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第二十四話 妖精銀の行方

「それと、ルートは私の方で決めておこう」


「あ、ちょっとまってくれ」


「ん?」


(アイ、街中を飛び回るんだけど魔力は持つかな)


(移動距離にもよりますね。ただ飛びながら花を撒くならいけるとは思いますけど)


(了解)


「ファティア、距離も出しておいてくれ。場合によっては魔力が切れる」


「わかった」


「こんなところかな? 今日の夜に決行。ロイはここで待機してて」


「了解」


「また」


 忙しそうに部屋を飛び出していった。

 しばらくしてファティアが戻ってきた。


「これがルート。距離も書いておいた」


「ありがと」


(大丈夫そうですね)


「OK、問題ない」


 その日の夜、街の外でサイファーを召喚。お腹のあたりに大きなカゴをとりつけその中に花びらをいれた。


「それじゃ頼んだよ」


「あいよ」


 空を飛んで街の中へ、同時に剣先でちょろっと花びらをまく。


(器用に花びらを飛ばしますね)


(超スピードの中剣を振るってるからね、これくらいなら)


(なるほど)


「おー、なんだありゃ」


「レフトレス! ってなにやってんだぁ」


「花をまいてるな」


「あっはっは。まだ早いっての」


「なんだ、お茶目なところあるじゃない」


「あー、親戚の友達のばーさんを助けてくれたんだよね。多分悪者じゃないと思うけど」


「言ってたな、そいや」


「街の人の反応は手を振ったり応援したりと概ね良好。善行効果が出ているようですね」


「ふむ。ファティアやるな」


 その後街中を飛び回り、だいたい三分の一が終わったくらいでセンサーが反応。


「ここですね」


「広い屋敷だ」


「国の外に持ち出さなかったんだな。おかげでわかったわけだけど」




「はぁ~、どうして妖精銀を持ち帰ったんだ、このバカ!」


「もう勘弁してください、何回怒ってるんですか」


「怒るに決まっているだろう、もしバレたら俺はおしまいなんだよ! どうして予定通りに!」


「何回も言っているでしょ。奴等の動きが早くて国外に出られなかったと」


「それならせめて他の場所へ」


「国の奴等が大勢で探し回っているんです。ここに逃げてくるしか」


「殺しもやってしまったから重罪も重罪だよ」


「それはすみません、煩わしかったんで」


「煩わしいで人を殺すな! まったく」


「まあ、殺しは理解できるが」


「ですよね」




「よーし、残り三分の二頑張るか~」


 予定のルート通りに飛び回る。


「ばさぁっと」


「お疲れさまです。これでまき終えましたね」


「うん。じゃ帰るか」


 その後ファティアと合流。


「センサーに反応があった」


 地図を取り出し指さす。


「ここだ」


「ああ、ドロイ一家かぁ。やりかねないね、殺し」


 それから一週間後。


(よーし、こっそり妖精銀を持ち出せそうだ)


 ドロイ邸から一台の馬車が。


「ガラララ」


「な、なんだ!」


 その馬車を多数の馬車が囲んだ。


「その荷、見せてもらえるかな?」


「な、なんだてめーらは!」


 その後魔戦機で圧力をかけ、強引に荷を調べる。


「ありました」


「くっそー! 俺は口ぐるまに乗せられただけなんだ! そいつが全部わりーんだよ!」


「そいつは後で聞く。連れてけ」


「ハッ」


 そのやり取りを俺とファティアが馬車の中からこっそり眺めていた。


「念の為ついてきたけどたいした抵抗はなかったか」


「だけど気になることができたね。口車に乗せられたとか」


「まだ裏に誰かいるのか?」


「それか嘘話か。とりあえず調べてみる」


 3日後。ファティアに呼ばれ城の地下へ。


「ドロイに、あ、捕まえたやつね。そいつに話を持ちかけたやつが実際にいるみたい」


「ほう?」


「ニセ医者と謎の商人がその裏に潜んでいるやつがよこしたやつらしい。んでドロイ一家は実行犯」


「ニセ医者と謎の商人を探したがみつからなかった。当然裏にいるやつも」


「しこりが残ったか」


「参ったよ」


 肩を落とし大きなため息をつくファティア。


「まあ仕方がない。妖精銀が戻ってきたんだからそこだけは」


「だあね」


「それで、この後は?」


「妖精の国で解呪してもらった後、オークション。いつもの流れだね」


「ああ、それとナーラが話があるって言ってた。そろそろ来ると思うけど」


 30分後。


「ごめん。待たせたわね」


「いいよー」


「んで、話ってのは?」


「今回妖精銀を渡す予定だった人がキャンセルしてね。トラブル物件だから次のやつにしてくれと」


「んまーそれが手堅いかも。悪人どもはしつこいからね」


「それでね、ロイ用に買っておこうかなって」

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