433話 中鬼人の生活
それからも中鬼人である。グルたちはカインと訓練を行うようになっていた。カインがグルたちの才能を伸ばそうとしている。
アルも中鬼人の能力を高く評価している事で32人(一部)の中鬼人たちは、訓練、訓練、訓練となり毎日泥だけになっている。
サド「あ”ーーーーつ”がれ”だー。」
メイ「ほら早く風呂に入りなさいよ。家が泥だらけになるでしょう。」
サド「お前は俺のおかんかー。」
メイ「あんたのおかんの訳ないでしょうが、こんな美人のおかんはいないわよ。」
グル「サド黙って風呂行こうぜ。」
今中鬼人32人は共同生活をしている。中鬼人独自の区画がありその中で暮らしていたが、32人と少ないために街中で少し大きな家を貰いそこに移動している。
街中という事もあり、近隣住人達との仲も良くなり、楽しく生活が出来るようになっていた。
グルたちが屋敷の中でくつろいでいると、外から大声が聞こえてくる。
「じゃぁまたあしたねーー。」
「うんばいばーい。」
ワイワイと小さな子供たちが帰ってくる。
この子供共たちは、近所の子供と遊び夕飯前に帰って来た子たちであった。
グル「おッ、元気で今日も遊んできたか。」
子供「うん。」
グル「いい子だ。一杯食べて一杯遊べ。」
子供「うん」
グルは、今の生活が続く事を願っている。今までの悲惨な生活には二度と戻りたくない。それにまだ小さな子供たちも何人もいる。その子供たちは今では毎日笑顔で暮らしているのだ。その笑顔をもう奪う事はできないとグルは思っている。
グル「サド、今の生活はいいなー。」
サド「フン、当たり前だろが、誰が好き好んで前の生活に戻ろうとするかよ。」
グル「だよなー、前は食べる物も無くて困っていたっけ。ハハハハ。」
メイ「あの白豚どものご機嫌で左右される生活なんてもう懲り懲りよ。」
サド「あっ、そういえば拠点で白豚、あいや白オーク見たぞ。」
メイ「私も見たわ。それで近くの人に聞いたら一部の白豚たちがこちらに靡いてるっているのよ。信じられなかったわよ。」
グル「マジか。白オークとは関わりたくないな。」
メイ「それを言ったら中人も同じでしょう。」
グル「中人は、少しだけ見方が変わったよ。中二病でなければ問題ないな。」
サド「それを言ったら白オークも同じだろう。いい奴もいれば嫌な奴もいるぞ。」
グル「うっ、そうだけど・・・・」
サド「まぁー、グルの考えも分かるけどな。白オークは大体が嫌な奴ばかりだったからな。」
メイ「そうねー、白豚でいい奴にあった事が無いわね。」
そこに
カイン「おう、邪魔するぞー。」
グル「あっ、カイン様いらっしゃい。どうしたんですか。」
カイン「おっ、土産だ。」
子供たち「「「「「「「わぁわぁーーーー」」」」」」」」
カインに群がる子供たちは、お菓子に大喜びとなっている。
メイ「ダメでしょう。先ずはありがとうよ。」
「「「「「「「ありがとう」」」」」」」」
カイン「よくできたな、偉いぞ。」
「「「「「「えへへへへへ」」」」」」」」モジモジ
メイ「カイン様、ありがとうございます。もうすぐ夕飯ですが食べていかれますか。」
カイン「ごちになるか。あっ、じゃぁこれも貰ってくれ。」
カインはマジックバックの中から大量の食料を取り出しメラに渡していく。実はカインの目的はこれであった。32人の中鬼人はキチンとした収入が無いのだ。農家の手伝いなどは行っているが確実な収入は無い。まだ子供という事もあり拠点で仕事は手伝いであり、中鬼人の区画は何もない状態となっている。
その為に定期的にアルやカイン達が食料や生活物資を持ってきていたのである。
グル「ありがとうございます。いつかお返しします。」
カイン「気にすんな、いずれお前たちは強者になるから問題ない。」
サド「本当に強くなれるんですか。なんだか毎日コテンパンにやられているからなーー。」
カイン「当たり前だろう。俺やアルは最強なんだぞ。」
グル「俺たちが強くなってもあまり変わらないでしょう。」
カイン「ん、変わるぞ。中鬼人としての立場かはっきりするぞ。」
グル「中鬼人としての立場?」
カイン「ああそうだ、今は中鬼人ていう種族自体が分かっていない者が殆んどだ。まぁアルが命名しただけだしな。だがいずれお前たちが強くなると種族たちは中鬼人という種族を認める事になるんだ。いずれ中鬼人は増えていくだろう。その時になってお前たちが強者であったことが生きてくるんだ。中鬼人は強いとなればお前たちの子供や子孫は楽に生きていけるだろう。まぁこの影星独特の考えだけどな。この考えもいずれは無くなるだろうが、当分はこの考えが主流だろうな。」
グル「俺たちが強くなると認められるんですね。」
カイン「そうだ。この影星は強者が偉いんだ。」
グル「そうでした。弱い者は排除されるんでした。」
サド「でもこの拠点は違うでしょう。カイン様どうしてですか。」
カイン「ああそれは俺達の故郷は、強者がいても皆同じ扱いだったからだ。共同生活が基本だな。」
メイ「いい所なんでしょうね。子供たちを見ていると分かります。前はみんな怯えていたけど今は笑って走り回っているものー。」
カイン「そうだろう。ここはいい町になっているな。他の種族も段々と集まってきているんだ。」
サド「白オークも最近来るようになっていますね。」
カイン「そうだな。だがお前たちに関わっていた白オークたちじゃないぞ。」
サド「それは分かっています。」
メラ「さぁみんなご飯ヨーーーーー。」
「「「「わぁーーーーーー」」」」」
グル「カイン様、食べましょう。」
カイン「おっ美味そうだな。今日はディアの肉とホロホロ鳥の唐揚げか。お前たち野菜も食えよー。」
サド「えーーーーーっ、カイン様が野菜食えって言ったー。」
カイン「当たり前だろう。俺だってたまには言うぞ。」
メラ「カイン様って野菜嫌いですよね。」
カイン「俺は嫌いだけど。たまに食うぞエイヨウに必要だって知っているからな。」
メラ「エイヨウですか?」
カイン「体が必要としているものをエイヨウって言うんだ。」
グル「か、カイン様って博識なんですね。」
カイン「まっ、俺の常識ってやつだな。」
カインは何故か中鬼人たちの前では常識人であった。カインは肉だけを食べて帰っていったが中鬼人たちの為に野菜も提供していた。中鬼人の子供たちは騒ぎながら嫌いな野菜を肉と一緒に目を瞑りながら必死に食べていた。




