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438話 エルフの里は何所に

エルフそれは、プライドが高く傲慢という噂であったが、今このエルフの里を見る限り噂は噂でしかない事が良く分かる。多少少なくなったエルフの里には、傲慢なエルフなどどこにもいない。エルフたちは皆おおらかで静かに暮らしている。


小人「皆さん、親切ですよねー。」

キュー「えっ、親切なんでしょうか。多分ですけど面倒くさいと思っていると思いますよ。」

小人「面倒くさいですか。」

キュー「そうです。さっきの店で小人さんが森の実を買おうとしましたよね。あれですけど普通は籠売りなんですよ。だけど面倒くなったんでしょうね。籠が箱に変わっていました。ですけど損ではないですよ、箱の方が得ですからね。」

小人「もしかして私がしつこく交渉したからでしょうか。」

キュー「アハハハハハ。」


小人とエルフ(キュー)は、街中を色々と散策している。キューが一応案内している形となっている。


その間にエルフの族長が里の重鎮を集めて拠点への移住問題を話し合っている。この話には早急に決定を出すためであった。


族長「皆の者、忙しい所集まってもらった。キュンメルサトウデボネアが皆の移住先を見つけてきてくれた。」

重鎮1「ほー、あのキューがか、大したものだな。」

重鎮2「あのキューが信じられない。」

族長「まぁ、そうかもしれないが事実だ。小人の商人に助けられたんだろうが、運も実力というから問題なかろう。」

重鎮3「運か、納得だ。」




その頃拠点では



騎士「アル様、エルフの森について調査報告が届きました。」


アルはその調査報告書を読んでいく。



アル「これは事実だよな。」

騎士「もちろんです。」

アル「このエルフの居る森は生きているという事か。」

騎士「信じられませんが生きていると考えられます。」


森が生きている。まぁ普通に考えれば土の中、木々は皆生物が生きているだろう。だが今アル達が生きているという表現しているのは、森全体が一つの物ではないかという事であった。


アル「調査員から実際に話を聞こう。」



コンコン


調査員「失礼いたします。お呼びにより参上いたしました。」

アル「よく来てくれた。エルフの森について幾つか確認したい。エルフの森は生きているという事だが、何故だ。」

調査員「はい。以前の森は木の実や果物と言った者が多く取れていました。ですがここ最近ではトゲトゲと言われる木に変わってしまっています。そのトゲトゲという木は、今迄発見されていない植物である事でトゲトゲを採取して調査いたしました。その結果植物でない事が分かりました。」

アル「植物でない。では何だ。」

調査員「動物、獣、あるいは魔物と言ったところでしょうか。」

アル「植物ではなく、動物という事か、そのトゲトゲという物は、その動物の一部という事だな。」

調査員「はい、ドラゴンの鱗や爪のようなものではないかと思われます。」

騎士「ちょっと待ってくれ、アル様そうなるとかなり巨大どころではないですではないですか。」

調査員「調査中ですが、森全体がその生き物と思われます。」

アル「予想で構わないが、何故今トゲトゲが生えてきたと思う。」

調査員「冬眠していたのではないかと思われます。冬眠という表現が的確とは思えませんが、眠っていたその生物が寝返り又は目覚めたのではないかと思われます。」

アル「寝返り又は眠りから目覚め出したという事か。」

調査員「左様です。その生物が目覚めるときに動いた異変か、又は目覚めるときに生物の表面に生えていた植物がはがれ本来の表面が出てきたと思われます。」

アル「・・・・・・・そうなると完全に目覚めてしまうと周辺は・・不味いな。大至急エルフの里へ向かうぞ。」




エルフの里



族長「移住の件は、それでよいだろう。移住までの準備を進めてくれ。」

重鎮達「「「「「了解しました」」」」」」



小人「わわわわわっ、地震です。地震です。」

キュー「大丈夫ですよ。エルフの里では地震は10日に一回は起ります。問題ないです。」

小人「大問題ですよ。地震ですよ。地震。」

キュー「アハハハハ、外から来た方たちは皆そういいますけど、なれですよ、なれ。」


小人は納得いかなかったが周りのエルフたちは何の気にもしていない事で自分だけが騒ぐのがおかしいと思いグッと堪えている。



そして数日後、何度かの地震に見舞われたが、エルフたちは移住のために準備に忙しく地震の事等全く気にしていない。小人は一人震えているが誰も気にしていなかった。

その日は、エルフたちも数日後に移住先へ出発という事でかなり忙しく働いていた。


ドンと大きな音がしたと同時に衝撃が起こる。


ズシン。


小人「じじ地震だーーーーー。」


だがそれは地震ではなかった。超巨大生物が起き上がっただけであった。


森全体が体している生物が土の中から起き上がり動き出していた。

土の中から立ち上がり動き出した生物は巨大な亀であった。

形は亀だが、甲羅部分は森であった。長い年月土の中で眠っていた事で甲羅部分が森となり今に至ったのだろう。


亀が動くたびに森は揺れ、地震のようになっている。さすがのエルフたちもこの状況でパニックになりかけている。まさか自分たちの里が生き物の上にあるとは思ってもいなかっただろう。


族長「何事かー。調べろー。」


エルフ「たたたた大変です。族長、里が動いています。」

族長「里が動いている。動くわけないだろうが。」

エルフ「本当です。この地震は動いている証拠です。」


族長はエルフの報告に納得が行かず。森の先端へと急ぎ移動していく。そして族長が見た物は、亀の頭でった。


族長「うっ、うっ、嘘だと言ってくれ。」

エルフ「すべて事実です。族長これからどうしましょう。」


エルフの里は今移動中である。超巨大な亀の上でどうする事も出来ずに唯々狼狽するだけであった。エルフの里全体が途方に暮れてしまっているが、小人たちや他の者に比べるとまだ落ち着いていると思われる。おおらかな性格のせいかは分からないが、まだ少しだけましであった。


3日後


エルフ「これからどうなるんだ。」

エルフ2「知らんよ。亀に聞けよ。」

エルフ3「移住が楽になるな。」

エルフ「逆方向だったらどうすんだ、余計に大変になるぞ。」


小人「よよよよよく落ち着いて話なんかできますね。」

エルフ「おー小人の商人か、もう3日も同じことが続けばなれるだろう。」

小人「なれる訳ないでしょうがー。信じられない。」ブツブツブツブツ。

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