515話 村が町となる
バンパイアそれは血を飲む種族であり、各種族から嫌われている。
そんなバンパイアの村でもかなりの種族が楽しそうに暮らしている。
子供たちが走り回り、大人たちも楽しそうに働いている。そうこの町は、強力な力を持つバンパイアに守られている為に他からの侵略もなく、平和に暮らせている。
始祖「村の様子は如何だった。」
シュー「何も問題ないよ。」
マリー「フフフ、そうでしょうね。この村は第一世代が50人もいるのよ。」
シューレーとマリーナの間に3人の子供が生まれている。他にも第一世代から10人以上の子供が生まれ今村はベビーブーム真っ最中である。
始祖「まさかこんなにバンパイアが増えるとは思わなかったな。」
マリー「師匠そんな事無いわ。みんな弱かったもの達は力を渇望したのよ。」
シュー「それ分るよ。俺たちは村を追い出されて師匠に拾われなければ死んでたしな。子供が生まれることは無かったよ。」
始祖「んーーーー、そうかもだけど・・・・」
始祖が、微妙な表情であるのは訳があった。それはシューたちの子供が生まれ、嬉し過ぎて赤子に乳の代わりに自分の血を飲ませていた。赤子の食欲はすさまじく始祖が貧血になるぐらいであった。
シューとマリーが大笑いしたのは内緒だ。
バンパイアの村も大きくなり、全体人口は500人を超えている。その中でバンパイアは80人とまだ少ない。血を確保できないためにこれ以上増やすことが出来ないでいる。
シュー「村にやって来る人たちに献血してもらっては如何かな、そうすればかなりの血を確保できるでしょう。」
マリー「でも対価が払えないわよ。」
シュー「大丈夫だよ、村に入る為に献血してもらうんだ、今この村には売る物があるんだしさぁ。」
始祖「麦と果実と交換ならば、説得できるかもな。どこの村も麦と果実は不足している。」
シュー「一度やってみてダメならやめればいいだけだよ。」
こうして始まった入場時の献血は、各所属の虐げられている者達の救いとなっていく。それは各種族内での弱者たちは、困窮している者が多く日々の食べ物にも困っていたからだ。
バンパイアの村へ行けば、食料が手に入るのだ行かない訳がない。
多くの者他バンパイアの村へとやって来た。村に入る為に献血をして食事が提供される。
献血した者達の回復を早くするために食事が出されているのであった。
弱者たちは、皆美味しい食事に驚き、そしてこの村で働く事を希望していく。
この村に大きな差別は存在しなかった。
弱者の者達は、気持ちよく働く事が出来たのだ。
シュー「師匠、バンパイアってかなり優秀だよね。」
始祖「普通だろう。」
マリー「普通じゃないわよ。」
バンパイアとなったシューは、以前の自分をよく分かっていた。犬人族であったシューは、狼人の子分である犬人たちには、劣等感で自分達より弱い者に対して優越感を得るために虐げていた。シューは決して弱くはなかったが、父と母を亡くし最下層へと追いやられてしまっていた。マリーも同じであった。
そん犬人族のシューとマリーがバンパイアとなり、嗅覚は犬以上、体も軽くなり動きが早くなっている。そして空を飛べるようになっていた。
始祖「まぁ多少は強くなっているかな、何しろ私が訓練しているからな。」
シュー「訓練だけじゃ此処まで強くなれないよ。空も飛べるし魔物なんて一太刀で殺せるようになったんだ。」
マリー「そうよね、犬人じゃ20人以上いなければ殺せない魔物を今じゃ一人で10匹や20匹殺せるわね。」
始祖「訓練の賜物だ。」
シュー「師匠はわかっていないよなー、他の第一世代はみんな師匠に感謝感激しているんだよ。」
始祖「そうかそうか、それは嬉しいな。」
そんな村も段々と大きくなっていく。そして町となり縄張りも広がっていった。
そして今
アル「これ美味いな。」
アンネ「ホント美味しいわ。幸せ。」
アルとアンネは、町の屋台でビールとおつまみを大量に買い皆で食べていた。
そこにバンパイアの者が一人やってきた。
シュー「楽しそうですね。」
アル「分かるかい、この串焼きは最高だね。」
シュー「あーそれ、大人気なんですよ。屋台の店主秘伝の味付けなんですよ。」
アル「そうだろうね、この味付けはまねできないだろうね。」うんうんと納得している
アンネ「後、これよね。このお汁粉はいいわね。お酒とは合わないけれどね。フフ」
シュー「流石にお酒とは合わないでしょうね。そのお汁粉はこの町の売りなんですよ。」
アル「もしかして女性を呼ぶためか。」
シュー「あっ分かりますか。」
アル「男には少しな・・・」
シュー「そうですよねー。」
シューは、門番から強者が入場したことを報告があり、確認のために近づいていた。
アル「もしかしてバンパイアなのかい。」
シュー「分かりますか。」シューは臭いでもするのかと自分をクンクンしている。
アル「臭いはしないよ。強者の雰囲気かな。」
シュー「えっ、強者の雰囲気ですか。」シューは強者と認識された事にびっくりしてしまった。まさか強者から強者の雰囲気があると言われるとは思ってもいなかった。
アル「かなり強いだろう。」
シュー「そうでもないと思います。この町では強い方と思いますが、外には強い人はいっぱいいますからね。」
アル「いいや、外へ出てもかなりの強者だよ。どうだいうちの者達と試合しないか。」
アルを護衛している者達の顔がにやけている。
シューは、アルの周りにいる者たちにも興味がありそして自分の実力がどの程度なのかを知りたかった。
シューは、いつも自分が練習場として使っている場所へと案内して試合を行う事にしたのである。
アル「へー、こんな場所もあるんだな。」
シュー「街中とは思えないでしょう。」
アル「そうだな。」
シューの連れてきた場所は、町の中心地から少し奥へ入った場所であった。その場所は高台となっていたが高台の中(地下)は訓練場となっている。
アンネ「こんな地下施設作るの大変だったでしょう。」
シュー「そうでもないんですよ。バンパイア族って体力あるんでみんなで掘って補強して1か月かかっていませんよ。(実は4カ月かかっています)へへへ。」少し見栄を張りました。
アル「3カ月でも普通はできないだろう。もし一月で作ろうとしたら300人ぐらいで作らないと無理だな。」
シュー「えーーーそんなに必要ですかー。」
シューの感覚は少し狂ってしまっていたようだ。




