体制が出来るでしょう。ですがそれ以外ではあまりよい返事は聞かれません。長寿種はかなり理解してもらえているのですが独自の方法があるのか協力的ではありません。」
アル「独自の生き残り策があるのだろうな、長寿種であれば前回の氷河期を知っている者がいてもおかしくないからな。」
アルは、全ての種族氷河期が来ることを伝えていく。信じる信じないは迄は本人たちに勝手だが、星に住んでいるの者達は知る権利はあるだろう。
小人「アル様。ゴーレムをもっと増やしてください。」
アル「今増やしているが、何処も工事に必要なのだ。」
小人「それは分かりますが何とか100体、お願いします。」
アル「んーー、何とかするから少し待っていてくれ。」
小人「分かりました。なるべく早急にお願いします。」
アルの元にゴーレム派遣の要請が大量に来ている。工事の重機扱いとなっているゴーレムは、かなり貴重な存在である。
騎士の中でもゴーレムスキルの持ち主はあるが、ある程能力を開花させていないために少数のゴーレムしか造り出すことが出来なかった。
アル(ゴーレムのスキルオーブか・・・ぶつぶつ・・・・・・・・)




