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第十四話 祈りは済ませたか?

「なお本日は解説にファティア王女を迎えております」


「みんなよろしくー!」


 忙しいな、ファティア。


「いやーそれにしてもルル選手の「ディアボルス」、相変わらず禍々しい姿をしていますね」


「かっこいいですねー!」


 大きな翼、尻尾。見た目はまんま悪魔のソレだな。ゲームではあんな魔戦機は見たことがない。


「対してウィッツ選手の魔戦機。こちらも非常にユニークな魔戦機ですよね」


「脚に大きな車輪を装備。そしてその車輪は盾のようになっていて相手の攻撃を防ぐこともできます」


「丸い盾が車輪になっていると考えても問題ないですね」


 こちらもゲームでは見たことないな。この世界では独自の進化をしているのだろうか。


「ボディへの攻撃は反則になります」


「それではルル対ウィッツ、試合開始です!」


「ファイッツ!」


「ズアァーーン」


「あーっと、ウィッツ選手、始まった瞬間一気に後方へ」


「当然でしょう、接近戦では勝ち目が薄いですからね」


「尻尾のムチのような剣。背中の翼、右側の翼が鎌のようになって武器になりますよね。接近戦はこの二つを自在に、更に機動力も高い」


「そそ」


「おっとー、ルル選手。いつもの狩りの時間のようですね。左の翼をぶん投げました」


「バァン」


「翼が破裂、罠がばらまかれました」


「この罠に引っかかるとほぼ動けなくなりますね」


「罠のトゲに引っかかるとそうなりますね。アンカーが深く突き刺さっているとためすぐには逃げられません」


「さあ、これに対してウィッツ選手。完全に付き合う気無し、遠距離から魔法銃をぶっ放しています」


「シュガン」


「ササッ」


「これをルル選手難なく回避」


「そしてー、今度はルル選手、尻尾の剣だけを携え、ウィッツ選手に向かっていきます」


「とんでもないスピードで追ってますがウィッツ選手もスピードでは負けていません。いや、スピードだけならウィッツ選手のほうが上か?」


「しかーし、ウィッツ選手の魔法銃もまるで当たらない。これは長期戦の様相を呈してきました」


 その後、司会の言う通り5分ほど撃っては避け、追っては逃げが繰り返される。


「このまま続くとウィッツ選手が魔力切れを起こして試合終了ですかね?」


「ですねー、あれだけ大きい車輪を動かし、さらに魔法銃による攻撃をしています。ウィッツ選手の魔力が先に尽きるでしょう」


「あーっと!? ここまで逃げ続けてきたウィッツ選手、急に止まったぞー! 諦めてしまったか!?」


「これはチャンスと銃を撃ってきた反対の方向から回り込んで攻撃を仕掛けるようですね」


「ズバン!」


「これは! 反対から襲ったのに魔法銃を撃った!?」


「なるほどー、肩の関節が180度回転。反対方向に撃つことが可能なつくりになってますね。ロボットならではかと。今まで見せたことのない攻撃ですね、対ルル用の奥の手でしょうか。油断を誘えますし良い攻撃ですね」


「これは食らってしまったか、ルル選手」


「あーっと、ノーダメージ! これをかわしている!」


「たまらずウィッツ選手、その場を離れたー!」


「あー、詰みですね」


「んー?」


「これは! ウィッツ選手、焦りから罠が多数配置されている方向へ逃げてしまったー!」


「く! まだだ!」


「ギューン、ギューン」


「あれ?」


「車輪がまわっているがその場から動いていないぞ? あー! 剣がチェーンになって罠とウィッツ選手の魔戦機に絡みついている!」


「く、くそ!」


「ルル選手、悠々と左の翼へ向かう。そして、手にとったー!」


「やっちまえー!」


「コ・ロ・セ!」


「これはいけません、場内から下品なコールが。独身男性が言っているのかなー? 嫉妬はみにくいぞ!」


「ルル選手、ウィッツ選手の近くまで来ましたー、いよいよです。ちなみにいつも言いますが魔戦機が破壊されても修理費は国持ちです。ぶっ壊しても誰も損しません!」


 大鎌を振り上げるルル。


「さーどうなる? ジャッジの時間だ! コ・ロ・セ! コ・ロ・セ!」


「ま、まいった」


「すまんな、試合を盛り上げるよう言われているんだ」


「ズシャン」


「一閃! いっせーーん! 一撃で車輪の三分の一を切り取り、更にヘッドを破壊、そのまま反対側の車輪もぶった斬ったー! ざまあ!」


「大丈夫かな、この国」


(さあ……)


「勝負あり! ルル選手全く危なげなくウィッツ選手を撃破しました!」


「あーはっは! 楽しかった!」


「これにて今日の試合は終了となります。みなさんありがとうございました!」

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