475話 決戦?
投石機から放たれた岩は、拠点に届いていない。
将軍「統制機を調べろ。」
隊長「はっ。」
そして報告
隊長「将軍、投石機が壊れております。」
将軍「どういう事だ。説明しろ。」
隊長「はい、投石機のゴム部分が木の皮に変わっておりました。投石部隊の兵たちが酒欲しさに売ってしまったようです。」
将軍は、血管が切れるかと思う程に顔が真っ赤になり、青い血管がピクピクしている。
将軍「ぐぐぐぐぐ、何たることだ。我が兵士たちは何をしているのだ。」
隊長「こ、これは小人たちの策略ではないでしょうか、我らを油断さる為に酒を差し出していたのではないでしょうか。」
将軍「そうか、作戦だったのか。ゆ、許さんぞ小人共ーーー。」
将軍は、投石機をさらに前進させて門に届く位置に再設置していく。だがそんな事を黙ってみている小人たちではない。目の前の投石機に火炎瓶が降りそそぐ、そして瓶がパリンと割れると勢いよく燃え上がっていく。
兵士「火を消せーーー、早く消せーーー。」
兵士2「あっち、あっちあっちーーーー。」
隊長「将軍、投石機は全滅です。」
将軍「ぬぐぐぐっ、クソー、蟻部隊梯子作戦を行う。」
「「「「「おおおおおお」」」」」」
蟻部隊梯子作戦とは、蟻人必殺の作戦である。蟻人にとって伝統的な作戦でありこれ迄幾つもの勝利に導いてきた作戦であった。
それは被害を考えずに前へ前へと進み防壁にただり付くと兵隊蟻が土台となりその上に別の兵隊蟻が上に乗る。その繰り返しで防壁の上まで進むのだ。蟻の梯子の完成である。そのアリたちは死後も崩れる事はなく蟻人必勝の作戦であった。
この作戦の志願者は多い。伝説の一部となれることに蟻人たちは死すらも問題にならないのだ。
そして志願兵の蟻人たちは、皆の声援を背に防壁に向っていく。
無言で進む蟻兵達。
小人「あれって蟻のはしご作りだよね。」
小人2「多分そうでしょう。蟻人ってあの作戦しかやらないからねー。」
小人3「馬鹿の一つ覚えだねー。」
蟻兵達(梯子達)
蟻人「俺は橋になる、俺は橋になる・・・・・」
蟻人2「俺は橋だ。俺は橋だ、俺は橋だ・・・・」
蟻人3「橋だ。俺は橋だ。おらは橋だ・・・」
蟻人に達は、もう生きている事を放棄していた。橋になる事だけを考えている。そして自分の行動をインプットしているように傷つき、頭が吹っ飛んでもその行動は変わらなかった。
小人「何なんだ、あの蟻人はもう死んでいるのに動いている。」
小人2「どどどどどうしよう。」
小人3「梯子が出来てしまうよー、どうすんのーー。」
小人4「大丈夫だよ。梯子が出来上がる前にこの火炎瓶で焼くから。」
小人「おーーー、火炎瓶があったねー。」
小人2「だから石の防壁なんだね。」
蟻人橋は、蟻人同士がガッチリとスクラムを組んで強固な橋となっている。橋を人の力で崩すことは不可能といわれている。その為に蟻人の橋は不壊の橋と言われていた。
そんな橋でも燃えてしまえば無くなる。蟻人は燃える素材で出来ていた。
小人「それじゃーいくよー。」
「「「「「おーー」」」」」」
小人たちから一斉に投げ込まれる火炎瓶は防壁の意志に当たり割れていく、飛び散った炎が橋となった蟻人を焼いていく。
ガッチリと組まれた蟻人同士が焼かれていく事で崩壊していく。
将軍「まままままま、まさか、必殺の蟻人橋が燃えているぞ。すぐに消すのだーー、あの火を消せーーー。」
隊長「水をかけろー、火を消せーーー。」
そんな声も戦場には届かず、蟻人橋は燃え尽きてしまった。
将軍「何故だ、何故失敗したのだ。伝説の奥義とまで言われている必殺戦法の蟻人橋が・・・」
蟻人橋の失敗により蟻人側はお通夜状態となっている。
消沈している蟻人たちは、もう攻撃する元気は残っていなかった。
一時撤退する蟻人たち、そして夕刻になると酒と食事が出されていた。
蟻人「あれ、少なくないか。」
蟻人2「仕方ないだろう。今は拠点を攻撃しているんだ。向こうがこちらに来たくとも来れないだろう。」
蟻人3「そうだよな・・・」
その日の酒は少量、そして食事も元の硬いパンとうすいスープのみとなっていた。
その次ぎの日は、もっと悲惨になっていた。酒なしだ戦場である事で仕方ないが食事は硬いパンのみとなっていた。うすいスープが無く硬いパンを水で流し込んで食べている。
隊長「将軍、一大事です。我らの食料が消えています。」
将軍「どういう事だ。」
隊長「はい。食料庫にはパンしか残っておりません。」
将軍「だからどうしてパンしかないのだ。きちんと説明しろ。」
隊長は言いにくそうに答えていく
隊長「実は、酒欲しさに食料を売ってしまったようです。」
将軍の血管がピクピクと動いている。そしてブチッと音がした。
将軍の頭から血が吹き上がっていた。
隊長「しょ、将軍。」
フラフラ立ち眩みをしている将軍であったが、流石将軍「少し落ち着く為に血を抜いただけだ問題ない。」
隊長「・・・・・・」
将軍「これでは攻撃も出来ない。撤退するぞ。」
隊長「宜しいのですか、敗戦となれば将軍は罷免させられます。」
将軍「血を抜いたおかげで冷静になれた。撤退だ。これ以上兵は死なせん。」
隊長「はっ。」
こうして蟻人たちの小人の拠点制圧は失敗に終わった。
小人「蟻人は撤退していくねー。」
小人2「勝ったね。」
小人3「これからどうするのー。」
小人「蟻人たちを解体して鎧を作るよー。」
小人2「えっ、マジでいっているの。」
小人「蟻っていい素材になるんだよねー。」
「「「「・・・・・・」」」」」
小人の拠点の周りには蟻人の死体と投石機が残されていた。小人たちは、そのすべてを回収してしまう。
鍛冶屋「これほどとは、蟻人は最高の素材だーーーー。」
道具屋「この投石機を改良して岩ではなく網を飛ばすのか、ほーー凄いな四方に重りをつけるのかよく考えついたな。」
道具屋2「へへへ任せろよ。これで一網打尽に出来るぞ。」
道具屋「敵を捕まえるんだよな。」
道具屋2「色々と使い道があるだろう。」ニヤリ




