519話 早期決着
中二病とバンパイアの一騎打ちは、まだ続いている。
最初の落とし穴から始まり、今の中二病で6人目である。
シュー「もう分かっただろう。」
中二病「なにおーーー、我はまだ負けていない。今日は少しだけお腹が痛いから調子が出ないだけだ。何時のも調子ならば、圧勝している事は間違いない。」
シュー「腹が痛い割には、大声出せるんだな。」
中二病「うっ、い、一瞬だけ治ったんだ。」
それからも3人程一騎打ちが行われたがシューにやられてしまった。
中二病「クソー、まさかここまで強力なものを用意しているとは‥‥。」
中二病2「このままでは拙いぞ、計画が狂ってしまう。ここは全員で攻めるべきだろう。」
「「「「おーーーーーー」」」」
中二病者たちには敗北という文字は無い。夢の中にいる中二病たちは、今この劣勢でさえ自分達が勝つための演出だと思っている。
その為にわざと劣勢であり、いかに自分達が華麗に囚われの姫たちを助け出すかを思い描いている。
中二病「皆の者ー、姫を助けるぞーー、いけーーーーー。」
「「「「「「「「おおおおおおおおおおおおおおお」」」」」」」」」
中二病者たちは、一斉にバンパイア族へと走り出す。
一人ポツンと立っていたシューは取り残されてしまっていた。
中二病者たちは、一騎打ちの事等無かった事にしてしまっていた。その為にシューはいないものとしてしまったのだ。
シュー「おい、俺を無視するなー。」
シューをすり抜けてか知っていく中二病者たちは、もう姫を助け出すカッコイイ自分の姿を想像しながら駆けている。
だが、そんな甘い考えで勝てる事は無いのである。
待ち構えるバンパイア達は、この星でも最強クラスである。
たかが夢武装した中二病に等負けるはずが無いのだ。
ボコ、ボキッ、
ボコボコ
ボキボキ
ギャー、やめてーーー。
いやーーーー
ボコボコボコ
・・・・・・・
それは戦いとは言えなかった。
約200人の中二病者たちは、其れなりの強さは持っていた。だが相手が悪かった。バンパイアという最強クラスにたった200人で挑んだことが間違いであった。
中二病者たちは、グルグル巻きに縛られて転がっている。力の差があり過ぎて一人も殺さずにとらえる事に成功している。
そんな状況でも中二病者たちの頭はまだ夢を見ている。
追い込まれて劣勢となった自分達に囚われている姫たちから声援を送られ、声援により力が湧いてくるという夢物語の中にいる。
中二病「うおおおお聞こえるぞー、姫たちの声が聞こえてくる。待って居ろー今行くぞー。」
中二病2「俺にも聞こえるぞー、助けに行くぞーうおおおおおおおお。」
何人かの中二病者たちは妄想で声が聞こえているようだが、其れより重要な事が起こってしまった。
バンパイア「誰だー糞を漏らした奴はーーーー。」
しーーーーーん
ぷ~~~ん
中二病者8「お、俺じゃない。ここれは味噌だ。誰かが俺に味噌をぶつけかんだ。」
しーーーーーーん
一人の中二病者は、気合を入れるために力み過ぎて味噌を出してしまっていた。
流石の中二病者たちもスススと離れていく。
バンパイア「パンツを売ってやるぞ。どうする。」
中二病8「・・・・か、買う。」
中二病者たちが全員捕らわれたが、バンパイアの話を聞かない、いいや理解してくれない。
それはもう最悪であった。
中二病者たちは、捕まったが挽回はこれからだみたいな事を各自が語っている。
その為にバンパイアの話を誰も聞いていくれない。困ったバンパイアは放置する事に決めた。
放置と決まった事で皆がこの場を離れ数人のバンパイアが見張りとしているだけとなった。
そして見張りのバンパイアに、届けられる弁当を見た中二病者が、俺に弁当を売ってくれと頼み込む。
そう中二病者たちはもの凄くすきっ腹となっていた。
バンパイアは、ニヤリと笑いながら「欲しいなら売ってやるぞ。」
中二病「買う、買うぞ。」
バンパイア「そうか弁当一つ。金貨一枚だ。」
中二病「足元見やがって、買ってやる金貨一枚でその弁当買ったー。」
それからが、凄かった。
バンパイアは、急ぎ色々な弁当を買い。中二病者たちに販売していく。そして小人迄弁当を売り出していく。
金を持っていた中二病者たちも1食、2食で金はなくなってしまった。
小人の行商は、言葉巧みの中二病者たちから資産状況を聞き出していく。
小人「分かりました。弁当は半額の銀貨5枚としましょう。」(弁当の値段は通常価格銅貨10枚)
「「「「おおおおおおおおお」」」」
中二病「神だ。」
中二病2「神がいる。」
小人「それも借用書でいいです。後払いで構いません。」
「「「「「「おおおおおおお」」」」」」」
腹の減だった者達にとって後払い(ツケ)で借用書の山が出来ていく。
アル「小人よ、その借用書どうするんだ。」
小人「あっこれですか、勿論有効活用しますよ。あの中二病者たちは、思い込みが激しい分働き者なんですよ。一心不乱に働いてくれるんです。」
アル「そうなのか、でも嫌だなあんな奴らと働きたくないな。」
小人「アハハハそうですね。今回は、働いてもらわなくてもいいんです。中二病者たちにはかなりの資産がある事が分かりましたから。」
アル「お前、まさか中人の縄張りを奪うのか。」
小人「違いますよ。借金が返せないときに差し押さえるだけです。準備はしますけどネ。」
アル「確実に返せないだろ。囚われているんだぞ。」
小人「返せる者もいますね。不労所得者たちが多いんですよ。中二病者が重症化する中で裕福な家庭が何故か多いんですよ。」
アルは、中二患者に同情してしまった。小人の行商にかかればケツの毛まで抜かれてしまうのだと改めて思ったのであった。
小人「これから中人達の縄張りまで行ってきます。バンパイア族から仲介を頼まれました。」
アル「そうか、気をつけてなあまり中人をいじめるなよ。」
小人「嫌だなアル様、私たちは誠実な商売を心がけていますよ。」
小人は、物凄く楽しそうに中人の縄張りへと向かっていった。




