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464話 天使と悪魔

アルの判断として、天使を拠点に連れて行く事をさけた。

それは、天使がかなり偏った考えである事が分かったからだ。


カイン「あの天使は、どうする殺すか。」

アル「今なら殺せるでしょうけど、それが正解なのかが解りませんね。何しろこの影星から生まれているんですからね。人の考えとは全く違うのでしょう。」

カイン「アル、もっと簡単に考えていいんじゃないか。星の意思とか関係ないだろう。」

アル「そうですね。あの天使が私たちの害となるようであれば殺しましょう。」


このアルとカインの会話は天使の良く聞こえる耳にきちんと届いていた。





天使とアル達は、今天使が生まれる様子を見ている。


大きな膜に蔽われていた物が破られていく。

その中から、天使たちが出てきていた。


カイン「もっと違う形になると思っていたけど、あまり変わらないな。」

アル「ほぼ一緒ですね。」

天使「同じ姿になるように調整しましたから。」

カイン「お前らすげーな。」


アル「ん、あれも天使なのか。」

天使「そうです、12体は、今存在している種族と同じ姿をしています。虎人、中人、熊人、鬼人、エルフ、ドワーフ、の男女です。」

アル「この種族が代表という事か。」

天使「代表になるかもという事です。今、この種族で一番の勢力は虎人と鬼人です。アル達の拠点とかなり離れていますから知らないでしょうが、頭一つ抜け出ています。」

カイン「鬼人と虎人は争っているのか。」

天使「いいえ、縄張りはかち合っていませんので争いにはなっていません。」


12人の男女は天使の前に来ると膝をつき俯いている。


天使「あなた達は、同じ天使族です。膝をつく必要はありません。」

虎人「いいえ天使族ですが、我らの姿は違います眷属の立場となります。」

天使「そうですか、仕方ありませんね。フフ」


カイン「あっもう1体いるのか、なんで2体じゃないんだ。」

天使「えっ?」


破れた膜から101体目の種族が現れていた。天使が作り出した100体とは全く違う姿であった。


101体目は、アル達の元へと歩いてくる。


101「一応、お礼を言っておこうか、天使さんよ。」

天使「あなたは予定にありませんでした。おかしいですね。」

101「フン、当たり前だ。お前たちが不要としたものの集まりだからな。」

天使「・・・・・これも星の意志なのかもしれませんね。ですがあなた死になさい。」

101「アハハハハ、死になさいか死ぬか馬鹿。」

天使「えっ、効かない。」

101「俺には効かない。唯一この星で天使に対抗出来る存在だ。」

天使「・・・・・」


こそっと

カイン「あれって悪魔じゃないのか。」

アル「どう見ても悪魔ですよね、蝙蝠の羽に、羊の角、尖った八重歯に赤い目にあの尻尾は何でしょうね。」

カイン「腕が左右違うな、あっ、足も少し違うか。」

アル「色んな種族が混ざっているようですね。」


101「よく気づいたな、そこの天使が除外した物が俺だな。不要な物が集ったという事だ。」

アル「それにしてはかなり完成されているようだ。全く違和感がない。」

101「ありがとよ、容姿を褒められたのは生まれて初めてだ。」

カイン「まだ生まれた間もないだろうがぁ。」

101「アハハハハ、そうだった。」

アル「以前の記憶があるのか。」

101「いいや、生前の記憶はないが、記録を見た。俺が成形されていく過程で破棄物からの残像を見ただけだ。」

アル「天使族であっているかな。」

101「違うな、天使の敵は悪魔だろう。(ニヤリ)」


アルとカインはあーーーっ、やっぱりと納得していただが天使は納得できなかったようだ。


天使「何故、何故、悪魔なんて出てくるんだ。何故だ。」

悪魔「へへへ、天使さんよ。大いに悩め天使は万能じゃないんだよ。欠点だらけの種族だ。」

天使「違う、違う、違うぞ。我ら天使族は支配者だ。一番優秀な種族となるのだ。」

悪魔「天使は優秀笑わせるな。そんなものは迷信だ。現にここにいる仲じゃ一番弱いだろう。」


カイン「確かに弱いな。」(うんうん)


天使「いずれは最強になる。」

悪魔「馬鹿か、そんなの他の種族も同じだろうが、他種族も一番になる可能性はあるんだよ。」

天使「くっ、我らの成長速度を甞めるな。」

悪魔「甞めるよ、俺の成長速度は天使を上回るからな。まぁ今は殺さないでやるよ。」

天使「我らに従わないという事か。」

悪魔「従うか、馬鹿か。」


天使と悪魔の口げんかは続いている。アルとカインは、関与する事を辞めて眺めているだけの存在となっていた。


カイン「あいつら兄弟喧嘩みたいだな。」

アル「兄弟でしょう。同じ場所で生まれていますからね。父親も母親も同じですからね。」

カイン「まぁそうかもな、早く出ようぜ。子宮の中なんて落ち着かないからな。」

アル「普通は一番安心できる場所なんですけどね。」


そうこうしている内に天使と悪魔の口げんかは終わったようで、悪魔がこの場から一人で出て行ってしまった。

アル達も悪魔に続き出て行こうとしたが、必死に天使に止められていた。


アル「もう頼るなよ。悪魔を見習え。」

天使「3年だけ面倒見てください。お願いします。あいや、せ、せめて1年だけでもお願いします。」

アル「どこかに隠れ住んでればいいだろう。この辺なら隠れ住む所なんて有るだろうし、石人の村なら住めるだろう。」

天使「・・・・・・・」

カイン「まぁ、気長に頑張れよ。」

アル「お前は、俺達を利用しようとしているだろう。俺達と一緒ならば最初の問題を解決できるからな。」

天使「・・・」

カイン「最初の問題?なんだそれ?」

アル「いいですかカイン兄、この天使たちは支配者を目指しています。ですが今はまだ弱く簡単に殺されてしまう存在でしょう。みた所従われる力も1対1でなければ効果が無いのでしょう。1対多数に掛ける事が出来ないようですね。」

カイン「あーーそりゃ簡単に殺されるな。ご愁傷様。」

アル「天使さぁ、今でも考えが歪んでいるんだ。最初のステップも他力本願したら余計に歪むぞ。それが星の意志に沿うのか、せめて自力で生き抜いて行けよ。生き抜けたら、力が備わったら支配者でも何でも勝手にやってくれよ。その時俺達も全力で贖うけどな。」

カイン「そうだな、強くなってから来いよ。叩き潰してやるから。」


天使「後悔しますよ。」

カイン「しねーよ。」


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