513話 始祖
バンパイア族、それは一人の始祖と呼ばれる男から始まった。
男は孤独であった。一人ボッチであり仲間は一人もいない。
この地にやってきて色々な種族の村で暮らしていた。そしていつも虐げられる者たちがいる事を悲しんでいた。(仲間なら虐めるなよなー)
ある日、一人の少年と少女が殺されかけていた。少年少女を殴る蹴るして男たちは楽しいでいる。
必死に耐える少年少女であったか囲まれた状態でどうする事も出来ない。少年は、それでも何とかしようと少女をかばっている。
ふと男はいいなと思ってしまった。
始祖「おいやめろ。」
男「あ”あ”ーー、お前も殺すぞ。引っ込んでろ。」
男2「殺すぞー。」
男3「弱者は、黙って去れよ。ばーーーか。」
始祖「今殺す言ったか、この私を殺すといったな。いいだろうその殺し合い受けよう。」
始祖は、言い訳のように言葉を発した。
そして少年少女を囲んでいた男たちに襲い掛かる。男たちは始祖の動きが速すぎて誰も動く事が出来なかった。始祖は手刀で男たちの首を繰り取っていく。
素早い動きに男たちは自分達が殺された事を分からないうちに死んでいた。
始祖は、手に着いた血をペロリとなめる。「けっ不味い。」
始祖は少年少女の元へ歩いていく。
始祖「大丈夫か、これを飲め傷が治る。」
始祖は、ボーションを取り出して少年少女に渡す。」
少年「あ、ありがとう。いいんですか。」
始祖「気にするな、守ってやる人が居るんだろう。怪我をした状態では守れないだろう。」
少年は、少女を見る。ボーションを一つ少女に渡し、自分もボーションを一気に飲む。
少年「あ、ありがとうございます。こんな高価なものをありがとうございます。」
少年は何度も始祖にお礼を言っている。少年少女の飲んだボーションは、全ての傷を治していたからであった。ここまで効き目のあるボーションなど少年は今まで聞いたことが無かったからだ。
始祖はこの少年を羨ましかった。守る者があるこの少年が光輝いて見えてしまっていた。
始祖「お前たちは、この村のものなのか。」
少年「そうだけど、もう違います。さっき追い出されてしまいました。」
少年が答えると少女がしたを向く。
始祖「そうか行くところはあるのか。」
少年「ありません。もう誰もいませんから。」
少年は隣にいる少女の手をぎゅっと握る。
始祖「まだ少女がいるだろう。」
少年「あっそうですね。」
少女は少年の手を握り返している。
始祖「お前たちは弱いな、これではいつ殺されもおかしくないな。俺が鍛えてやる。」
始祖と少年と少女は、村から去り山の奥へと消えていった。
山の奥での生活は少年少女にとって安らぎの場となっていた。始祖の修行は厳しいものであったが愛情があり、厳しくも楽しいものとなっていた。
少年「始祖様、明日は下へ行くのですか。」
始祖「あー行くぞ、少々足りない物を買わんとな。」
少女「どうせお酒でしょ。」
始祖「よく分かっているではないか。アハハハ。」
少年「俺達もついて行きたいな。」
始祖「んーー、無理だろう。私は空を飛んでいくからな。」
少年「ですよねー。」ガックリ。
少年少女が留守番している場所は山奥であり、人の往来など全くない場所であった。
だが迷い人、迷子、遭難者と言った者はたまにいる。
始祖が留守をしているこの時に迷子となった者が現れた。
少年と少女の住む小屋に突然4人の男が現れた。
男「おーーーー、小屋だ。小屋があるぞー。」
小屋を見つけた男たちは走ってくる。
少年「止まれ。」
男「おー、小屋の持ち主か、ちと山で方向が分からなくなってな。水と食料が有れば分けてくれないか。」
少年少女はこの男たちは怪しいと思っている。山奥でこんな馴れ馴れしい者など信用できるはずも無かった。
少年「水と少しの食べ物は提供しましょう。南の方向へ向かえば村がありますよ。二日も歩けばたどり着くでしょう。」
男「おー、そうかそうかありがとな坊主。」ニヤリ
男たちが、少年も囲んでいく。
男「坊主、この小屋は坊主のものなのか。」
少年「違いますよ。師匠(始祖)のものです。」
男たちは、師匠と言われた事でビクッとする。
男「おーそうなのか、師匠はいるかあいさつしないとな。」
少年「今出かけていますよ。」
男「ならばいい、お前は死んどけー。」
男が突然剣を抜くと少年に斬りかかる。だが少年はそんな事をすると分かっていた。
少年が男の剣を簡単にかわす。驚く男に隙が出来る。少年は持っていたナイフを男に投げつける。男の眉間に突き刺さる。
一人の男を殺ろしたがまだ3人残っている。少年を取り囲んでる男たちは剣を抜く。
男2「お前、殺す。」
男3「てめー兄貴をよくも・・・」
男4「殺す。」
少年「お前たちに俺が殺せるのか、何か弱そうだぞ。」
少年の一言で余計に怒りが爆発してしまった。連携も無いままに少年に斬りかかるが全く当たらない。
3人の男は少年い集中している。
そこにシュッシュッシュツと矢が3本放たれていた。
「ぐぇー。」
「えっ。」
「グヮッ」
少年「遅いよー。」
少女「隙を伺っていたのよ。4人ぐらい余裕でしょ。」
少年「まぁ、殺せるけど、安全第一だからね。」
少年と少女は4人の男の持ち物を漁る。これは基本であった。殺した者の持ち物は自分の物となるのだ。
少年「おッ、こいつ金持ちかもー。金と銀の粒持っているよー。」
少女「こっちはダメねー。」
そんなこんなしていると始祖が帰ってくる。始祖は4人の死体を一瞥すると「埋めとけよ」と一言いっただけであった。
少年「はい。」
少女「はーい。」
その日の夕食時になって4人の男たちの事に始祖は少年に尋ねた。
始祖「あの者達は、遭難者か。」
少年「道に迷ったというっていましたから遭難者ですね。」
始祖「そうか。」
少女「こんな山奥に来るなんて余程のもの好きよね。」
少年「俺達もいるんだけど。」
少女「私たちはいいのよ、修行でいるんだから。」
始祖「そうだな、私たちは山奥で修行中だからな。」
始祖と少年少女はたまに意味不明(自分に都合のよいように脳内変換)に言葉を交わしている。自分自身は分かっているようで始祖と少年少女の3人は合わない会話を楽しんでいるようであった。




