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悪夢 そして 正夢
いまだに、変わらずあの時の夢を見る。
しかし、今日は似ているようで、何かが違った。
積み上げられていない肉塊。
まるで寝ているかのように横たわる。
そして首…は普通につながっていて。
遺体の前で誰かが泣いている。
これはいつもと一緒。
ただ、靄がかかったかのように、遺体と泣いている人の顔が見えない。
「な…なぁ、遺体は誰なんだ?」
問いかけても返答は無い。
夢の中なのに、思い通りにいかない。
そっと歩を進めて2人の人物に近づいて行く。
泣いている人物は手で顔を覆ってしまって誰だか判断がつかない。
そして、遺体の方は………
「なか…げ?」