SOUP本部 狂乱
西校の生徒達4人は結局、守備隊の作戦本部から出られずにいる。つい先程からなにやら忙しなく守備隊の人々が行き交い、明らかに何かがあったようなのだが、フィリップ達は蚊帳の外。
「本当に俺ら、なんのために呼ばれたんだ…」
フィリップがぼやく。
唯一カルマだけが楽しそうに鼻歌を歌い、リドウィンは先程からずっと端末とにらめっこ。
アリスは大人達の間を縫って資料を盗み見、なにがどうなっているのかを知ろうとする。
ピーッ…ガタガタッ…ガチャッ…
あまりにも不意な物音だった。全員が出入り口の辺りを凝視し、物音の正体を探る。
と、扉がすーっと開いた。
「あれっ⁉︎あれれ‼︎どーうもっ‼︎」
そこには痩躯の青年が立っている。茶髪に、世にも不思議なオッドアイ。右目が茶で、左眼は…透けるようなピンク色。
全員がとにかく驚き、動きを止めてしまっていた。
「偽造だ‼︎しゃがめ‼︎」
フィリップとアリスは、リドウィンの声が聞こえると同時に机の下に引きずり込まれる。
おぞましい…
事が起こったのは机の下に潜った瞬間後だった。
「Bang‼︎」
カチッ…ダラララララ…
バシュッ‼︎ドサッ‼︎