452話 ドワーフ
「うおおおおおおおおおお」
ドワーフの雄叫びが木霊する。
今、ドワーフの町は酒、酒、酒と話題は酒の事だけであった。小人の行商が大量の酒を持ち込んだことで酔っ払いが増えてしまっていた。
ドワーフは他種族と比べて決して酒に弱い種族ではない。だが飲み方が違えばべろべろになる事も多々あるだろう。
この雄たけびを上げている者もその一人であった。
この者は、仲間内で飲んでいたが自分は酒の強さでは誰にも負けないと豪語したことで仲間たちはならば全ての種類を混ぜたものを飲もうとなってしまった。ワイン、焼酎、エール、蒸留酒を混ぜたジョッキを一気飲み、仲間5人で一緒に呑んだのだ。2杯目で一人潰れ、3杯目で又一人、4杯目は皆無事で、5杯目でもう一人、残り二人で6,7,8と一気飲み9杯目で勝敗が決まった。勝ったドワーフが雄たけびを上げていたのである。
周りにいたドワーフたちは、勝ったドワーフを英雄のように讃え酒を進めていく。
そして勝者は、祝い酒で撃沈してしまった。
ドワーフ1「ガハハハハハ、小僧が潰れたぞ。2階に寝かせてやれ。」
ドワーフ2「小僧共ももう少し酒の飲み方を教えんといかんな。」
ドワーフ3「ガハハハハ、仕方あるまいドワーフだからな。こういう飲み方も経験だ。」
町中に酒がある事で飲み屋もオープンしている。連日大賑わいとなり仕事帰りのドワーフたちの憩いの場となっている。
ドワーフの一日は、朝起きてエールを一杯そして朝食時にもエールと一緒に流し込む、仕事に出て10時の休憩時に軽くワインをジョッキで飲み干し、昼食もワインで流し込む。
3時の休憩もお菓子の代わりにワインを2杯、そして仕事終わりには行きつけの飲み屋で5杯は飲んで帰宅する。普通はそれで終わりなのだろうが、流石ドワーフ、此処から長い晩酌が始まっていく。
大量に並べられている酒のつまみとエール、ワイン、焼酎と並べられている。
夫「おッ今日も焼酎のストレートから行くか。」
妻「あなた、まずはワインで乾杯よ。」
子供「僕ワイン大好きー。」(6歳児)
夫「おーー、我が子よ。一人前のドワーフになって来たな。この調子でもっと飲めるようになれ。ガハハハ」
子供2「ぼ、僕も飲めるもーーーん。」(3歳児)
妻(母)「いい子ねー、飲めるようになったのよネー偉いわねー。」
子供2「見ててーーー。」ゴクゴクゴクと3歳児はエールをがぶ飲みしている。他種族ならばアルコール中毒でもう死んでいるだろうがさすがドワーフの子供である。ジョッキのエールを飲み切ってしまった。
子供2「プハァァァァァ。」
夫「おーーーーーーさすが我が子だ。」
父、母、兄から褒められてご満悦の3歳児は、其れからもモリモリと食べながらジョッキでエールを3杯も飲んでいる。そして電池切れのようにコテンと寝てしまう。
夫「もだまだだな。だがいいドワーフになるぞ。」
子供「僕はまだいけるよー。エッヘン。」
夫「そうだな。だが今は食べる事を優先しておけよ。ドワーフは体が基本だ。働くのも酒を飲む事も体が強くなければいかんぞ。」
子供「うん分かっているよ。僕はこのへんじゃぁ一番の大食漢なんだ。」
夫「おーーーーさすが我が子だ。」
妻「うんうん」と涙ぐんでいる。妻は少し泣き上戸のようだ。
家族の飲み会は深夜まで続いていく。そしてドワーフに朝がやって来る。
妻「あなた朝よ.起きてー。」
夫「おぅ、もう朝か、一杯貰おうか。」
妻「はいどうぞ。」
夫はゴクゴクとジョッキのエールをうまそうに飲んでいく。「かぁーーー、朝の一杯は何よりも美味いなー。」
ドワーフの一日は酒に始まり酒で終わっていく。
そんな生活もここ最近の出来事である、以前は頻繁に酒を飲む事が出来るに皆イライラとしていた。酒を飲める者も居たがエールしかなく。強い酒は無かったのだ。
酒屋
店員「いらっやい。」
客1「これ今日の注文ね。」
店員「ワイン小樽1にエール中樽1,焼酎は小樽1ですね。昼までにお届けします。」
其れからも酒屋に注文が入り続ける。店員も慣れたもので各家の注文書を的確にさばいていく。そして配達である。
ドワーフの酒屋は、朝早くから店を開けている。そして昼過ぎには店を閉めてしまう。これは一日中開けていると店を閉められなくなってしまうからであった。その為にAM酒屋と言われている。勿論PM酒屋も存在している。このPM酒屋もかなり特殊で昼過ぎから店を開き陽が昇る頃に閉店をしていく。
ドワーフたちは町のどこかで一日中誰かが飲んでいる。街の人口は5000人はいるために酒屋がもししまっている事があったならば酔っ払いの暴走が起きてしまうからだ。屈強なドワーフの酔っ払いが集団で暴れてしまっては、町が壊され修理だけで莫大な費用が掛かってしまう。それならば一日中酒屋を開けさせた方が安上がりとなるのであった。
そんな事情もあり酒屋はAM酒屋とPM酒屋が出来てしまった。
この大きなドワーフの町は武器製造と農機具製造などの鍛冶屋の町である。
農家はなく、全て輸入に頼っている。ドワーフは体重が重い。畑のフカフカな土に埋まって抜け出せなくなるのだ。その為に畑に入る事はせず輸入している。(足が短く、体重が重いため)
ドワーフは人に言えない悩みが多い。先ずは体重が他種族よりかなり重く、足が短いまぁそして横に広いのだが、ドワーフの女性人たちはかなり気にしているようだ。(体重が重い事)
ドワーフは、女性でも髭が生えている。男性と同じく筋肉質な体で横に広く背が低い。樽に手足が生えている様な体形と思ってほしい。
そんなドワーフの中に偶に筋肉がつかない者もいる。ドワーフの落ちこぼれてと言われている。本当は筋肉質なな体なのだが、横に広いドワーフにしてみれば縦に伸びるドワーフは異常な者に見えてしまう事は仕方のない事だろう。ドワーフとしては異常体型になっている。そんなドワーフたちは、町を出て行く者が多い。そして行き着く先は強盗団か野垂れ死にしかない。だがここ最近では小人の拠点やアルの拠点で向かい入れかなり重宝されている。背の高いドワーフはかなり人気が高い。
筋肉質で背が高くかなりの強者であるために、アルはかなり重要視している。
アル「ドワーフの縦長たちは、いい働きをしているな。結婚も決まったようだな。」
騎士「はい、中人の女性の猛アピールで撃沈しました。」
アル「聞くのが怖いな。ハハハ。」




