閑話休題 お手洗い事情と生命の神秘‼②
※少し下品なお話となります。苦手な方はご注意ください。
この世界の人々は、ほとんど排泄を必要としない。
――そう聞いたとき、ふと疑問を抱かなかっただろうか。
「それなら、不要になる部位があるのでは?」と。
そんなあなたは鋭い。
今回は、“排泄が不要なら必要なくなりそうな部位”――つまり、「おしり」の話である。
この世界の生物は、自らの肉体を進化させ、極限まで効率よくエネルギーを吸収するようになった。
では、具体的にどこが進化したのか。
答えは単純。
小腸と大腸である。
食したものを、限界まで分解し、搾り取り、エネルギーへ変換する。
それが、この世界における“腸”の役割なのだ。
さて、本題のおしり事情へ入る前に、この世界の性事情について少し触れておこう。
生物は、基本的に魔力を持つ。
だが、誰もが日常的に魔力を使うわけではない。
騎士や冒険者のような戦闘職ならともかく、一般市民はそこまで大量の魔力を消費しない。
では、体内で生み出された膨大なエネルギーはどうなるのか。
当然、どこかで発散しなければならない。
しかし、この世界では排泄による放出が少ない。
ならば、余剰エネルギーはどこへ向かうのか。
――答えは、性欲である。
男も女も、老いも若きも。
快感と発散によって、体内エネルギーを消費する。
そのため、この世界はかなり性に奔放だ。
とはいえ、現実問題として、
•人口比率
•妊娠
•避妊の難しさ
といった問題も当然発生する。
そこで発展したのが――
性器としての「おしり」である。
おしりなら、妊娠の心配がない。
さらに、副次的な利点も存在した。
男性から放たれる精液には、高濃度の魔力が含まれている。
それを腸へ直接送り込むことで、極めて効率よく魔力を吸収できるのだ。
つまり――
高魔力個体から低魔力個体へ、“魔力を受け渡す”ことが可能になったのである。
自力で十分なエネルギーを確保できない生物たちは、強い個体へ求めることで、生存に必要なエネルギーを補うようになった。
その結果、おしりは単なる排泄器官ではなく、
•性
•食
•魔力循環
これらを司る重要器官として発達していった。
痛みを抑えるため感度が増し、
魔力による膜で清潔性が保たれ、
損傷防止の自動反応まで備わった。
もはや進化の方向性がおかしい。
だからこの世界では――
いや、この先はまた別の機会に語るとしよう。
『おしりの魅力と魔力の関係
~生物の発展論を交えて~』
国立おしり研究所 著 より
そんな話をレン君に読み聞かせられたイサメは、しばらく沈黙したあと、一言だけ感想を述べた。
「おしり研究所って、さすがにふざけた名前じゃない?」




