447話 変化
超巨大亀が北へ移動している事で南中央にある各村(縄張り)の者達は一応落ち着いてきている。
一方、北にある村や町は大騒ぎとなっている。
騎士「アル様、亀の報告ですが、北へ向かっている亀はは途中で休憩しているようです。」
アル「寝ているのか。」
騎士「はい、ですが地上で寝ているようで潜ってはいません。」
アル「んー、完全に冬眠ということは無いんだろうな。やはり北へ何か目的がありそうだな。北の調査はどうなっている。」
騎士「はい、ドラゴンと調査へ30人向かわせていますがこれと言って手掛かりのような物はまだ見つかってい居りません。」
アル「だろうな、何を目指しているのかも分からないんだしな。」
アルは、超巨大亀は何か目的があると踏んでいるが、それが何かが解っていない為にあてのない調査を続けている。
北へ向かって調査中の者達も何を探せばよいのかが分からずに各村を回り、伝説や言い伝えなどを聞いてい回っているだけとなっていた。
そんなアル達に一つの情報が寄せられた。
小人「お久しぶりです。」
アル「おーよく来たな。今回は何所に行っていたのだ。」
小人「北東にある。亀人の村へ行ってきました。」
アル「亀人。」
小人「少数種族でありますが、北東と南西に村がいくつかあります。今回はあの巨大亀の事もあり伝承がないか聞いてい参りました。北東では無かったのですが南西に言い伝えがありました。」
アル「南西に?」
小人「そうです。北東に嫁に来ていた者がおりましてその者から聞いた次第です。その者は亀には番がいるといっておりました。伝承では災いは起きるときに亀神が現れる。亀神は今までの秩序を壊し尽くし新たな秩序が生まれるというものでした。それが2体だったようです。」
アル「ただの破壊者のようにも聞こえるな。」
小人「そうです。亀はタダ破壊するだけです。全てを破壊した後に又眠り付くようです。」
アル「普通に冬眠に入るようにも聞こえるが、まぁ伝承なんてそんな物だろう。其れよりも各地の村はどうだ。」
小人「へへへへ順調です。酒が飛ぶように売れます。」
アル「纏められそうか。」
小人「纏められると思います.各村の長は酒と食料が確実に入るようになるならばと皆嬉しそうにしていますから。」
アル「そうかいい傾向だな。この地位だけでも纏まる事が出来ればかなり大きな力となるな。」
小人「今でも十分な大勢力と思いますが、もっと大きくするのでしょうか。」
アル「ああそうだ。南中央全体を一つに纏める。」
小人「あへっ、南中央を一つに纏めるですか、それは又途方もない事を・・・」
アル「お前たちにしたらそうなのであろうが、俺達にしたらそんな大した事ではないのだ。今までいた故郷ではもっと大きな集団(国)が幾つもあったからな。」
アルは今、南中央の地域を一つに纏めようとしている。それはリーフ王国程度の国土であるためにアルにしてみれば大した広さではなかった。だが小人たち影星の者達にしてみれば信じられない話であった。今まで影星では国というものが存在していない。まぁ各種族の縄張りが国と言えば国であるが。
そんな小さな集団では、想像もできない広さであった。
アルは纏めるために最初は戦いに勝ち勝者として君臨しなければと思っていたが、それでは纏められないと気づきやり方を変更していた。
アル「この星を少し見余っていた。俺は戦闘狂の集まりであるこの影星でも戦いを好まない、いいや出来ない者が多くいると思っていた。それが間違いと気づいたのだ。」
アルのこの言葉に小人は思い当たった。
この星の民族は、戦闘民族であり基本戦いが大好きなのだ。それが女子供も同じであり。もし村が襲撃されても最後の一人になる迄戦い続けるのであった。(負けて強者に従うという選択が、少数派であった。)
アル達の暮らしていた故郷ではそんなことはできなかった。力の弱い女子供は基本保護の対象であり。万一戦争となっても身を守るためには戦うだろうが、あくまで身を守るためであり好きで戦うようなことは無いだろう。
小人「私たちは、最後まで戦う事は普通ですが、星が違えば考えも違いますね。」
アル「小人族でも最後まで戦うのか。」
小人「んーーーー、小人族はこの星では異端なのでしょうか、多分ですが最後までは戦いません逃げます。」
アル「それを聞いて安心した。やはり小人族はこの星に君臨できる種族だな。」
小人「何故です。逃げるんですよ。」
アル「勝てない戦いをする者は、破滅するだけだ。いいや破滅ではなく死ぬだけだな。」
小人「分かる気がします。以前にある村が最後の一人迄戦ったところを一度見ていますから。」
アルは小人に国としてまとめる知恵を教えていた。どうすれば纏められるんか、人の心を掴み豊かさとは何か、幸せとは(戦う以外)何かを感じられるように仕向けている。
小人たちは、行商という形で各村に入り込み村人たちの心に侵略をかけているのであった。村人たちは今、豊富な食料と酒で心(余裕)が満たされてきている。戦うだけが全てではない事を感じている。
戦闘狂達は、戦う事で満足感と達成感を得ていた。少ない食料を奪い合いそれを理由にして戦い。傷つき死んでいく。
それが今では、豊富な食料で豊かになった暮らしをして、趣味で戦いをしている。死なない戦いでありかなり過激ではあるが、死ぬまで戦う事はしない。
各村内外で戦闘試合が頻繁に行われている。
南中央内では、特にこの傾向が強くなっている。小人族の功績であろう。
又小人族は、戦闘民族の趣向にあった提案もしている。小人族の拠点では、剣(拳)闘場迄作り出していた。
観客席を作り(有料)強者を戦わせている。強者たちも戦う事が仕事になり張り切っている、それに英雄となれるのだ。今剣(拳)闘場は小人の拠点では一番人気の職業となっている。
アル「趣味と実益を兼ねて戦っていた者達も正直、女子供を巻き込む事には嫌悪していたのだろうな。」
小人「・・・・・半分、いいえ3分の・・・5分の1ぐらいではないでしょうか。」
アル「随分厳しいな。5分の1しかいないと思うか。」
小人「よくて4分の1ぐらいと思います。」
アル「そうだな。実際は戦闘狂というより食料を確保するための戦いが目的だったのだろうからな。」
小人「そうなんですよね。実際に食料を輸出している村は戦う事はしなくなっていますから・・・」




