第三十一話 最終金属
(ロイ様、その金属は)
(ああ、多分妖精銀より上位の金属かな)
「ちょっと見せてもらってもいいか?」
「いいよ。その予定で今日ははやめに呼んだんだし」
「なるほど」
「それじゃ連れてくね」
「あ、ちなみにそこで見聞きしたものはよそでは言わないように」
「機密ってやつか」
「他国や敵対組織に戦力がバレるのは危険だからね」
ファティアの後をついていく
「おお、コロシアムよりさらに地下に行くのか」
「ヌフフ、国家機密だからね!」
しばらく階段を降りる。
「到着」
「ほほぉ。って人がいないな」
「ロイも機密だからね。開発機関の倉庫につれてきた」
「そうだった」
「で、どう?」
「ふむ」
ほんのりと赤みがかった光沢。
「そうだな、「フレイムメタル」で間違いないだろう」
「フレイムメタル?」
「ああ、妖精銀よりも上の金属だ」
「そんなものが!?」
「溶岩の下に生成される金属らしい」
「へぇ」
(これがあるということは)
(他の金属もありそうだな)
「早速コイツで私の魔戦機を!」
「ちょいまった」
「なんで!」
「もっと良い金属が見つかるかもしれない。知っている限り教えよう」
「まじで!!」
先程の会議室に戻る。
「同じくらいの金属から。高低差世界最大の滝の下にある金属、「アクアメタル」」
「心当たりはあるな、うちの国じゃないけど」
「雷が落ち続ける場所に発生する金属、「サンダーメタル」
「これも心当たりが」
「「フレイムメタル」を含め、これら3つは属性金属と言って、特定のスキル技、魔法の威力が上がる。フレイムメタルなら炎の魔法というように」
「ふんふんふん!」
頭を縦に振りながらメモをとるファティア。器用だな。
「最終金属の武器よりも威力がある」
「最終金属?」
「ウィズライズの世界で最後装備に使われている金属」
「サイファーも?」
「実はあれはその更に上でね。一般的に実装する前にプレゼントとしてもらったものなんだ。ちなみにどんな金属かは不明」
「それは残念」
「次、属性金属の上「海底鉄」。水深1万メートル以上の海底で稀に生成される金属。水圧によって作られるって話だ」
「海が近くにないな。しかも海底1万メートルって」
「かなりきついよな。まあ次」
「その上、隕鉱石。宇宙から飛んでくる金属」
「隕石にそんなものが含まれてたんだ」
「隕石の10万分の1がその隕鉱石になる」
「隕石なんて滅多に落ちない上に、落ちても小さいやつだよ」
「これもきついよな」
「じゃ最終金属。3つあってそれぞれ特性がある」
「ドラゴンの「炎のブレス」を吹きかけて作る金属、「竜鍛鋼」」
「お! ようやくゲットできそうな金属が!」
「地下を掘り続けて星の中心に存在するという「星中核」
「ん~、相当下なんでしょ?」
「下だな」
「最後に巨人が鍛えた金属「巨人鉄」」
「巨人か~。心当たりはあるけどこの国にはいないな」
「ふむ、「竜鍛鋼」!」
「あ、その前に「特性」ってのは?」
「巨人鉄は重い、星中核は軽い、竜鍛鋼は普通」
「竜鍛鋼は癖もなく使いやすい」
「いいね!」
「では作り方だ。オリハルコンに炎のブレスを溶けるまで吹きかける。その後固まったら再度ブレスを。それを1位年間続けると溶けくなる時が来る。それをトンテンカンと整形して完成。技師も必要になるかな」
「お、比較的簡単。大変なのはドラゴンさんだし!」
「元の1万分の1になるからそのヘン計算して作ったほうがいいだろうな」
「えーっと……ものすごくお金がかかる」
「うちも大変だった!」
「そうそう、「竜鍛鋼」で作った魔戦機は最低でもレベル80以上が必要になる。つまりこの世界だと俺とファティアしか使いこなせないってことだ」
「なるほど」
「俺はサイファーがあるからとりあえずはいらないかな」
「私用に1体作ろうかな」
「ドラゴンさん達にも協力要請、もしくはお金で」
「あ、武器はどうしよう」
「余裕があれば作ったほうがいい。属性金属のほうが強いと言っても魔法、技が限られるし、毎回武器を変えるのも結構負担だからな」
「それもそうだね」
「それから盾は作っておいたほうがいいだろうな」
「ふむ」
「うおーし! 作るぞ!」
「まずは技師たちに話をしないと」
「それからそれから、ドラゴンがまだ調査でこの国にいるはず」
「そのドラゴン達に乗っけてってもらってドラゴンの国に行ってお話かな」
「ロイも来る?」
「そうしようかな。1度は行っておきたい」




