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436話 エルフ2

大陸中央でエルフは珍しい。まぁ中央大陸内でもめったに表に出てこないエルフは好奇の目で見られていた。

その珍しいエルフが満面の笑みでスイーツを頬張り美味い美味いと絶賛している。普通の人でも注目を浴びてしまうこの状況であろう。

それがエルフとなれば注目度は200%越えでも不思議ではない。


エルフ「あっあっあっ、あのスイーツは何でしょうか。」

小人「あーあれですか、最近大人気のプリンですよ。甘くて物凄く美味しいんですよ。」

エルフはモジモジしている。食べたい物凄く食べたい、だがエルフには金が無いのだ。小人が食べますかという言葉をモジモジしながら待っているのだ。小人もそれは分かっているのだが少しじらしているだけであった。

そんな状況など分からない店の店主は、エルフというだけでもう上機嫌となり、新作プリンをエルフの為に持ってきたのだ。


店主「エルフのお客様は大変珍しいのです。もしよかったら新作プリンを召しあがってください。」

エルフ「えっ、食べて宜しいのですか。」

店主「どうぞどうぞ、エルフの方が召しあがったとなれば店にも箔が付きますから。」

このエルフはかなり律儀であった。店主にタダでプリンを提供されたが、小人に気を使い小人を見ている。


小人「せっかく提供されたのでしょう。召しあがって感想を述べられては如何ですか。」

エルフ「あっそうですね。では(なななななななんなんだこのプリンは、うっうまい、美味すぎる)か、感想でしたね。物凄く美味しいです。このプリンならバケツでも完食できます。」

店主「おーーーー、バケツですか、それは良いアイディアですね。今度バケツプリンを商品にしてみましょう。」

エルフ「お、お金が出来たら食べに来ます。」ペコリ


小人はこのエルフは義理堅く礼儀正しいと思っている。エルフでよく言われることは、プライドが高く他種族を見下していると言われているが、このエルフを見る限りその様な態度は全く感じられない。寧ろ義理堅く誠実である。

小人はこのエルフだけかもしれないろ思い直す。


小人とエルフはスイーツ店を出ると街中をブラブラしている。小人が街中の説明をしている。


小人「此処が各種族の相談窓口となっています。」

エルフ「こんな場所もあるのですね。すごいなー。」


小人とエルフはアルの設置した相談窓口へとやってきていた。この相談窓口とは、拠点に出入りしている各種族が拠点内で暮らすために相談窓口となっている。

今迄は、別の場所への移住は移住先の集落や村の村長が許可を出すだけで完了している。それでは移住後の生活基盤は如何するのか、それは本人任せであり当たり前の事である。


だがこの拠点ではそうはいかない。拠点へ移住しました、職がありませんでは拠点へ移ってきた意味が無いのだ。移住したなば、拠点内で働き金銭を稼ぎ消費していく。この流れでなければ拠点の利益は出てこない。

その為の商談窓口となっている。移住者への職の斡旋と家の提供を住体とする業務である。



エルフ「凄い人ですねー。」

小人「此処は移住の相談窓口ですから移住希望者がひっきりなしに訪れています。」

エルフ「そうなんですか。エルフの移住も可能ならば相談したいです。」

小人「その為にお連れしましたので大丈夫です。」


エルフの順番がやって来た。1時間ほど待たされたがそれでもかなり効率よく回している。


役人「今回はどのような要件でしょうか。」

エルフ「えっえっえっとですね。移住希望です。」

役人「移住ですか、貴方お一人でしょうか?」

エルフ「いえ、1000ほどのエルフです。」

役人「えーーーーーーーーーーっ。す、少しお待ちください。」


役人は驚きすぎて大声を上げてしまった。すぐに気づき上司に相談しに行く。


小人「1000人ですか、そんなにいるんですか。」

エルフ「そうなんですよ。本当は2000人以上なんですけど、さすがに2000人以上とは言えませんでした。」

小人は思った1000人でも2000人でもそう変わらないだろうと。


役人は、すぐ上の上司に報告していた。上司もエルフが来たことは把握していた。実際に少し後ろの机だったために報告しなくとも状況は理解できていた。だがこの上司にも手にあまりもっと上の上司へと話を持っていく。

上司の上司へ話がいく、そして役所の所長へと話が上がっていった。所長でも決める事が出来ないためにアルに迄話が上がっていった。



所長「アル様、大変なことが起きました。エルフが1000移住希望です。」

アル「1000人も移住希望か、いいぞ受け入れろ。」

所長「えっ、よろしいのですか、いや勿論移住希望者の審査はきちんと行います。」

アル「当たり前だ。1000人となれば村全体が引っ越してくるのだろう。希望を聞いて出来るだけそう様にしてやれ、其れと職に就いてもエルフならば狩りが得意だろうし、森の管理も出来るだろう。できれば街中よりも大森林に住んでくれるように打診してくれ。」

所長「大森林ですか・・・・・」

アル「心配するな。調査で問題ない場所だ。」

所長「なら安心です。移住者が事故死でもすれば全て私の責任となってしまいますから。」

アル「俺が許可を出してもいいぞ。1000人となればかなり特別な扱いになるからな。」

所長「そうしていただけると助かります。役所は家族単位迄ですので。」


所長は急ぎ役所へと戻っていった。エルフを長時間待たせている為である。待たせている間は個室へと移動させている。お茶とお茶菓子もだしている。


エルフ「こんなに美味しい物が溢れている拠点はいいですねー、もし移住出来たら毎日こんな美味しい物が食べれるんですよねー。」

小人「毎日美味しい物を食べるには、かなりのお金が必要となります。エルフの特技である狩りで稼がなければいけませんよ。」

エルフ「えーー、狩りですか、私は狩りが苦手でしてその為に行き倒れになってしまいました。」

小人「えっ、貴方狩りが出来ないのですか。」

エルフ「えへへへへへへ。」


バタン


所長「お、お待たせしました。移住について話が進みますので移動しましょう。」




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