432話 中鬼人たち
中鬼人のグルは、この拠点で暮らすようになると激的に生活環境が変わっていた。
今迄は、食べる事に苦労していたが、この拠点では美味しい物を腹いっぱい食べる事が出来ている。その結果グルの体格は大きくなり今ではその辺のイカレ中人など片手で投げ飛ばすほどに待っている。
サド「グル、調子がいいみたいだな。」
グル「へっ、いつも通りだよ。それより仕事は終わったのか。」
サド「当たり前だろう。仕事しなきゃご飯にありつけないだろう。」
グル「だよな。でもここのご飯は美味いよなー。」
サド「ああ美味い。それにお替り自由だしな。」
この育ち盛りの中鬼人たちは、他種族がびっくりするほどの体格となっていた。
今まで食べる事がまともに出来なかったために、体格が良いとはいえなかったのである。
グル「サド、この間発見されたダンジョンに行こうと思うんだ。」
サド「ダンジョンかいいな、俺達でも入れるって言ってたな。」
グル「ああ、ハーフでも何の問題ないって言っていた。」
サド「へへへ、腕がなるな。それにダンジョンの戦利品は高く売れるようだし、みんなにもたくさん食べさせることが出来るな。特におやつ。」
グル「そうだな、メンバーは如何するかな、俺とサド、グエにデス(中鬼人)にケンの5人で行くか。」
サド「そうだな。もう一組造ってもいいかもな。」
グル「メイ、メラ、デラ、ガクにエドぐらいかな。」
サド「ああ、その5人なら俺達と連携は取れるだろうし、これから強くなるな。」
グル「そうだな、中鬼人の地位を上げないといけないから2組でもいいかもな。」
グルを筆頭に中鬼人と呼ばれているハーフ32人は、この拠点内での地位向上を目指している。今は仕事は手伝いが多く、自分たち独自での仕事はない状態となっている。その為に自分たちの食い扶持は自分たちで稼ぐことを目指していた。それがダンジョンに潜り稼ぐことで32人を養おうとしている。
サド「ダンジョン内でスキルオーブが出るらしい、それで各種族が今ダンジョンに潜る奴らが多くなっているんだって。」
グル「クッ、競争か分が悪いな。」」
サド「分が悪いなんていう事が出来るんだぜ今の俺たちは大分成長したってことだよ。」
グル「アハハハ、そうだった。昔は真面な食事もとれなかったんだった。忘れちゃいけない事を忘れてたよ。」
サド「そうだよ俺たちは飯も腹いっぱい食える環境で暮らしているんだ。焦る事は無いよ。確実に力を着ける事が今は一段大事だよ。」
グル「そうだな。堂々とダンジョンに行こうか。」
サド「ああ行こう。」
アルが新たに創り出したダンジョンは、10層から20層へと変わっていた。まだ工事中でるが各種族はダンジョンヘ潜り稼ぎ出していた。
このダンジョンにある不快な森(狂う森)は今では普通の森となっている。ダンジョンの所有者がアルに変わった事で森に広がっていた不快感も無くなっている。これはダンジョンが人を引き付けるために行っていた事だが全くの的外れであり、人を遠ざける事になっていたのであった。
数日後、中鬼人であるメンバー10人はダンジョン内に入っていた。
グル「最初は10人で潜るぞ。でも5人、5人での行動だ。連携して戦わないといけないからな。」
メラ「任せてよ5人で訓練したからばっちりよ。」
グリ「そうかならお手並み拝見しようかな。次の魔物は任せるよ。」
メラ「フフフ任せなさい。」
10人はまだ浅い層での戦っている。他の者達は強者を求めて下へ下へと向かっている為に浅い層はグルたちの独占状態となっている。そんな訓練?中にアルが現れる。
アル「おう、お前たちもダンジョンに来ていたのか。」
グル「あっアル様。カイン様」
アルは、中鬼人たちを見て見違えたのかと思ったほど中鬼人たちは変わっていた。少年少女たちであるが体格が明らかによくなっている。
アル「毎日訓練しているようだな。いい事だ。」
カイン「訓練か丁度いい俺が訓練してやる。ダンジョン内なら多少暴れてもも問題ないしな。」
「「「「お願いします」」」」
アルは少し呆れた顔をしたが、まぁ仕方が無いと思い直していた。
そんなアルであったが、中鬼人たちとカインの訓練を眺めているとある事に気付いた。
中鬼人たちの身体強化が上手いのだ。普通の種族も身体強化は使えるが使い方がかなり上手であった。
アル(あいつら身体強化が上手いな、中人もオークも身体強化は使えるがこれほど器用には使っている奴は見た事無いな。それも一人じゃなくみんな上手い。中鬼人特有のものなのかな検証してみるかな。
んーー、それに魔法も使っているじゃないのこれは中人からの素質かな。オークの殆んどが魔法は得意いじゃないと聞いているしな。まぁあいつらは魔法の勉強をサボって使えないんじゃないかと思うけどな。) 「おーーい、ちょっと待ったー。カイン兄、カイン兄対10人で模擬戦しないか。」
カイン「おっいいなやろう。」
「「「「「やります」」」」」」
アルは10人を集めて作戦会議をしている。
アル「いいか、見ていたがお前たちは身体強化の使い方がかなり上手くなっている。身体強化はどんな時でも使える万能能力だ。」
グル「そんなに重要なんですか。」
アル「重要だな。身体強化は体術と合わせるとかなり強力になる。」
グル「えっ、体術ですか、もしかしたら俺たちみんな体術を持っています。」
アル「体術を10人全員が持っているのか、最初から持っていたのか。」
グル「はい。生まれた時から合ったみたいです。32人全員が体術のスキルを持っています。あっ身体強化も持っています。」
アル「だからあんなに動きがスムーズだったのか、それに体にぶれが無いのも納得だな。」
アルが考えた作戦は、グルたちにとって最も戦い易い戦法となっていた。身体強化を使ったヒット&アウェーである。
10人の要る為、休むことなくカインに攻撃を仕掛ける事が出来、なおかつ次の攻撃は別の者が行うためにカインからの攻撃を躱す事無く引けるという強みがあった。
この作戦でカインはかなりの苦戦を強いられている。まぁ苦戦と言ってもカイン自体が力を抑えているとハンデを追っての事だ。
そしてグルたちは掛け声ではなくハンドサインと目線で合図している事で動きが早くなっていた。
そしてグルがカインの背後から「とったー」と掛け声をかけて斬りかかった。カインは気配に気づきグルの対応をするために右腕を裏拳として向きを変えていく。だがそれがグルたちの作戦であった。グルを完全に囮として他の者達がカインに一斉に斬りかかっていた。
そしてカインから1本取る事に成功したのであった。
サド「やったーーー、1本獲ったーーー。」
アル「よくやったぞ。作戦は成功したが模擬戦だから成功したことは忘れるなよ。本当の戦いならお前たちの仲間が死んでいる事を忘れるな。」
サド「はい。」シュン
「「「「「はい」」」」」⤵
カイン「いや参ったな1本取られるとは思わなかった。強くなったなー。」
「「「「「はい」」」」」




