爆弾ルイぴっぴ
プスプスプス――。
何だろう。
なんだか、ガス漏れでもしているような音が聞こえてきた。
とりあえず、
「ルイぴっぴ」
何よりも大事な愛うさぎの名前を呼ぶ。
すると、むーっと鳴きながら、すたたたっと近づいてくる音がした。
そこへ、ドンッ! と何かを地面へ叩きつける音。
「だから今は抱き着こうとするんじゃねぇ! 大やけどじゃ済まねぇって言ってんだろうが!」
酒呑童子の怒鳴り声が響く。
むわーっと泣き出すルイぴっぴの声。
次いで、遠ざかる足音。
「おい! 水に入るんじゃねぇって言ってんだろ! くそっ!」
何が起きているんだろう――。
そう思った瞬間。
どっかぁん!!
轟音。
そして、さぁーっと一瞬だけ雨が降ったかと思うと、顔面にべっちゃべちゃの何かが張りついた。
「きゃー! なにこれ!? なにこれーーー!?」
パニックになって叫んでいると、
「ごしゅ、おきた~?」
質問が飛んできて、この濡れた何かがルイぴっぴだと理解した。
「ルイぴっぴ……無事だったんだねぇ。よかった、本当に」
顔からそっと剥がして抱きしめる。
あとで乾かさなくちゃ。
ブラッシングもしなくちゃね。
そう思いながら撫でてあげれば、むーむーと嬉しそうに鳴く声がした。
しばらくそうしていると、
「それにしても、ルイぴっぴも酒呑童子もよく無事だったねぇ?」
とイサメが問いかける。
「無事ぃ!? まあ助かったのはいいが、このうさぎ野郎、最初俺のこと見捨てようとしやがって……!」
後から怒りが湧いてくるタイプなのか、酒呑童子が眉間にしわを寄せながら、子爵邸での出来事を語り始めた。




