411話 戦いの準備
アル達、拠点周辺の種族たちは今最大の敵、突然現れた人族(アル達)であることを認識している。白オークは勿論、蜥蜴人が縄張りを犯され大量に殺されている。白オークも蜥蜴人も普通であれば敵同士なのだが、この人族に関してだけは共同で滅ぼそうとなっている。白オークのハイオークが蜥蜴人に提案したことからこの連携(同盟?)が成立していた。
ハイオークは、主導権をとり蜥蜴人たちをいいように使いだしたが、さすがに反発にあい同盟を結んだが連携を取る事は諦め、同時期に攻撃をするという事で話はまとまった。
その情報は、アル達の元にも齎されている事を両種族はまだ知らない。
アル「そうか、共同でこの拠点を攻めるのか。」
騎士「はい、こちらに協力的な蜥蜴人の情報となっております。」
アル「白オーク、いやハイオークは諦めが悪いな。」
騎士「先日の白オークを奴らの縄張り内で殺したことが引き金でしょう。」
アル「えっ、俺が原因なのか。」
騎士「そうとしか考えられません。緩和地帯での戦闘だけで上手く行っていた所に縄張りの奥で殲滅してしまったのです。白オークが危機感を増大させるのは十分な事件です。」
アル「しまったな。やり過ぎたか。白オークもワイバーンたちを使った事で種族滅亡の危機と思ってくれればよかったんだけどな、上手く行かないな。」
騎士「行く訳ないでしょう。余計に危機感が増大しますよ。」
アルは、白オークと蜥蜴の共同攻撃に対して攻めるか守るかと悩んでいた。アル達の拠点は人口が増えたとと言っても白オークや蜥蜴人に比べれば少数部族であり、普通の部族であれば一瞬で滅ぼされているだろう。
アル「今回は防衛戦を行う。さすがに両者に攻め入るには人が少なすぎるからな、それに戦える事を見せてやらなければならないからな。」
騎士「小人たちを使うんですか。」
アル「小人も使うし、ハーフあっいや中鬼人も使うぞ。あいつらに勝利という者を味合わせてやりたい。」
騎士「それで防衛戦ですか、さすがに野戦ではまだ使えませんね。」
アル「まだ使えないがいずれは使えるようになるだろう。小人族は戦い方さえきちんと教えれば集団戦ならば負けない戦いが出来るようになるだろう。」
騎士「今カイン様が鍛えているあれですね。」
アル「そうだ。まぁそれはいずれだからな、今は防衛戦で各配置を決めていくぞ。」
アルは、騎士達と防衛戦に向けて配置を決めていく。小人族の人数が多いために防衛戦の可能となっていた。広大な拠点(縄張り)をぐるりと囲んでいるアル達は今までの少数では守る事が出来なかった。だが今は弱者の小人たちがいる事で防衛戦を行う事が出来るようになっていた。
小人族には、クロスボウなどで防衛戦を戦ってもらう。
騎士「我らは後方から攻撃できますが。」
アル「騎士達にも拠点で戦ってもらう。さすがに小人族に接近戦は無理だからな。」
騎士「そうでした。」
拠点内は、事前に白オークと蜥蜴人たちの攻撃の情報が流れている為に今は皆が協力してクロスボウの矢と大量の爆破装置を作っている。
張り切る小人族は、流石影星の住人であった。今まで隠れ住んでいたが、戦うという事にあこがれは人一倍あったのだ。体が小さく力も無いために戦う事を諦め地下で隠れ住んでいた。だがアル達との同盟によって防衛戦であるが自分達も戦う事が出来ると喜び、そして勝利しようと必死で武器を作り出している。
小人1「これで白オークが死ぬのか。」
小人2「当たり前の介だぁ、クロスボウは強力な武器だぞ。」
小人3「凄いな、俺達でも白オークを殺せるんだな。」
小人1「殺せるんじゃない、一撃で殺すことが出来るんだ。防衛戦でなくとも1対1なら勝つことが出来るようになったんだ。」
小人2「俺は絶対に10人はやるぞ。」
小人3「俺は30人はいけるぞ。多分。」
小人族だけではなく、褐色のオークたちも戦う準備をしている。女性が多いが戦えないことは無いのだ。小人族より体格も良く力もある褐色のオークたちは、クロスボウは勿論だが、それ以外にも魔法砲を使い敵の殲滅をするようであった。
他にも戦う事が出来ると皆が嬉しそうに準備をしている。その中でも新たに仲間となったハーフこと中鬼人たちも見張りとして働いている。まだ小さな子供たちは櫓の上で見張り番をしている。
騎士「アル様、今白兎の者が情報を持ってきています。」
アル「ん、どんな情報だ。」
騎士「はい、白兎族の者達に蜥蜴人たちが作物などを取り上げているようです。」
アル「流石に兵站の事を気にしているか、白オークの情報は入ってきていないか。」
騎士「白オークの事は入っておりませんが、今後は少数種族に蜥蜴人と白オークが物資調達を行なう事が考えられます。」
アル「そうなるな。以前は共食いをしていたからな。」
騎士「そうですね、ハイオークはいなければもっとひどい事になっていたでしょう。」
アル「白オークはハイオークの駒だからな、死体を積み上げて防壁を超えるなんて鬼畜の考えは理解できないな。」
騎士「あれは酷かったですね。ですが今回も同じ手を使ってくる可能性もあります。」
アル「いや使わないだろう。さすがに白オークたちもやらないだろうし、ハイオークも指示が出来ないだろう.ハイオークは生き残りが数体しかいないからな。」
騎士「力関係が変わったという事でしょうか。」
アル「そうかもな、白オークの人口には勝てないだろう。」
ハイオークは白オークの上位種としてまだ地位を保っていたが以前のように圧倒的な上位にはなっていない。それは人数がもう数体しかいなくなったことが影響している。白オークを一人が1000程度を支配するん留まっていた。今回の蜥蜴人との共闘もハイオークの仕掛けであったが、今は白オークと蜥蜴人の間で話が進めれている。ハイオークは、只の指揮官となっていた。
それでもハイオークは実験を取り戻そうと色々と画策をしているようであった。
白オークもハイオーク、そして蜥蜴人も皆戦闘狂であり、自分たちの思い通りの戦いを望んでいる。それは自分一番でありたい、最強の強者となりたいとの願望が見え隠れしている。この地域は集団戦が多いといっても個人の戦いが集っての集団戦なのだ。自分の力を誇示したいのである。




