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トラストルノ  作者: なさぎしょう
輪舞曲
64/296

SOUP本部 SideS 準備


ウォールストリートを散策し終えて家に戻ると、軽くシャワーを浴び身体を拭き、黒のフィットスーツを着る。


薄く、身体に密着するダイビングスーツのようなそれはジェスターが個人的に手に入れたものだ。トランプの調達係を経由せず、自らで選び買った。

着てから、横にある紐を引くと一気に身体のラインに沿って空気が抜け、全体的に少し締めるような形になる。それから後はケイトやシンクと同じ。

暗色の迷彩服に、黒のフィールドジャケット…ただジェスターのだけはフィールドジャケットの丈が少し長い。なにぶんジェスターの扱う武器類は長さ(タッパ)のあるものが多い。


日本刀(ながもの)もさることながら、折りたたみ式ーーといっても半分にしか折れないーーの弓もしかり。矢の方もジャケットに隠しておかねばならない。

ケイトのように、ある場所に留まって戦うのならバッグやケースに詰めれば良いのだが、ジェスターはそれらを持ったまま動かなければならない。




ある程度の着替えや準備を済ませると、寝室に行き、1つの写真を手に取り胸に押し当てる。それからそれを大事そうに内ポケットにいれる。

写真には保護フィルムが貼られており、全く色褪せることもなく、写真の中の2人は笑いかけているのだ。

自分でも女々しいことをしている…という自覚はある。今時、紙の写真を持っている人間さえ珍しい。しかもそれを"御守り"として持っているのだ。

ジェスターは別に神は信じていない。

が、この写真の中の人物のことは信じている。いまだに守ってもらえる、そんな気がしてしまっているのだ。




あとは戸締りをし、上から黒のオーバーコートを羽織って、(マンション)を出る。出てすぐに、脇道のところに入り、地下道へ…人の関心を自分に向けないように上手いことやり過ごす。ジェスターでしか出来ない芸当。



とりあえずは待ち合わせ場所へ…


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