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437話 エルフ3

所長と小人、エルフは、役所の中でもVIP室と呼ばれている部屋に案内されていた。小人はいたって普通であったが、エルフは周りをキョロキョロと見ながら少し落ち着かない。このエルフは、高級な部屋、高級な家具に囲まれている為に緊張してしまっていた。


小人「少し落ち着きましょう。」

エルフ「えっえー、だ、大丈夫です。私は落ち着いていますよ。」


そして所長が色々な書類を抱えては矢に入ってくる。


所長「お待たせしました。」


所長は、急ぎ移住の申請用紙を大量に渡す。


所長「これが移住の申請用紙です。こちらが各個人の職歴を記入してください。ここでは各個人の職歴によって拠点で雇うか如何かを検討いたします。まぁエルフの皆さまは森に詳しいですから今家の領地となっている大森林に移住も可能です。」

エルフ「エッ、森の中に住む場所があるのですか。」

所長「今建設中の様です。詳しくは話せませんがここのトップであるアル様が進めているのです。」

エルフ「森の中に住めるのであれば皆喜んで移住してきます。あっ私は町に住みます。絶対に町中に住みますよ。」


所長は必至なエルフに少し違和感を感じていたが目の前のエルフ移住案件あり細かい事は捨て置く事にした。


いきなりトップのアルに迄話が行った事でエルフ移住問題は一気に解決してしまった。役所を出て小人とエルフは一安心という事で再び街中を散策している。


エルフ「イヤー小人さんのおかげで何故かエルフの問題が解決してしまいました。ありがとうございます。」

小人「いえいえ、お役に立てたようで安堵しました。」

エルフ「あなたはエルフにとって救世主です。里に戻りましたらあなた様の事を族長へ必ずお伝えいたします。各エルフの族長にも話が行くように手配いたします。」


小人は思わず、びくっとしてしまった。今のエルフの話では各族長に話が行く事は決まったようなもので、小人の行商としてはこれ程嬉しいことは無いのだ。エルフと言えばこの星でも上位に位置する種族であり、集団、個人ともに高い戦闘能力を発揮している。

その集落に自由に出入りできるとなれば交易権を得る事になるだろうと頭の中で計算していく。


小人「おーーー流石エルフの方ですな、感動しました。」

エルフ「当たり前ですよー。エルフの移住がこれほどスムーズに進むのですよ。」


それからは移住に向けての話し合いを行っていく。遠くにあるエルフの里に向けて拠点(小人)ではキャラバンを組織していく事になった。


エルフ「えーーーーーーーーーーっ。キャバンを連れて行くのですか、凄い。」

小人「当たり前ですよ。1000人ともなれば色々なエルフがいるでしょう。お年寄りから赤子迄歩けない者も居るでしょう。キャラバンであればその辺もかなり柔軟に対応できます。急ぎ用意しますので少しの間お待ちください。」


エルフの里が正式に移住するとはまだ正式には決まっていない。一人のエルフが移住希望として提出した書類だけである。それでも小人たちが必死にエルフを引き込もうとしているには訳がある。

その訳とはエルフには不思議な能力があるのだ。その能力とは木々の成長を促進させる能力であった。

この能力は影星内では有名でまともな畑も無いこの星では重要な能力であり、各種族が誰でも欲しがる能力であった。

森の中でのエルフは、この能力によって大量の木の実や果物を採取している。

エルフにとっても引きこもりが出来るのもこの能力のおかげである。狩りや採取によって足りない物が向こうからやって来るのである。その為に少し傲慢になってしまっている事は仕方が無いのかもしれない。


そして数日後に、小人とエルフはキャラバンを率いてエルフの里へと向かう事になった。


道中は各種族の縄張りを通って行くが皆エルフに感心があるのかスムーズに通る事が出来ていた。


小人「これほどスムーズに進めるとは思いませんでした。エルフの影響力はさすがですね。」

エルフ「えっ、エルフに影響力があるのでしょうか。小人さんの力ではないのですか。」


小人はこのエルフはかなりの世間知らずではないのか、エルフ全体がこのエルフのようであれば傲慢などと言う噂が出回る事は無いだろう。小人はこのエルフだけだと結論を出していた。


小人「エルフの里では移住のための準備はできているのでしょうか。」

エルフ「あっ、移住の準備ですか、まだ全然出来ていません。移住先も無かったのです。準備は全くしていないと思います。」

小人もそうだろうと思っているが、万一という事もあると思っている。エルフは多方面に移住先を求めて探しているという。そうなればエルフを確保しようと思っている者達が少人数でも受け入れていると思っている。どのくらい旅をしているのかは分からないがかなり減っているのではないかと予想している。



その予想は、当たっていた。



二月をかけてやっとエルフの里へたどり着いたがそこは荒れた村であった。エルフも疎らでとても2000人も暮らしているようには見えなかった。


エルフ「なななななななんなんだこの状況は・・・・・・・」

小人「族長の所に行きましょう。そうすれば状況も分かるでしょう。」

エルフ「そそそそそうですね。」


エルフは里の族長宅へ行く。


エルフ「族長ーー、族長ーー。」

族長「おーーー、キュンメルサトウデボネアやっと戻ったか。」(通称キュー)

エルフ「里に人が居まいではありませんか、どうしたのです。」

族長「あーーー、それはなエルフの移住を助ける名目で少人数だけ引き受ける者たちの元へ行ってしまったんじゃな。」

エルフ「えーーーーー、そんな事していいんですか。」

族長「いいも悪いも無い状態になってしまったんじゃ、今この森は死にかけている。もう少ししたらまだ別の場所へ移らなければならないだろう。」

エルフ「あっ、エルフの里全員を受け入れてもらえるところがありました。」

族長「真かー、でかしたぞキュンメルサトウデボネアよ。」

エルフ「長いのでいつも通りキューでいいですよ。レンテンジヨウサイカンラク族長。」

族長「ウホッ、そうかエルフの名は長くて覚えきれんのが玉に瑕じゃな。」

エルフ「ですよね、みんな最初の文字で呼んでいますからね。名も最初の所にしたらいいのに。」

族長「それは他の者には言うな、皆分かっているがいいだせないんだからな。」

エルフ「えっ、そうだったんですか知らなかった。」

族長「・・・・・・」


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